軍国少年の半世紀、そして結局...
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アメリカとイランの直接対話の可能性はエジプトでAUを中心にした会議が行われた直後から海外ではしきりに取りざたされていましたが、何故か日本語メディアは報じませんでした。
それはおそらく、そうなった場合には我が国にとってどういうことが起きるかをメディア関係者が考えていないということと、会議当時の外観的な印象、たとえばライスの正面に座ったモッタキがわざと晩餐会の食事を残したとか会議中ほとんど会話をしなかったというような情報ですが、そっちに目がいってしまっていた。
しかしその裏ではイランの副外相のなんとかという奴(どうもペルシャやアラブの固有名詞はおぼえにくい)がきわめて重要な「我々はアメリカの名誉ある撤退(イラクからの)の道筋を造ることに協力する用意がある」という発言をやっているんですね、そうしてアメリカの以後の外交日程はその通りに動いてました。
そしてシリアのアサドの態度の変化もイランの軟化も始まりました。
そして今日たとえば産経には
「イラン、米と直接協議へ 日程18日までに調整」
イランのホセイニ外務省報道官は13日、同国がイラクの治安情勢について米国と協議を行うことに正式に合意したと述べた。イラク政府にその意向を伝えたとしている。開催場所はイラク。日時や、イラン政府が派遣する当局者のレベルは18日までに決めるという。イランのメディアが伝えた。
ホセイニ報道官によると、米利益代表部のある在イラン・スイス大使館を通じて米政府から公式に協議の要請があったという。
イランと米国は、1979年のテヘランの米大使館占拠事件の翌年に断交。エジプトで今月4日まで行われたイラク安定化に向けた国際会議には、イランのモッタキ外相と米国のライス国務長官が同席したが、外相会談は実現しなかった。(共同)
ソースは共同ですがこんな記事があがってます。
照れ隠しなんでしょうが、ここまで来てもいまだに「エジプトで今月4日まで行われたイラク安定化に向けた国際会議には、イランのモッタキ外相と米国のライス国務長官が同席したが、外相会談は実現しなかった。」なんてアホなことが付け加えられている。
予備選以後ジェームズ・ベーカーの名前と共にいまアメリカが進めつつある外交路線の修正は半ば既定の路線として語られるようになったんですが、しかし、実はこれは政争に敗北したコリン・パウエルの路線なのであり、それを実現するための実行者として、本人自身はラムズフェルドの後釜としての国防長官ポストを希望していたライスをブッシュが口説いた。
従っていまライスは本人としては一番やりたくないことをやっているわけですが、しかし成果を上げている、こういうことだと思います。
そして10日の「対北朝鮮:乖離する日米の姿勢(It was two boats, but not a catamaran.)」 ではこうした一連の流れに関して
そこで気になるのが、日本では溝ばかりが強調されるアメリカとイランの関係ですが、どうもそうでもないんだな。
そうなると、イラク撤兵のロードマップが出来るまで引っ張るだけ引っ張られた挙げ句に放置プレイ、そんな筋書きなのかもしれません。
WASPは
信用できん!!
と印象だけ書いたんですが、なんで北朝鮮と拉致問題のアーティクルにイラク問題の行く末に関する不安を書いたかと言えば、この二つは修正されたアメリカの核不拡散戦略にとって不可分だと思うからです。
アメリカの頭の中では既に「準核保有国」という新しいカテゴリーが出来ているのであり、それはなんのためかと言えば「イラクからの名誉ある遁走」のためではないのか?
そしてこのアメリカの身勝手な国際戦略によって見殺しにされるのは、おそらくイラクにいるクルド族、そして北朝鮮にいる拉致被害者です。
アメリカは今後のイランとの交渉の推移によっては、イランを準核保有国と認定することで手打ちにし、そうしてイランをテロ支援国家のリストから外すのでしょうが、そうした場合、北朝鮮もそれと連動して動かさざるを得ない。
アメリカにとってイランと北朝鮮のどちらが主でどちらが従か?
こんなことはアメリか国内の論説の一を見れば明らかなことですよ。
我が国はアメリカに強調することが国益だと考え、そしてイラクに派兵をしたわけですが、ここまで来ると騙し討ちですね。
日本は法改正をやってイラク派兵期間を延長しましたが、同じ時期にアメリカは加速度的に撤兵工作を開始しているわけですし、これまで悪化の一途を辿ってきたサウジアラビアとの関係改善にもチェイニーを送り込んで動き出しました。
4日に書いた「安倍総理の中東歴訪に対する評価」 では
なんでも腐すととられては困るのですが、そして、ベクトルは良いと思うんですが...
サウジ「破格の厚遇」 脱石油依存へ対日関係重視にあるようなはしゃぎ方、というか、はやし方は国際感覚欠如してると思うんだよね。
挙句の果てに恨まなくてもいい国を恨まなくちゃいけなくなるというのか...
