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軍国少年の半世紀、そして結局...
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 アメリカのミネアポリスで橋が落ちた時に書いたけど、公表された緊急検査結果の報告内容を引用して危険が指摘されているのは下駄の鉄筋ばかりなんだが、実はそれより危ないことは報道されてないんだな。

 昭和三十年代のある時期以降に建設された橋は建築基準が大幅に緩和されて橋脚の鉄骨がそれまでより軽く細くなっている。
要するに、同じ応力に対してより大きなたわみが生ずるようになったということで、その溶接継ぎ目の疲労、つまりクラックが発生してるって事なんだけど、これが非常にやばい状況にあると。

 なんでそういう橋が粗製濫造されたかというと、高度成長の発展的持続のためにインフラ整備が短期間で迫られた、こういう事なんだけど、これはおそらく、ミネアポリスの橋と同じ状況と思われるわけで、消息筋の情報に拠れば、機関以降に建設された橋の60%程度がおそらくそういう状況にある、こういう事のようです。
これを全面的に公表したらパニックが起きるでしょうから、こっそり、わかる人にしかわからないような言い方をしてる、さらに、それに応じた耐用年数の見直しをやってないという後ろめたさもあるんでしょう。

 もう一つ問題があります。
それは公式発表に基づく報道が懸念を示している鉄筋の腐食劣化ですが、これの原因は、コンクリのクラック等から雨水が入り込んで徐々に腐食したなんちゅう甘いもんではないんですね。

 これもある時期から建設された橋に限ってなんですが、それまで川砂の使用が義務づけられていたのが、構造物の建設需要に対する川砂の供給が間に合わなくなった、川砂はコストが高い、こんな理由で、国交省、当時は建設省ですが、規制を緩和した。
これで海砂が多用されることとなったわけですが、ここに問題がある。

 海砂の使用に関しては、所謂脱塩が定められているんですが、その脱塩というのはただの水洗なんですね。
海からドレッチャーで掬ってきた砂の山にただ通り一遍に井戸水を掛けるだけ。
そしてそのチェック体制なんてのは生コンと同じようにいい加減なもので、極論すれば、やったと言っていればやったことになる程度、つまりは、ある時代からバブル期くらいまでの構造物には塩化ナトリウムを多量に含む砂が使用されている、もっとわかりやすく言えば、ある時代の構造物は塩漬けの鉄筋によって支えられている。

 これが建設省行政、国交省行政の実態であり、この体質は国交省に限ったことではないということですね。

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