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軍国少年の半世紀、そして結局...
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 最初の奥さんがアメリカに行くんで成田まで送っていった。
相変わらず人が一杯いることはいるんだが、この生ぬるい陽気のせいか、どうも出発ロビーの空気がいつもと違うんだな。

 多くの体臭の混ざり合った嫌な臭いに追い打ちを掛けるような安物の香水の混ざり合った臭い、こんな嫌な空気を成田空港で吸ったのは始めてだ。
そんな次第で彼女を見送ってそそくさと退散しようとしたら両替のところに見たような爺がいるんだな。
なんだよ陸士57期の爺様ぢゃんか。
目が合っちゃったもんは素通りできないんで型どおり挨拶をしたんだが、捕まった。

 でそのまま某ホテルで一緒に飯を食い、育ての親父が亡くなった話、それに先んじて母が亡くなった話、その後を追うように実の親父が亡くなった話、そんな数年前の話まで遡って話をさせられた。

 老人との付き合いでもっとも疲れるのはこういう時で、なんとなれば、この爺様は今上げた三つの神葬祭のすべてに参列してくれているんだな。(大爆
誰でもこれぐらいは惚けるもんだろうから、まるきし初めて話を聞かせるような語り口で話をするんだが、この次会う時もきっと同じ話をすることになると思う。

 爺様は爺様でドイツにいる息子夫婦が今日まで帰郷していて、今日ドイツに帰ったんだが、奥方も一緒について行って二週間向こうにいるというので寂しいからくっついて成田まで来た、こんな話の様子だが、やっぱ老け込んだ男親ってのはどこでも邪魔くさいんだろな。

 このまま付き合ってリャいつまで経っても話が終わらないのも年寄りの特徴なんで、ほどほどのところで切り上げて、結局若松町のお屋敷まで遅らされる羽目になったんだが、久しぶりだから上がっていけちゅうんだな。
断りゃ可哀想なんで、「爺さん!!女手ないのにどうすんのよ?」、内心ではそう思いながらも仰るように上げていただいたんだが、案の定だよ。
「お茶の葉はあの辺のどこかに、コーヒーならそのへんのどこかにあるから適当にやってくれ、あぁ僕はお茶がいいな!!」だと。
これじゃ婆さんもドイツ行きたくなる罠。

 冷蔵庫を点検させて貰ったんだが、流石に婆さん、爺さんを飢え死にさす気はないようで色々と日持ちも考えて作りだめがしてある、しかし問題は飯だな。
で「○△さんご飯は炊けるんですか?」っと聞いたところが、「馬鹿を言うな、帝国軍人が飯ぐらい炊けんでどうするか!!」っと怒られちゃったわけだが、しかし爺さん、家ん中で飯盒で飯炊く気か?

 とりあえず電子炊飯ジャーがあるんで、使い方や水加減を知っているか確認してみたんだが、このじじい依存強すぎ!!
端から覚える気なんかねえ。
しょうがないからとりあえず今日の晩ご飯の分と明日の朝ご飯の分だけお米を研いでジャーにかけてタイマーセットして辞退したんだが...
この様子では僕は毎日この爺さんの家に炊飯ジャーをセットしに行くことになるような気がする、というより、なんだかんだ口実をつけて電話よこすだろうよ、このじじいわ。
二週間...気が狂いそうだぞ。

 さしあたって明日はさ、天気がよければ「靖國神社へ行こう!!」で天気が悪けりゃ「防衛省行こう!!」だべ、電話来なくても読めるわ。

 こうしてみると案外僕って良い奴だよなぁ...

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