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軍国少年の半世紀、そして結局...
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 またしても産経の日本のザトウクジラ捕獲見合わせ歓迎 米政府、そしてやはり共同配信の垂れ流しなんですが、国際的に見ると、こういうタッチの報道よりも、「日本が圧力に屈した。」ちゅう内容で埋め尽くされてまんな。

 よって今回は「さすが媚米似而非保守産経」と書いておきましょうw
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 イスラエルのシリア空爆--もう一つの論点は福井県立大の島田先生のブログの最新エントリーなんだが、そこにこんな記述がある。
 一方、日本は北朝鮮に対する軍事オプションを自ら放棄してしまっている。実際使うかどうかは別にして、単独軍事行動というオプションが日本にあれば、「ブッシュ政権が、北の核保有を黙認するような宥和路線を進めるなら、日本は脅威を取り除くため軍事行動に出ざるを得なくなる」という対米圧力、牽制にもなるはずだ。
 先生の仰りたいことは痛いほど良くわかるんですが、人に物を教える身なんですからせめてもう少し冷静な議論をやってもらいたいと思う。
仰るオプションは日本国憲法が既に放棄している、そこを出発点にしない議論ってのは危険ですよ。

 こういう論調が何の違和感も持たずに支持されてゆくとすれば、僕はおそらく改憲論から護憲に転ずると思います。
 こんな日本に誰がした
『ギブミー・チョコ』を知ってる世代の私には、鬼畜米英なんて言ってた親が、子供に平気で物乞いをさせる神経が理解できないし、その頃から日本人の心は変わってしまったんだねぇ。
 誰が変えたったってな、ある意味明治から敗戦までが日本にとっちゃ異常なわけでさ、歴史の長さに照らしてみれば、現在が日本及び日本人の正体かも知れんぞ。

 でアホ右翼なんだが、日本の現在ちゅうのをつぶさに見た場合、国防も外交自主権も実質的にアメリカに奪われてるわけで、これを明治に照らしてみると朝鮮をそんなにゃ馬鹿にできんわけなんだが馬鹿にするんだな。
時間的には朝鮮よりこっちの方が長いんだが...

 Net-Centric Airborne Defence Element(NCADE)!?なんだそりゃ?
Daily Telegraphの「US hails success in anti-ballistic missile test」によれば
The test at White Sands in New Mexico involved an F-16 fighter that fired two modified AIM-9X missiles at a research rocket.
The first missile destroyed the target and the second recorded the interception, according to the Pentagon's Missile Defence Agency.
で中距離弾道弾と短距離弾道弾を対象にしてるらしいんだが、有人機で撃つにしろ無人機で撃つにしろ、発射サイトの160kmまで接近しないと有効じゃないつうんだから、あくまでも実験成功ってレベルの話だろ?w
 産経新聞の正論に久々に阿川さんが登場して【正論】日米同盟 慶応大学教授・阿川尚之 「一極主義」は日本こそ問題だを書いている。

 まあ現象的にはこの人の書いている通りなんだけどさ、しかし不思議なのは
アメリカは時々ひどくわがままだが、日本もしばしば自らの立場をかたくなに譲らない。ただ両国の一極主義には、一つ違いがある。それは、アメリカは一極主義でも何とかやっていけるが、日本はまったく不可能だという単純な事実である。
と書く割にはその淵源に遡って「なんでそういう状況がある」ということに関する言及はないし、それを打破するためにはなにをすべきかという言及もない。

 そして結局
だからこそ戦後、アメリカと同盟を組んで自国の安全を守ると決めた。中国が軍事大国化し、日本の人口が減少しはじめた今、東アジアで生き延びるためには、アメリカとの同盟維持・強化が必須である。無論近隣諸国との友好は大事だが、彼らは日本を守ってくれない。国連も同じだ。
媚米保守が等しく落とす結論に落とし込んでいるんだが、要するに、こういう人はなんだかんだ言いながらもフリーハンドは持つな、アメリカの属国でいろ。
こういうことを言ってるわけだよな。

 フリーハンドを持てない最大の障害は日本国憲法であり、日米安保条約なわけなんだが媚米保守はそういうところには言及しない。
僕は日米安保を破棄しようなんてことを言う気はないが、少なくとも独自の軍事力がある程度の牽制力となりうる仕組みにしなけりゃ、結局阿川さんの言うように「誰も日本を守ってくれない」って現実にそう遠くない将来直面することになると思うぞ。

 その為にはまず憲法を改正し、不平等条約、こりゃどっちにとってもそうなんだが、の日米安保条約を改定してフリーハンドを得るちゅうことじゃないの?
でその補完が同盟じゃないの?
そうすりゃ防衛省にももう少し緊張感は出てくんじゃね?

 だいたい
第四条(臨時協議)
 締約国は、この条約の実施に関して随時協議し、また、日本国の安全又は極東における国際の平和及び安全に対する脅威が生じたときはいつでも、いずれか一方の締約国の要請により協議する。

第五条(共同防衛)

 各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従つて共通の危険に対処するように行動することを宣言する。
なんちゅう条約がどこまであてになるかちゅうことなんだけど、とりあえずアメリカの同盟国同士の紛争には無力だちゅうことだろ?
 でありながら
第二条(経済的協力の促進)
 締約国は、その自由な諸制度を強化することにより、これらの制度の基礎をなす原則の理解を促進することにより、並びに安定及び福祉の条件を助長することによつて、平和的かつ友好的な国際関係の一層の発展に貢献する。締約国は、その国際経済政策におけるくい違いを除くことに努め、また、両国の間の経済的協力を促進する。
こういうワケワカメな経済植民地化条項も含まれてんだな。

 それにしても産経新聞の日米同盟キャンペーンちゅうのはとどまるところを知らずだな。

参考資料
日米地位協定(略称)
関連過去記事
テロ特失効の影響?:アホの産経新聞は分かり易すぎだぞw
 二十余年前に離婚した妻と結婚記念日でもあるまいにと思われる人は多いかもしれんけどさ、僕達は離婚以来毎年結婚記念日のお祝いをしとるのだよねw

 ここ数年はお互いの日程が上手くかみ合わずに十一月二十三日きっちりには出来なくなっているけども、必ずその年の内にはやっており、確か昨年はクリスマスイブかクリスマスにやったんだが今年は二日遅れでなんとかなった。

 お互い横浜の人間ってこともあって場所は横浜か葉山になることが多いんだが、今年は彼女が仕事でよく使う横浜の店で場所を空けてもらった。
飯を食い終わってから元町をぶらぶらしてたらば彼女の方から「海保の工作船見に行こう。」って話が出、そういえば僕も工作船が船の科学館にある間は見に行けてなかったので、元町から二人して新港の海保のまでテコテコ歩いていった。

 場所はいまをときめく赤レンガ倉庫の隣で、これを目的で行くのであれば桜木町がいっちゃん近いと思うんだが、やっぱね、この辺りちゅうのは僕ら元夫婦にとっちゃ思いでてんこ盛りの場所なんでね。
山下公園のウミネコをからかいながら公園通り伝いに歩いていったんだが、あそこの銀杏は来週あたりが見頃だね。

 さて、金を取られるものと思って建物に入っていったんだけど無料だぞ!!



