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軍国少年の半世紀、そして結局...
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 どうも産経の和平へ「禁じ手」などない 英MI6、タリバンと接触って記事のようにMI6に関心を向けようってのが鼻につくんだけど、まぁその方が話題性はあるから商業メディアとしては致し方のないところでしょう。
しかし同じ商業メディアでもアメリカやイギリスのメディアはMI6を真正面には持ってきてないんだよ、MI6じゃなくて外交官の国外退去ばかりが並んでいるんだけど、そこにこの事件の本質があると思うんだな。
タイトルを引っ張ったついでだからこの産経の記事の結びだけ引用しちゃいますが、
 とはいえ、米国がテロ支援国家に指摘してきたリビアの大量破壊兵器開発計画放棄で水面下での英国の外交が果たした役割は大きかった。米国以上に当事者となったアフガンで伝統ある英外交の知恵の見所でもある。
ですとさ。(大爆

 この記事には全く出てきませんが、28日だから今日ですが、を期限にアフガン政府が二人の外国人を国外退去処分にしてるんだな。
その二人とは、Michael SempleとMervyn Pattersonといい、前者がEUの関係者のアイリッシュ、後者が国連の政治顧問のイギリス人です。
そしてなんでこの二人がアフガン政府により国外退去処分にされたかというと、タリバンと政治取引を企んだ、いわゆる「好ましからざる人物」ちゅうことです。
つまり、報じられるタリバンとの秘密会談なんてのはMI6が企んだんでもなんでもなく、ヨーロッパの利益を代表した行動だちゅうことなんであって、アフガニスタンの政府当局者も同席したなんちゅう話も言われちゃいるんだが、そりゃEU側から出た話で、もしそうならカルザイが国外退去処分にするはずないでしょうが?

 これはアメリカEU共通の認識なんだろうけど、カルザイ政府はかったるい。
さてアメリカはといえば、増派しようにも金はないし議会が五月蝿い、でスワート渓谷周辺の武装集団に武器供与なんぞの梃入れしてタリバンと噛まそうなんちゅうことも企んだようなんだけど、既にそいつらはタリバン側についてて、今回発覚した一連の動きの中で西欧側に寝返った部族は一部族だけだそうだ。

 そういう苛立ちが先日のゲイツのEU批判とドイツに対する八つ当たりであり、同じくオーストラリアの国防相フィッツギボンのボロカス非難なんでしょうが、ここからアメリカとEUの思惑ってのがずれてっちゃうんだろうけど、EUとしては、アフガンなんてどうでも良いから早く引き上げたい。
そんな選択肢として、カルザイ政権にタリバンを取り込もう、こりゃもうアフガンをタリバンに返そうって話なわけなんだけど、だから発覚して慌てたイギリスサイドから頻りに流れるエクスキューズは「民主主義を愛する勢力に限って...」なんだけど、タリバンが自由を愛するわきゃないし、なによりカルザイは面白いわけないわな。

 しかし同じようなことはイラクでもアメリカ主導で起きているんであってね、旧フセイン時代の小ボスがどんどん政権内に復帰してる。
日本ではワケワカメな「テロとの戦い」の理想主義ばかりが語られるわけですが、正体なんてこんなもんですわ。

 アメリカの私闘である「テロとの戦い」はアフガンでもパキスタンでも破綻の危機に瀕し、イラクの急増の安定も永続性はなく、EUもオーストラリアもこの泥船から降りるチャンスを虎視眈々と狙っているわけなんだけど、いまだに「正義」だ「国益」なんつって政争やってる日本人ってのはよくよくおめでたい国民性だな。

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