と安倍さんの付け焼き刃的な中東外交に対してかなり皮肉めいた書き方をしましたが、それが正夢になりつつあります。
日米同盟を信じて憲法まで犯してこれだけのリスクを払ってきた結果、日本の手元にはなにも残らないわけですよ。
こうなると僕の所論と左巻き諸兄の所論が同じに聞こえちゃまずいのですが、僕が言っているのは、傭兵国家の栄えた例しはないということなのであり、こういうほぞをかむような思いをこれ以上重ねないためにもまともな憲法を掲げ自分の国や国民くらいは自分で護れるまともな国になりましょうということです。
参考記事
Report: U.S. Ready to Discuss Iraq With Iran
HE CONFLICT IN IRAQ: BENCHMARK LEGISLATION STALLS
Iran offers to help US find Iraq exit
Iran Compromises on Nuclear Talks Agenda
それはおそらく、そうなった場合には我が国にとってどういうことが起きるかをメディア関係者が考えていないということと、会議当時の外観的な印象、たとえばライスの正面に座ったモッタキがわざと晩餐会の食事を残したとか会議中ほとんど会話をしなかったというような情報ですが、そっちに目がいってしまっていた。
しかしその裏ではイランの副外相のなんとかという奴(どうもペルシャやアラブの固有名詞はおぼえにくい)がきわめて重要な「我々はアメリカの名誉ある撤退(イラクからの)の道筋を造ることに協力する用意がある」という発言をやっているんですね、そうしてアメリカの以後の外交日程はその通りに動いてました。
そしてシリアのアサドの態度の変化もイランの軟化も始まりました。
そして今日たとえば産経には
「イラン、米と直接協議へ 日程18日までに調整」
イランのホセイニ外務省報道官は13日、同国がイラクの治安情勢について米国と協議を行うことに正式に合意したと述べた。イラク政府にその意向を伝えたとしている。開催場所はイラク。日時や、イラン政府が派遣する当局者のレベルは18日までに決めるという。イランのメディアが伝えた。
ホセイニ報道官によると、米利益代表部のある在イラン・スイス大使館を通じて米政府から公式に協議の要請があったという。
イランと米国は、1979年のテヘランの米大使館占拠事件の翌年に断交。エジプトで今月4日まで行われたイラク安定化に向けた国際会議には、イランのモッタキ外相と米国のライス国務長官が同席したが、外相会談は実現しなかった。(共同)
ソースは共同ですがこんな記事があがってます。
照れ隠しなんでしょうが、ここまで来てもいまだに「エジプトで今月4日まで行われたイラク安定化に向けた国際会議には、イランのモッタキ外相と米国のライス国務長官が同席したが、外相会談は実現しなかった。」なんてアホなことが付け加えられている。
予備選以後ジェームズ・ベーカーの名前と共にいまアメリカが進めつつある外交路線の修正は半ば既定の路線として語られるようになったんですが、しかし、実はこれは政争に敗北したコリン・パウエルの路線なのであり、それを実現するための実行者として、本人自身はラムズフェルドの後釜としての国防長官ポストを希望していたライスをブッシュが口説いた。
従っていまライスは本人としては一番やりたくないことをやっているわけですが、しかし成果を上げている、こういうことだと思います。
そして10日の「対北朝鮮:乖離する日米の姿勢(It was two boats, but not a catamaran.)」 ではこうした一連の流れに関して
そこで気になるのが、日本では溝ばかりが強調されるアメリカとイランの関係ですが、どうもそうでもないんだな。
そうなると、イラク撤兵のロードマップが出来るまで引っ張るだけ引っ張られた挙げ句に放置プレイ、そんな筋書きなのかもしれません。
WASPは
信用できん!!
と印象だけ書いたんですが、なんで北朝鮮と拉致問題のアーティクルにイラク問題の行く末に関する不安を書いたかと言えば、この二つは修正されたアメリカの核不拡散戦略にとって不可分だと思うからです。
アメリカの頭の中では既に「準核保有国」という新しいカテゴリーが出来ているのであり、それはなんのためかと言えば「イラクからの名誉ある遁走」のためではないのか?
そしてこのアメリカの身勝手な国際戦略によって見殺しにされるのは、おそらくイラクにいるクルド族、そして北朝鮮にいる拉致被害者です。
アメリカは今後のイランとの交渉の推移によっては、イランを準核保有国と認定することで手打ちにし、そうしてイランをテロ支援国家のリストから外すのでしょうが、そうした場合、北朝鮮もそれと連動して動かさざるを得ない。
アメリカにとってイランと北朝鮮のどちらが主でどちらが従か?
こんなことはアメリか国内の論説の一を見れば明らかなことですよ。
我が国はアメリカに強調することが国益だと考え、そしてイラクに派兵をしたわけですが、ここまで来ると騙し討ちですね。
日本は法改正をやってイラク派兵期間を延長しましたが、同じ時期にアメリカは加速度的に撤兵工作を開始しているわけですし、これまで悪化の一途を辿ってきたサウジアラビアとの関係改善にもチェイニーを送り込んで動き出しました。
4日に書いた「安倍総理の中東歴訪に対する評価」 では
なんでも腐すととられては困るのですが、そして、ベクトルは良いと思うんですが...
サウジ「破格の厚遇」 脱石油依存へ対日関係重視にあるようなはしゃぎ方、というか、はやし方は国際感覚欠如してると思うんだよね。
挙句の果てに恨まなくてもいい国を恨まなくちゃいけなくなるというのか...
と安倍さんの付け焼き刃的な中東外交に対してかなり皮肉めいた書き方をしましたが、それが正夢になりつつあります。
日米同盟を信じて憲法まで犯してこれだけのリスクを払ってきた結果、日本の手元にはなにも残らないわけですよ。
こうなると僕の所論と左巻き諸兄の所論が同じに聞こえちゃまずいのですが、僕が言っているのは、傭兵国家の栄えた例しはないということなのであり、こういうほぞをかむような思いをこれ以上重ねないためにもまともな憲法を掲げ自分の国や国民くらいは自分で護れるまともな国になりましょうということです。
参考記事
Report: U.S. Ready to Discuss Iraq With Iran
HE CONFLICT IN IRAQ: BENCHMARK LEGISLATION STALLS
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