ただね、よくを言うなら工作船の船体ぎりぎりの大きさの建屋なんで工作母船の船体が収まりきる写真のとりようがない。
当時のテレビ映像を見て思っていたよりゃ遙かにでかくて全長が29.68m、弾痕が生々しいんだが、よくもまぁこんなポンコツでちゅうよなポンコツだな。



 ポンコツではあるんだが、そこに陳列されている火器を見る限りでは立派に武装と言えるほどの物だと思う。



 北朝鮮は、少なくとも害意を持って我が国の主権の及ぶ範囲にしばしば侵入してきている、そういうことをかなりリアリティーを持って感じることが出来るんで、たとえばみなとみらいにでも行くようなことがあれば是非、横浜駅からだって歩こうと思えばそうしんどい思いをせずに行けるんで一回は観ておくべきだと思うよ。

参考資料
200.12.22工作船事件とは?(海上保安庁配布ドキュメント抜粋  



 石破氏が「防衛相幹部にGPS携帯を持たせて常に居場所がわかるようにする。」ってな発言をしたのは承知してるんだがそれが真顔で検討されているんだそうだ。
でそれに対してロシアのダブルエージェント佐藤優氏が産経の【佐藤優の地球を斬る】GPS携行論議の愚でこんなことを言ってる。
 しかし、GPS装置を防衛省内局幹部や自衛隊幹部に持たせては絶対にならない。GPSのデータは、誰にでも簡単に入手できる。テロリストがGPSによって判明したデータをもとにミサイルを撃ち込めば、日本の防衛省幹部を瞬時に皆殺しにすることが可能だ。北朝鮮の特殊工作舞台やアルカイダが、防衛省幹部がGPS対応の携帯電話をもつというニュースを知ったら「われわれの仕事を助けてくれてどうもありがとう」と涙を流して喜ぶことであろう。同時に、インテリジェンス先進国のプロは、「こんなセンスだから日本と重要な情報は共有できない」とつぶやくであろう。
 まあね、それもそうかも知れんけどさ、もっと問題なのは、そんな管理まで必要とするような幼稚園児みたいな奴等が国防をになう組織の幹部やってるちゅう平和ボケ具合じゃないか?


 izaの「北朝鮮、核保有続けるなら消滅」首相、米テレビに語るによると、福田さんがCNNのインタビュー番組で
 中国の軍事力増強に関しては、「今のようなペースで軍事力が増強されていくことになれば、将来大きな脅威になる」としながらも、「攻撃的な軍事力を持てば脅威になるが、そういうことは許されない。私はどちらかといえば、楽観的な立場にある」と述べ、日本にとって脅威にはならないとの見通しを示した。
ちゅうよなことを言ったそうだ。

 残念なことにソースを辿れてないんだけど、17日の同じく産経izaには中国「試掘なら軍艦出す」 中間線日本側でも共同開発 東シナ海ガス田、政府打診
協議ではまた、日本側が協議の停滞を理由に試掘を示唆した際、中国側が「そうなれば(中国海軍は)軍艦を出す」と発言していたことも新たに判明した。
ちゅう報道があるわけなんだが


こういうのを「脅威」というんじゃないの?

それともCNNのインタビューは16日で、その段階では知らなかったとでもいう気か?
 あのシー・シェパードの特攻を受けた日新丸を旗艦とする船団が明日下関を出向して4月中旬まで操業するらしい。

 これに早速いつものようにBBCが、そして今回はSPIEGELが素早い反応を見せてます。

 まあしかしな、適正な量であれば、放牧の牛のゲップに含まれるメタンガスよりゃ環境に優しいんだろうし、何よりユダヤ人を屠殺したドイツ野郎や大量殺人を趣味とするアメ公よりゃ理性的ぢゃねぇの?

 SPIEGELに拠れば
Die Matrosen wollen bis zu 50 Buckelwale (Megaptera novaeangliae), bis zu 50 Finnwale (Balaenoptera physalus) und bis zu 935 Südliche Zwergwale (Balaenoptera bonaerensis) töten.
 BBCに拠れば
Japan's fisheries ministry said the fleet had instructions to kill up to 1,000 whales, including 50 humpbacks.
The 239-man mission plans to kill more than 900 minke whales as well as fin whales and humpbacks, in a South Pacific whale hunt that will run until mid-April.
だから、ザトウ鯨:50、シロナガス鯨:50、ミンク鯨:900超か?

 それにしてもなぁ、この二つの記事に書いてあることは登場する個人名までほぼ同じなんだが、かなり組織的だな。
で明日はおそらくこれまたいつものようにThe Australian 、そして同じ内容の記事があがる罠。

※これアップしたら既にTELEGRAPHにもほとんど同内容の記事があがってるわ。
皆さん仲のお宜しいことでw
と書いたら今度はUSTODAYだ、キリがねぇぞw

参照記事
Japan to commence whaling mission
GESCHÜTZTE SÄUGER Japan startet Großjagd auf Buckelwale - die erste seit 44 JahrenJapan to hunt humpbacks for 1st time in decades
Japan's whaling fleet to embark for Antarctica





 いまのところSPIEGEL-ONLINEのBrutaler Überfall auf Atomforschungszentrumにしか見あたらないんだけど、木曜日に南アフリカのPelindabaって核施設が武装した何者かに襲撃されたらしい。
賊はセキュリティーシステムを突破して制御室に侵入し、管理者を銃撃した、ちゅうことなんだけど、爆発音がしたちゅうからなんか爆薬使ったんでしょ。

 Anton Gerberちゅう管理者が胸を撃たれ、賊は逃走した、その目的や動機は不明ちゅうことなんだけど、おっかないのは、ここにはアパルトヘイト時代に作られた核爆弾が信管を外してそのまま保管されており、容易に兵器に転用出来るその中身が医学目的で使われてるんだそうな。

 近いところではつい先日アリゾナの原発にパイプ爆弾で武装した奴が侵入したちゅう事件があったけれどもこらおっかなすぎだぞ。


 13日の「あほちゃう?:産経新聞「正論」あいかわらずの馬鹿さ加減 」で、イスラム過激派に対する身代金支払いの是非に関しドイツで見直し論が高まっているちゅうよな話をちょっとだけ書きましたが、日曜付のTelegraphの記事にTaliban use hostage cash to fund UK blitzちゅう記事がありました。

 タイトルは「タリバンはイギリス軍を急襲するのに身代金を使った」というような意味ですが、英国のウイリアム王子のサンドハースト王立陸軍士官学校時代の小隊指揮官であった10月4日にカンダハルでアレクシス・ロバーツ少佐達が殺された自爆テロ、これに、韓国がタリバンに支払った身代金が使われた、こんな内容です。
当然、身代金の全部をこの自爆攻撃に使ったということではなく、Sunday Telegraphのインタービュー内容に拠れば
According to Taliban fighters interviewed by The Sunday Telegraph, the money has also been used to train recruits to carry out terrorist attacks in Britain and America.
ですから、アメリカとイギリスでテロ攻撃を実行するための新人の訓練に用いられているということですが、韓国が公式に否定してきている身代金の支払いはやはりクロだっと。
この記事に引用されているインタビュー内容には
But in a recent meeting, three Taliban fighters involved in the conflict with the British in Helmand province said that $10 million cash handed over in two instalments had been used to boost operations in Afghanistan and abroad.
という部分があり、これに拠れば、1,000万米ドルの身代金は2回に分けて支払われたということですね。
そしてそれは、アフガニスタンのみならず国外での活動を増進するために用いられているっと。

 ここまでは匿名のタリバン兵3人の話なんですが、その中の一人ヒズボラ師(誰やねん?)の話しとして
"It was a God-sent opportunity," said Mullah Hezbollah, 30. "It has helped us to multiply our stockpile of weapons and explosives to wage battle for at least a year or so." He said the money had been paid in August, shortly before the Taliban's fugitive spiritual leader, Mullah Omar, ordered Operation Nusrat (victory), an offensive against coalition troops which ran throughout the Muslim holy month of Ramadan, which finished last week.
要するに、身代金は神から与えられた僥倖であり、その金額は、一年分の爆薬や武器をまかなうのに十分であった。 そして、身代金は、ラマダン期間中に実行され先週終了した「勝利作戦」、これは逃走中のタリバンの思想的指導者オマル師が命じた作戦だけど、それが発令される少し前の8月に支払われた。 このヒズボラ師という人物はそう語っており、ロバーツ少佐はその作戦で殺された、こういうことですね。

 更にこのヒズボラ師は
"We were really concerned when we received orders to launch Operation Nusrat, because we had hardly any funds to buy weapons to carry out such a major offence," said Mullah Hezbollah. Thanks to the ransom payments, however, the operation proceeded with "full vigour".
"They gave us $7 million as a first instalment the day we released 12 hostages, and the remaining money was paid soon after we released the remaining hostages on August 31,"

とも語っており、要約すれば、それまでじぇんじぇん金がなかった。 よって命じられた作戦を遂行するための武器を買うことは極めて困難ではあったんだが、韓国の身代金のお陰で作戦は有効性に満ちたものになった。
まず12人を解放した段階で700万米ドルが支払われ、8月31日に残りの人質を解放した段階で残額が支払われた、こんな内容です。

 このインタビューはTelegraphが仲介者を通してタリバンに申し込んで実現したインタビューのようで、ヒズボラ師を含む3人は南部アフガニスタンのタリバン司令官・マンスール師の特使であり、マンスール師とは、5月にSBS(英国海軍特殊部隊)によって殺害された前任司令官Dadullah Akhundの兄弟だちゅうことのようです。

 いずれにしろ、人道という嘘くさい見地から支払われる身代金が、実際には他の人命を奪うことを促進する原資になっている、こんな話ですね。
もっと分かり易く言えば、好きこのんでなのか馬鹿なのか、とにかく自由意思で危険が一杯の地域に出掛けていって人質になった奴等のために、好きこのんでいるか嫌々かは人によるんでしょうが、命じられて出向いている他の人命が犠牲になってる、こういうことです。

その他参照記事
William tribute to ex-commander
Taliban töten Freund von Prinz William
 どうも公開質問状が佐藤さんサイドにシカトされたようで毎日新聞 特集ワイドで「佐藤氏に聞く」 ~ マスメディアに言いたい!では
新聞社などマスコミは、記事を書くときには、何かイベントがあった方が書きやすいと、社会の動きを後追いしているような感があります。
むしろ、マスメディアが、社会に問題を提起して、市民が何かのイベントを起こすことの水先案内をすべきだと思います。
少なくとも、この佐藤氏の発言についてなんらの報道もしていない大手のメディアの関係者には、「この発言について、何の問題性も感じていないのですね。(存在意義がないじゃん!)」と強く批判したいです。
と些かマスコミに対して八つ当たり気味であった杉浦ひとみ女史ですが、最新の更新9月19日参議院議員会館にて  「文民統制無視発言」抗議集会によれば参議院議員会館で抗議集会を開くそうです。
この問題の重要性について市民が注視していることを伝え、国会での論戦に持ちこませるべく、大勢の方のご参加をお待ちしています。
ちゅうことを言っているんだけどさ、端から、つまり公開質問状の内容からピントがずれまくりなんで多くの良識ある人達にはこの人等の言う重要性伝わらないんじゃないの?(爆

 僕自身、彼らの言い分の内の
少なくとも現時点で、自衛隊員が駆け付け警護を行うことは憲法に反するものであり
という行だけは半ば支持しますが、この佐藤発言の内容ははシビリアンコントロールという切り口には馴染まないと思うし、
満州事変のきっかけとなった柳条湖事件は、旧日本軍の関東軍が自ら南満州鉄道の線路を爆破しながら、中国側の犯行だとして、中国東北地方の占領を開始する口実としたものですが、佐藤氏の予定していた「巻き込まれる」作戦は、まさに柳条湖事件を彷彿させます。
なんてな理屈を聞かされると「アホやこいつら!!」と思うと同時に「理屈と膏薬はどこにでもつく」という格言が真理ではないという思いを強くしますな。(藁



 いまサンプロの留守録を見てたら、田原総一郎が江田五月から提供されたたらいうドキュメントを振りかざして都知事の馬鹿息子をいじめてるんだな。
この程度でしどろもどろになっちゃう都知事の馬鹿息子も相変わらずのダメダメぶりではあるんだが、話題が話題なだけに気になって、その江田五月憲司が田原に渡したというドキュメントを探してみた。

 そしたらば幾つか出て来たんだが、恐らく問題のドキュメントはこれだろうと思われる。
文書の発行日は2006年の3月17日で発行元はアメリカ海軍艦艇ディケーター(ミサイル駆逐艦)の広報担当大尉

 内容的には部内向けの広報みたいなもんで大したことは書かれていないんだが、なにを言っているのかといえば、このドン・テナント大尉の乗艦であるディーケーターが、海自の給油艦派遣以来600番目の被給油艦になったぞ「めでたいめでたい!! 日米安保マンセ~!!」ちゅうような話です。

Decatur is 600th for Fuel from Japanese Oiler
Story Number: NNS060317-05
Release Date: 3/17/2006 1:29:00 PM
By Lt. j.g.Don Tennant, USS Decatur Public Affairs
USS DECATUR, At Sea (NNS) -- USS Decatur (DDG 73) became the Japan Maritime Self Defense Force's (JMSDF) 600th customer when the Japanese oiler JDS Tokiwa (AOE 423) refueled the guided-missile destroyer in the Arabian Sea, March 15. Decatur received approximately 110,000 gallons of fuel from Tokiwa in what the destroyer's crew described as "perfect conditions" in the Arabian Sea. "We were honored and privileged to serve as the JMSDF's 600th customer during the replenishment with Tokiwa," said Decatur's Commanding Officer Cmdr.John Steinberger, of Lindenwold, N.J. "Through their presence, the JMSDF and Tokiwa have directly contributed to Operation Enduring Freedom. "They are helping to set the conditions for a maritime environment in the region that is secure and stable," added Steinberger. "Their professional support has been invaluable, and Decatur looks forward to future interactions with Tokiwa and other ships of the Japanese fleet." The milestone marked the second time the two ships have met in international waters in this region.
The JMSDF has provided 40 percent of all fuel to coalition forces engaged in Operation Enduring Freedom (OEF) and 10 percent of all fuel to U.S. naval assets operating in the Arabian Sea. "Japan has supplied 114 million gallons of fuel valued at over $119 million to 150 U.S. ships and 160 ships from 11 other coalition nations since the JMSDF began support in December 2001," said Lt. Cmdr.Cliff Shearer, replenishment officer for Commander, Logistics Forces, U.S. Naval Forces Central Command, also known as CTF 53. CTF 53 provides food, fuel and spare parts to coalition forces operating in the region. Approximately every four days, the JMSDF oiler on station provides fuel, potable water for hygiene, sanitation and other shipboard use to some coalition surface combatants in the area. Shearer added that the Japanese oilers, which have provided fuel to coalition ships as part of that country's contribution to OEF, have been force multipliers. "The numbers speak for themselves with respect to [the] JMSDF oiler's direct contribution to OEF," said Shearer. "Their presence and partnership have been a tremendous benefit and key factor in supporting the Arabian Sea." After the hour-long refueling, as the ships were breaking away from each other, Tokiwa raised the American flag while Decatur simultaneously flew the Japanese steaming ensign from the ship's yardarm. For related news, visit the Commander, U.S. Naval Forces Central Command/Commander, U.S. 5th Fleet Navy NewsStand page at www.news.navy.mil/local/cusnc/.


さて、田原が問題として取り上げ、都知事の息子の伸晃ちゃんがしどろもどろになってしまった部分はどこかといえば、
The JMSDF has provided 40 percent of all fuel to coalition forces engaged in Operation Enduring Freedom (OEF) and 10 percent of all fuel to U.S. naval assets operating in the Arabian Sea. "Japan has supplied 114 million gallons of fuel valued at over $119 million to 150 U.S. ships and 160 ships from 11 other coalition nations since the JMSDF began support in December 2001," said Lt. Cmdr. Cliff Shearer, replenishment officer for Commander, Logistics Forces, U.S. Naval Forces Central Command, also known as CTF 53. CTF 53 provides food, fuel and spare parts to coalition forces operating in the region.
恐らくこの段落のことだと思われます。
いつものように訳文をつけるのは面倒で気が進まないのですが、この部分だけ訳してみますと、"海上自衛隊の補給艦は「不朽の事由作戦」で展開している連合軍のすべての燃料の40%、アラビア海で作戦行動をしているアメリカ海軍の使用する燃料の10%を供給してきた。 CTF53としてなじみ深い兵站部隊のクリス・シェアラー少佐は「日本は2001年の12月に活動を開始して以来、150隻のアメリカ艦艇と160隻の他の11の連合国の艦艇に、一億一千四百万ガロン(四十三万キロリットル)、一億一千九百万ドル(百三十八億円)相当を供給してきた。」と語った。"こんな感じで良いと思います。

 さて、田原が問題にしたのは、テロ特措法の対象範囲はアフガニスタンであるのに、給油艦はアラビア海で展開している艦艇にも給油している、これは原則に反するものであり、こういう事実を国民に秘匿しているのは詐欺だと、まぁこういう噛みつき方をやったんですが、石原家の坊ちゃまはこれを知らなかったから色を失ってしどろもどろになったわけです。(爆

 田原って奴はいやな奴で、アラビア海とは言わずに「イラク」だと言い、国連準拠の原則に反する、まあこういう絡み方をしたわけですが、しかし、テロ特措法の大綱では支援の活動の範囲はペルシャ湾を含むインド洋となっているんですね。

 テロ特措法やイラク特措法に関する是々非々論はさておいて、とりあえず、テロ特措法ではそうなっており、田原の問題提起は空を切った、メクラ撃ち、こういうことになるし、たかだかこんなことも知らないような馬鹿が政権中枢に小泉政権以来継続している、これはダメ晋三が総理であること同様に問題ですよ。

 まあ都知事の息子がこういう馬鹿だから田原が敢えて狙い撃ちにしていじった、こういう見方も出来はしますが、心許ない。(大爆



 既に9月1日が終わろうとしている。
しかしだ、佐藤正久さん達に公開質問状を送った連中はなんの発表もしてないんだな。

 ちなみにその関係人であるらしい弁護士杉浦ひとみのブログの佐藤発言への質問状提出の記者会見報告にはこう書かれている。
本日、午後3時から、参議院議員会館会議室にて、佐藤正久氏宛の公開質問状,安部晋三氏宛の要望書及び小泉前内閣総理大臣宛の質問状を各氏に提出することについての記者会見をしました。【各書状については末尾に掲載】

各書面は、直接相手に届け膝詰めでやりとりもしたかったのですが、お盆時期でもありいずれも不在でしたので、本日郵送することにしました。回答期限は8月末日です。
 明記された8月末日を過ぎた上にその翌日も過ぎようとしてるんだが、お前らは土休か?
プロの活動家なら相手のレスポンスがあろうが無かろうが始めたことのメリハリくらいきちんとつけたらどうか?
一応相手先にTBは撃っておこうぢゃないの。

過去記事
あっぱれ!!佐藤正久参議院議員のSuicide attack(加筆再々掲)
佐藤正久参議院議員の件
佐藤正久参議院議員の公式サイト
横暴な中国報道陣…日本の潜水艦を“盗撮”
 31日午前、海上自衛隊横須賀地方総監部を訪問した曹国防相の取材に同行した中国側報道陣のうち、香港を拠点とする「フェニックステレビ」のクルーが撮影を禁じた海自の潜水艦や米海軍のイージス艦を隠し撮りしていたことが発覚した。

 海自隊員が行事と関係のない方向を撮影する「フェニックス」のテレビカメラを発見し、厳しく注意。フェニックス側は当初「海上を航行中の船舶を撮影しただけ」と弁解していたが、海自が確認したところ背景に潜水艦とイージス艦の映像があった。映像はその場で消去されたが、防衛省は文書による正式抗議も検討している。
 やるに決まってるじゃん、中国じゃなくても。

 そういうことを想定していないんだったら想定していなかった我が身を恥じろ。

やられて抗議も結構だがさ、呉々も恥の上塗りだけは止めてくれ平和惚けの内閣府及び防衛省各位

 これは自民党にも民主党にも言えるんだけどさ、どっちも筋道を違えててね、簡単に言っちゃえば、自民党は日米安保を超憲法化しようとしているし、民主党は国連を超憲法化しようとしている。

 どっちもどっちなんだけど、これで思い出すのは御前会議天皇機関説事件・統帥権干犯問題
前者は憲法が予定していないものが既成事実化して本来諮問機関であるはずのものが意思決定機関として存在した、後者は本来憲法の枠組みの中にあったはずのものが一人歩きして超憲法化した。
その結果はどうよ?

 いま行われている議論ってのは国権の発動としての軍事力行使における正しさに関する議論ではなく、拠り所に関する議論でしかないわけであって、そういう矮小な論点のためにあえて憲法問題は放置するか無視する。

 安逸のツケは戦闘員が払うんだということを忘れてもらっちゃ困るんだけどね。


バイオエタノールと熱帯雨林破壊 では
だってただではアルコールは出来ないわけで、増産分に見合ったサトウキビの増産が必要だぞ。
それがどこに向くかと言えば、アマゾンの未開地ですよ。
緑が減るって事なんですが、アマゾンの熱帯雨林の光合成能力はサトウキビ畑では代替できんぞ。(大爆
 誤解があっちゃいかんから補足をしますが、これ止めろってことではなくね、これが世界の潮流なら日本だけがやせ我慢してもしょうがないんだけど、この後に起こりうることに対するリカバーに関する議論もやれってことで...
なんてこと書いちゃいましたが、既にあちこちで問題が起きているようで、アグフレーションなんちゅう言葉まで出て来てるようですわ。

 バイオエタノール用のトウモロコシの需要を満たすために転作が進んでいること、干ばつによる不作が競合した結果、ヨーロッパにおける小麦のトン単価が今年既に130ユーロから237ユーロと高騰しているちゅうような話ですが、特に小麦の輸出国であるカナダにおいてそれが顕著だそうで、その影響がイギリスやフランスのパンメーカー、イタリアのパスタメーカーに影響を及ぼしており、イタリアのパスタは20%値上がり、フランスのクロワッサンは5セント値上がりアメリカでは転作と転用で飼料価格が高騰し食肉価格に反映しつつある。

 トウモロコシへの転作は小麦畑のみならず大豆畑にも及んでいるようで、大豆のほとんども輸入している我が国としては容易ならざる状態が来る日はそう遠くないんでしょうが、結局ツケは回るということで、ガソリン大高騰でけちけち作戦を始めてはみたんだが、そこでけっちったぶんのけっちんを食費で払うことになっている、こういうことでんな。

 しかし、ここで少し見方を変えれば、これだけ穀物の国際価格が上がってくれば、相対的に国内農業にはチャンスなわけで、日本のお百姓さんがどこまで頑張るか、そんなところでしょう。

関連記事
なんでブッシュが「受け容れる」と発言したか?
バイオ燃料狂騒
 まったく静かですね。
記事にしたのは共同と毎日だけ、朝日も沈黙している。
これがなぜかはわかりませんが、公開質問状が馬鹿馬鹿しいことにも起因するのかも知れません。

1~6まではまあ正常な質問ですが、7が馬鹿馬鹿しい。
7)満州事変のきっかけとなった柳条湖事件は、旧日本軍の関東軍が自ら南満州鉄道の線路を爆破しながら、中国側の犯行だとして、中国東北地方の占領を開始する口実としたものですが、貴殿の予定していた「巻き込まれる」行動は、まさに柳条湖事件を彷彿させます。貴殿は、柳条湖事件の関東軍の暴走についていかに評価しますか。
佐藤さんの発言した事項に対して柳条湖を持ち出しており、これでは比喩にもなんにもなっていないわけで、これを書いた奴のオツムの中を見てみたい気がする。

 さて、佐藤さんは反応したんだろうか?
今のところ僕はどこにもその兆候を見つけられていませんが、誰か見つけた人がいたらばTBでも撃ってください。

関連過去記事
あっぱれ!!佐藤正久参議院議員のSuicide attack(加筆再々掲)
イラク派遣:元陸自のヒゲ隊長、佐藤参院議員に質問状
 元陸上自衛隊イラク先遣隊長の佐藤正久参院議員が、派遣先のイラクで他国軍隊が攻撃を受けた場合、駆け付けて援護する「駆け付け警護」を行う考えだったことを表明したことに対し、弁護士ら約150人(呼びかけ人代表・中山武敏弁護士)が16日、「違憲」と公開質問状を送った。
 佐藤氏は10日に放映されたTBSのニュース番組で、当時イラクで指揮官として「駆け付け警護」を行うつもりだったことを明言し、「日本の法律で裁かれるのであれば喜んで裁かれてやろうと」と発言した。「駆け付け警護」は、正当防衛を超えるとして憲法解釈で認められていない。
 質問状は「違憲、違法なもので、シビリアンコントロールに反する」として、7項目について今月中の回答を求め、安倍晋三首相にも佐藤氏に辞職勧告するよう要望書を送った。佐藤氏の事務所は「現場に行って法的不備があると感じての発言。質問状は届いていないが精査する」と話した。【長野宏美】
毎日新聞 2007年8月16日 20時32分
 僕はこれ(TBSのニュース)は見てないので内容に関してはこの記事を信ずる他はないのですが、だれかがこういう形で言わない限り、解釈改憲は無限に可能だとも言いたげで前提条件をすっ飛ばした危険な議論が議論として進んでいってしまう。
 佐藤さんが選挙に出ることに関して僕は批判的でしたが、佐藤さんがこれを言うために選挙に出たのであれば、結果において支持します。

 ただ問題はこの先です。
僕はこれを自爆攻撃として評価するのであって、今後の佐藤さんの身の振り方如何ではこの支持は取り消すことになります。
あくまでもSuicide attackとして評価できるということであり、ただブービートラップに引っかかっただけであったのなら、「だから出るなと言っただろ!!ば~か!!」です。

 今のところ議員会館で行われたはずの記者会見に関する続報を目にしてはいませんが、これで騒ぐのを左翼と決めつける奴は馬鹿なのであり、当然左翼は騒ぐだろうけど、騒がない奴、「こういう問題で騒ぐのが左翼」というステレオタイプに金縛りになって声が出せない奴は教条主義の左翼よりアホだということになるし、そんな状況の中からは健全な安保論議なんて出て来はしないだろうし、これが佐藤さんの覚悟のSuicide attackであったとしたら、その意思を無にすることになると思う。

(以下2007年8月20日20時52分加筆)
 ようやく動画を入手したので聴いてみましたが確信犯ですね。

 あっぱれ!!!

(加筆ここまで)

佐藤正久公式サイト

共同通信の記事
「駆け付け警護は違憲」 ひげの隊長に公開質問状
 元陸上自衛隊1等陸佐の佐藤正久参院議員が、イラク復興支援の現場でオランダ軍が攻撃を受けた際、駆け付けてあえて巻き込まれて警護を行う考えだったことを民放ニュースで明らかにしたのは、意図的に緊急状態をつくりだした上での攻撃で自衛隊法や憲法に違反するとして、弁護士ら有志が16日、佐藤議員に公開質問状を送付した。
 「ひげの隊長」として知られた佐藤議員は復興支援現場で指揮官を務め、7月の参院選で自民党比例代表で初当選した。
 集団的自衛権に関する政府の有識者懇談会の内容を伝える10日の民放ニュースで、佐藤議員は「オランダ軍が攻撃を受ければ、情報収集名目で駆け付け、あえて巻き込まれ(警護に)行ったと思う」との発言をした。
 公開質問状では「実質的に正当防衛・緊急避難の要件を満たさず、自衛隊法に違反するばかりか、憲法9条をないがしろにし、自衛隊派遣の国会決定を超えた行動」と批判、真意を問い掛けた。
2007/08/16 19:08 【共同通信】

公開質問状
2007年8月16日

参議院議員佐藤正久殿

 私たちは、平和を希求し、あらゆる戦争を廃絶することを願っている市民の有志です。

 貴殿は、集団的自衛権に関する政府の有識者懇談会に関するJNNの取材に対して、イラクに派遣された陸上自衛隊の指揮官だった立場から、当時現場では、事実上の「駆けつけ警護」を行う考えだったことを明かしました。

 JNNの取材結果を伝えるTBSニュースによると、貴殿は、「自衛隊とオランダ軍が近くの地域で活動していたら、何らかの対応をやらなかったら、自衛隊に対する批判というものは、ものすごく出ると思います」と述べた上、もしオランダ軍が攻撃を受ければ、「情報収集の名目で現場に駆けつけ、あえて巻き込まれる」という状況を作り出すことで、憲法に違反しない形で警護するつもりだったと説明し、その理由として、「巻き込まれない限りは正当防衛・緊急避難の状況は作れませんから。目の前で苦しんでいる仲間がいる。普通に考えて手をさしのべるべきだという時は(警護に)行ったと思うんですけどね。その代わり、日本の法律で裁かれるのであれば喜んで裁かれてやろうと」と発言しています。

 上記報道が正しければ、貴殿の言う「巻き込まれる」行動は、外形的には、正当防衛・緊急避難の状況下での攻撃を導くものですが、それは意図的に緊急状態を作出したうえでの攻撃であり、実質的には、正当防衛・緊急避難の要件を満たさず、自衛隊法に違反するばかりか、憲法9条をないがしろにするうえ、自衛隊派遣の国会決定の意図を超えた行動を行うものでありシビリアンコントロールをも無視する許し難い行為というほかありません。

 しかも、貴殿は、「日本の法律で裁かれるのであれば喜んで裁かれてやろう」と発言しているとおり、貴殿は「巻き込まれる」行為が違法であることを認識しつつ、法を犯す決意でいたことは明白です。

 そこで、貴殿に対し、次のとおり質問します。
 
 1)TBSのニュースでの貴殿の発言は報道のとおりで間違いないでしょうか。
 2)その場合、貴殿は、貴殿の予定していた「巻き込まれる」行動を現在でも肯定しますか。
 3)なぜ、貴殿は、巻き込まれてまで攻撃しようとしたのですか?その狙いは端的に何なのでしょうか。
 4)貴殿の予定していた「巻き込まれる」行動は、違憲違法なもので、シビリアンコントロールにも反するものだと思われますが、貴殿は違憲違法なもの、シビリアンコントロールに反するものだと考えますか。考えないという場合、その根拠をお示し下さい。
 5)貴殿は、国会議員として、自衛隊が海外に派遣された場合、今後も、「巻き込まれる」行動をとることに賛成しますか。
 6)「巻き込まれる」行動によって攻撃を開始すれば、当然、貴殿の部下の生命が危険にさらされることになりますが、自衛隊法に違反してまで、現地の部隊長の判断で部下の生命を危険にさらす行為について、貴殿は肯定されるのですか。
7)満州事変のきっかけとなった柳条湖事件は、旧日本軍の関東軍が自ら南満州鉄道の線路を爆破しながら、中国側の犯行だとして、中国東北地方の占領を開始する口実としたものですが、貴殿の予定していた「巻き込まれる」行動は、まさに柳条湖事件を彷彿させます。貴殿は、柳条湖事件の関東軍の暴走についていかに評価しますか。
 

公開質問状

2007年8月16日

前内閣総理大臣小泉純一郎殿

 私たちは、平和を希求し、あらゆる戦争を廃絶することを願っている市民の有志です。

貴殿は、自衛隊のイラク派遣を決定した内閣総理大臣としてその責任を負う立場にありますが、イラク派遣の先遣隊長・第一次復興業務支援隊長を務めた佐藤正久氏は、先頃、下記のとおり、JNNの取材に対し、イラクでは、シビリアンコントロールを無視して違憲・違法な行為を行うつもりだった、すなわち、もしオランダ軍が攻撃を受ければ、「情報収集の名目で現場に駆けつけ、あえて巻き込まれる」という状況を作り出すことで、憲法に違反しない形で警護するつもりだった旨発言しました。

佐藤正久氏を隊長とする部隊がイラクに派遣された際、部隊の編成母体となった北部方面隊派遣部隊の準備訓練では、「武器使用の権限」と題する文書に基づいて、「武器を使用する事についての積極的な意思がなければ、武器を持って救助に駆けつける事はかまわない」というルールに則って訓練が行われたとされています。
すなわち、そのルールとは、①武器を持ってまず救助現場へ駆けつける、②それまでは武器を使用しない、③現場へ駆けつけてから(当然)攻撃を受けるから、そのときになって武器を使用する、というものだったとされています。

このルールは、今回の佐藤正久発言と符合するものです。

そこで、貴殿に対し、以下の通り質問します。
 
1)貴殿は、直接または間接に佐藤正久氏に対して「巻き込まれる」行動を行うよう命じていたのでしょうか。あるいは、少なくとも、佐藤正久氏が「巻き込まれる」行動を行うことを認識していたのでしょうか。
 2)貴殿は、 佐藤正久氏が予定していた「巻き込まれる」行動を肯定しますか。
 3)佐藤正久氏の予定していた「巻き込まれる」行動は、違憲違法なもので、シビリアンコントロールにも反するものだと思われますが、貴殿は違憲違法なもの、シビリアンコントロールに反するものだと考えますか。考えないという場合、その根拠をお示し下さい。
 4)佐藤正久氏は、自民党推薦で国会議員となりましたが、国会議員が今回のような発言をすることについていかなる見解をお持ちですか。
 5)貴殿は、自衛隊が海外に派遣された場合、今後も、「巻き込まれる」行動をとることに賛成しますか。



「駆けつけ警護」認めるべきで一致(TBS News:動画あり、2007.8.10)

 集団的自衛権に関する政府の有識者会合はPKO=国連平和維持活動を行う自衛隊に対して、憲法上できないとしてきた「駆けつけ警護」を認めるべきだ、という意見で一致しました。
 PKO活動の際の武器使用は、正当防衛や緊急避難などの場合に限られていますが、10日の会議では国連の集団安全保障の問題としてとらえるべきだとする意見で一致しました。
 その上で、正当防衛を超えるとして憲法違反とされるいわゆる「駆けつけ警護」は認めるべきだとする意見が相次ぎました。これは、味方である他国の軍隊が攻撃された場合、駆けつけて応戦するものです。
 こうした事例について、イラクに派遣された陸上自衛隊の指揮官だった佐藤正久氏は、当時現場では、事実上の「駆けつけ警護」を行う考えだったことをJNNの取材に対して明かしました。
「自衛隊とオランダ軍が近くの地域で活動していたら、何らかの対応をやらなかったら、自衛隊に対する批判というものは、ものすごく出ると思います」(元イラク先遣隊長 佐藤正久・参院議員) 
 佐藤氏は、もしオランダ軍が攻撃を受ければ、「情報収集の名目で現場に駆けつけ、あえて巻き込まれる」という状況を作り出すことで、憲法に違反しない形で警護するつもりだったといいます。
 「巻き込まれない限りは正当防衛・緊急避難の状況は作れませんから。目の前で苦しんでいる仲間がいる。普通に考えて手をさしのべるべきだという時は(警護に)行ったと思うんですけどね。その代わり、日本の法律で裁かれるのであれば喜んで裁かれてやろうと」(元イラク先遣隊長 佐藤正久・参院議員) 
 懇談会は11月までに集団的自衛権の行使を容認する提言をとりまとめると見られます。しかし、公明党が反対している上、参院選の惨敗で安倍総理の求心力が低下しており、報告書は棚上げせざるを得ないという見方が強まっています。


要望書

自民党総裁安倍晋三殿

 私たちは、平和を希求し、あらゆる戦争を廃絶することを願っている市民の有志です。

 貴殿は、自民党総裁として、自衛隊イラク派遣先遣隊長・第一次復興業務支援隊長を務
めた佐藤正久氏を参議院議員候補者として推薦し、同氏は参議院議員として当選しました。
 ところが、同氏は、参議院議員として登院早々、下記のとおり、JNNの取材に対し、イラクでは、シビリアンコントロールを無視して違憲・違法な行為を行うつもりだった旨発言しました。
 この発言は、厳格なシビリアンコントロールに服すべき自衛官としてあるまじきものであり、国政に関与する議員の発言としてはなおさら許し難いものであって、貴殿におかれましては、同氏に対し、直ちに議員辞職を勧告するよう要望いたします。
 なお、貴殿が佐藤氏に対して辞職を勧告しない場合には、貴殿及び自民党は、佐藤氏の発言を肯定的に評価していると考えざるを得ません。そのことは、貴殿及び自民党が現場の自衛隊にシビリアンコントロールを無視されても構わないと考えていることを意味することになります。もし、貴殿及び自民党がそのように考えているのであれば、それは非常に恐ろしい考え方であり、私たちは貴殿及び自民党の考え方について国内外の世論に訴えていく所存です。
 また、佐藤正久議員に宛てた公開質問状を同封しますので、同質問状記載の質問事項をよくご検討の上、ご判断いただきたいと存じます。


「駆けつけ警護」認めるべきで一致(TBS News:動画あり、2007.8.10)

 集団的自衛権に関する政府の有識者会合はPKO=国連平和維持活動を行う自衛隊に対して、憲法上できないとしてきた「駆けつけ警護」を認めるべきだ、という意見で一致しました。
 PKO活動の際の武器使用は、正当防衛や緊急避難などの場合に限られていますが、10日の会議では国連の集団安全保障の問題としてとらえるべきだとする意見で一致しました。
 その上で、正当防衛を超えるとして憲法違反とされるいわゆる「駆けつけ警護」は認めるべきだとする意見が相次ぎました。これは、味方である他国の軍隊が攻撃された場合、駆けつけて応戦するものです。
 こうした事例について、イラクに派遣された陸上自衛隊の指揮官だった佐藤正久氏は、当時現場では、事実上の「駆けつけ警護」を行う考えだったことをJNNの取材に対して明かしました。
「自衛隊とオランダ軍が近くの地域で活動していたら、何らかの対応をやらなかったら、自衛隊に対する批判というものは、ものすごく出ると思います」(元イラク先遣隊長 佐藤正久・参院議員) 
 佐藤氏は、もしオランダ軍が攻撃を受ければ、「情報収集の名目で現場に駆けつけ、あえて巻き込まれる」という状況を作り出すことで、憲法に違反しない形で警護するつもりだったといいます。
 「巻き込まれない限りは正当防衛・緊急避難の状況は作れませんから。目の前で苦しんでいる仲間がいる。普通に考えて手をさしのべるべきだという時は(警護に)行ったと思うんですけどね。その代わり、日本の法律で裁かれるのであれば喜んで裁かれてやろうと」(元イラク先遣隊長 佐藤正久・参院議員) 
 懇談会は11月までに集団的自衛権の行使を容認する提言をとりまとめると見られます。しかし、公明党が反対している上、参院選の惨敗で安倍総理の求心力が低下しており、報告書は棚上げせざるを得ないという見方が強まっています。


露、欧米の「包囲網」に対抗 15年ぶり爆撃機長距離訓練を再開
 米国務省のマコーマック報道官は「古い飛行機を飛ばしたいのなら、それはロシアの選択だ」と発言。米国家安全保障会議(NSC)のジョンドロー報道官も「わが軍には(米国にとって脅威となるという)懸念はない」とし、冷静な反応を見せている。
 ゴードン・ジョンドローの発言はこのまんまなんですが、マコーマックの言い回しはもっと皮肉に充ちていて以下の通りです。
If Russia feels as though they want to take some of these old aircraft out of mothballs and get them flying again that's their decision. That is a decision for them to take - it's interesting. We certainly are not in the kind of posture we were with what used to be the Soviet Union. It's a different era.
 Tu-95そのものはマコーマックの「these old aircraft out of mothballs」という皮肉の通りで、金が無くなって飛ばせなくなっていた四発のターボプロップ機を再び飛ばし始めた、この動きは国内向けである側面も強いんでしょう。

しかし、NATOもさることながら、外交的にはアメリカは笑ってばかりはいられない、そういう意味ではマコーマックの言い回しってのは半分は見栄なんでしょう。

参照記事
Russia restarts Cold War patrols
Russia Sends Long Bombers Back on Patrol
Russia resumes long-haul air missions
President Putin scrambles bombers




「北」日本語アナは拉致濃厚失踪者か 政府が独自鑑定
 面会した1人は、「日本語はネイティブだが、朝鮮語はかなり下手だった」と証言。「『日本人か?』とたずねたが、答えなかった」と話しているという。
 写真については、北朝鮮側が横田めぐみさん=拉致当時(13)=のものとして提供した遺骨を「別人のもの」と鑑定した東京歯科大の橋本正次教授(法人類学)が鑑定。その結果を踏まえ、調査会は7月9日に「男性は矢倉さんである可能性が高い」と発表した。橋本教授は「顔や身体の特徴が一致、酷似しており、矛盾点がほとんどない。(写真の男性は)矢倉さんと同一人物である可能性が極めて高い」としている。
 調査会とは別に、政府も写真による顔の鑑定や、アナウンサーの肉声の鑑定、平壌で撮影された写真に合成など不自然な点がないかなど多角的な鑑定に着手。鳥取県警など捜査当局は、無人で見つかった矢倉さんの漁船に残されていた衝突痕などを注視し、周辺海域での船舶航行など、当時の状況や情報の洗い直しを進めている。

 ネガティブなことを言う人が増えている中、荒木さんや中山さんには頭の下がる思いがします。
 こういう問題に対して国民が一丸となって向かえないような国は国としての体をなさんと思うわけで、竹島も尖閣もEEZ問題も同じく他国による主権の侵犯ではあるんだけど、拉致はそれより更に重い問題だと思う。

 そういうことが出来ない国であるならばもう国であることをやめ、大英連邦に加盟させて貰うか、アメリカの属国をやめて州にして貰った方がまだ安全だと思うぞ。

 8月15日が近づくにつれなにかと騒がしくなるのは恒例だけど、8月10に付けで北京週報が渡辺恒雄氏に対するインタビュー記事を掲載しました。
 内容は、讀賣新聞が彼の発意によって立ち上げた戦争責任検証委員会、その検証結果をまとめた本「検証 戦争責任」の出版に至る渡辺氏の精神的背景、そんなところですが、彼の心情的背景はさておき、これを読むと「富田メモ」公開から以後の政経一体となった世論誘導、そしてその後の安倍、中曽根、森、ナベツネ密会を経た安倍ペテン政権の発足にはどういう背景があったのかそんなところが推察できる内容だと思います。

 特に注目すべきは末尾の
今後誰が首相となるかを問わず、いずれも靖国神社を参拝しないことを約束しなければならず、これは最も重要な原則である。安倍氏は参議院選挙の後に引き続き首相でありつづけるが、私も彼に絶対に靖国神社に行ってはならないと進言しなければならない。もしその他の人が首相になるなら、私もその人が靖国神社を参拝しないと約束するよう求めなければならない。さもなければ、私は発行部数1000数万部の『読売新聞』の力でそれを倒す。私は新しい首相ができるだけ早く中国を訪問するよう促し、そのほかに皇室メンバーの訪中を促し、皇太子が日中友好関係のためになることはよいことであり、それから胡錦涛主席の訪日を招請する。

であり、ここにあるのは真に警戒すべきはどういう連中かという実相だと思うし、皇室訪中、これは皇室の政治利用であり冊封を受け容れるということですが、あるいは無宗教慰霊施設建設推進の中心勢力が実はどういう連中なのかが実にわかりやすい。

 安倍政権の閣僚は全員早々と「靖国不参拝」表明しちゃったんですが、こうした流れの中で一番憐れなのは熱湯浴。

 特にこの婆さんなんかせいぜい頑張っても
■2007/08/09 (木) 安倍首相靖国参拝できぬは反日メデイアのせい(3)
安倍首相が靖国参拝したくても出来ないのはメデイアのせい。
そっと参拝したくても、日本のメデイアが意図的に騒いで、近隣諸国を刺激する。
これを「報道の自由」と称するのだから、お話にならない。
こんなけったいな話、欧米諸国の人間が聞いたらきっと目を白黒するに違いない。

くらいのことしか書けないんだけど、まずだ、ドイツではナチの業績を積極的に評価することすらできんじゃないか。
少なくとも南ドイツ新聞やフランクフルターアレゲマイネ、シュピーゲルは目を白黒なんかしないだろ?

 そして、冒頭書いたように安倍は総理・総裁になるために総裁選前から不参拝表明をして支持を取り付けた、ジャーナリストなんておこがましい肩書きで物を言いたいならこんなインチキ臭い政権端から見切れて当たり前だがそれが出来無いどころか、馬鹿の一つ覚えのメディア批判かよ?
でこの「反日メディア」の中には讀賣新聞も入っているんだろうな?w

日本人に戦争の真相と戦犯犯罪をはっきりと知らせるようにしなければならない

渡辺恒雄氏に対する特別取材
2005年、日本の戦争責任の反省のため、総裁兼編集長の渡辺恒雄氏の主導のもとで、日本の読売新聞社は戦争責任検証委員会を創設し、「日本が中国の東北地域を侵略した『九・一八事変』(日本で一般に「満州事変」と言われている)は、なぜ中日戦争へと発展したのか」などの5つのテーマをめぐって、1年余りをかけて調査・検証を行い、日本で発行部数が最大といわれる『読売新聞』が調査結果を1年間連載するとともに、それを『戦争責任を検証する』という本にまとめ、日本語版と英語版を出版した。先日、この本の中国語版が新華出版社から出版、発行され、広範な中国人読者の手元に届けられた時に、当ネットの記者は渡辺恒雄氏に対し独占特別取材を行った。

「日本の首相の靖国神社参拝は、私が絶対に我慢できないことである」

記者:読売新聞社が『戦争責任を検証する』という本を企画、出版した目的は何か?あの戦争からすでに60年余年を過ぎた今日、戦争の責任を提起するとともに、それを追及する意義は何か?

渡辺恒雄氏:直接の動機は靖国神社の問題のためである。小泉元首相の靖国神社参拝は、外交問題へと発展し、中国と韓国に強く反対されたばかりか、日本の国内にも反対する人がいる。日本の国内には2種類の観点があり、1つは日本における参拝がなぜ問題となり得るのかを理解しないものである。いま1つは小泉氏の靖国神社参拝に反対するものである。小泉氏は政権の座にあった5年余りの期間に毎年靖国神社を参拝し、日中関係をひどく悪化させ、両国トップの交流が中断した。日中外交関係の悪化は両国にとってよくないことであるばかりか、アジア全体にとっても望ましいことではない。

靖国神社にはA級戦犯が合祀されており、これらの戦犯は国のために命を落としたのではなく、裁判で死刑に処せられたものである。したがって、日本人がもし道徳的判断を失うならば、危険なこととなろう。日本人にあの戦争がどのようにして起こったのか、戦犯がどんな罪を犯したのかを知らせるべきである。日本の首相の靖国神社参拝は、私が絶対に我慢できないことである。すべての日本人はいずれも戦犯がどのような戦争の罪を犯したのかを知るべきである。

もし中国の読者がこの本に対し何か不満を感じるならば、この本は侵略戦争が中国にどれだけ大きな傷と損害を与えたのかということに触れていないからかも知れない。日本が真珠湾を奇襲したことも戦争犯罪の一種であった。この本の中で日本が外国に対して行った残酷な戦争犯罪を記述しているところは非常に少ない。

記者:一般の日本人は戦争をどう見ているのか?靖国神社は一般の日本人の目の中ではどのような場所なのか?
渡辺恒雄氏:一般の人は、靖国神社は明治維新いらい、国のために戦死した軍人を祭っている場所と思っている。かなりの人たちは、神社には国のために戦死した「英霊」が祭られており、それを参拝して感謝の意を表わすことは当然だと思っている。しかしながら、今の日本人はあの戦争の侵略性、残忍性の側面に対してあまり知らない。私は陸軍2等兵としてあの戦争に参加したことがあり、軍隊の残忍性を知っており、当時、多くの若い軍人が自殺行為を余儀なくされたり、戦闘機を操縦して敵に体当たりしたなどは今日の自爆テロ行為と同じであり、非常に残忍なことであった。

「遊就館は非常に有害な施設の1つであり、あれは閉鎖しなければならない」

記者:日本人には靖国神社を参拝している人もおれば、参拝しない人もいるが、参拝している人の方が多いか、それとも参拝しない人の方が多いか?どれぐらいの政治家が参拝したのか?

渡辺恒雄氏:日本の人口は1億2000-3000万で、毎年500万人が参拝に行ったかも知れないが、1億以上の人が参拝に行ったことはない。与党の自民党内で参拝を固持している政治家は数十人はおり、私はこの人たちの行為に対し怒りを覚えている。この人たちは若い政治家であり、これまでの戦争のことをほとんど知らず、もしこの人たちが戦争のことを知っているならば、こうしたでたらめな事をすることはありえない。日本には「遺族会」(日本の戦死者の遺族の全国的組織――当ネットによる注)という組織が1つあり、ほぼ100万人の会員がおり、この人たちは政府から恩給を給付されており、政府が恩給の給付を確保するとともに、物価の上昇に伴って金額をスライドさせるよう望んでいる。政治家らはこの人たちの選挙によって票を獲得するために靖国神社を参拝しているのである。小泉氏が自民党総裁の座につくための選挙戦の際、しばしば彼らに、もし自分が首相になったら靖国神社を参拝することを約束した。

記者:小泉氏は在任中、自分の参拝は「心」の問題だと語っていたが、あなたはどう思うのか?

渡辺恒雄氏:私は、それは偽善的であり、彼は心から参拝に行きたいと思っているのではなく、そういうパフォーマンスで、戦犯の遺族から得票を増やすためであったと思っている。89歳の中曽根氏は第二次世界大戦の時は海軍少佐であったお方で、彼が首相として参拝した時、私は彼に苦言を呈したことがある。彼はその時、自分は東條英機を参拝に行ったのではなく、戦争の中で戦死した自分の弟のために行ったのだと言った。現在、自分の両親、兄弟のために参拝に行く人はめったにいないかも知れない。確かに、政治家の中でかなりの人は戦争の残忍性、侵略性を知らず、彼らにそれが非常に残忍な戦争であったことを知らせるためにこの本を出版したのは非常に意義のあることである。

記者:靖国神社の中に遊就館があり、そこで示されている見方は今の日本政府の見解と違っている。政治家がそこに行って参拝する行為は靖国神社の主張を支持する面があるのかどうか?
渡辺恒雄氏:はい。靖国神社の中にある遊就館に展示されている資料はあの戦争が「自存自衛」の戦争としており、それは彼らの史観である。日本の小学生がそれを見た後の感じは、日本はあの戦争の勝利者であり、日本が敗戦国であることを知っていない。遊就館には真珠湾奇襲などの日本が勝利をかち取った写真が展示されており、歴史を知らない人は日本があの戦争に勝ったと思うこともあり得る。遊就館は非常に有害な場所であり、あれは閉鎖しなければならない。かつて自民党の幹事長であった加藤紘一氏は遊就館を参観した後、遊就館はまことに行き過ぎだと語った。

「右翼勢力も反論できない」

記者:『戦争の責任を検証する』という本は昨年の発行いらい、何冊売られたのか?日本人読者の中でどんな反響を呼んだのか?

渡辺恒雄氏:第一部は5.4万冊を売り、第二部は4.1万冊を売り、上下両巻はあわせて9.5万冊を売った。当時、私は右翼分子の攻撃を受けるのではないかと心配していたが、結果的には彼らはなんの反応も示さなかった。日本には二大新聞があり、一般的に言って、『朝日新聞』は左派的なものであり、『読売新聞』は保守派的なものと言われている。全般的に言うと、『産経新聞』を除いて、日本のメディアは戦争の責任と靖国神社などの問題について、重要な共通認識をもっている。この本の出版は評価されており、まだ批判を受けていない。本の内容は「検証」の角度から書いているものなので、本の内容はニセモノで、誤ったものだと大胆に言える人はまだいない。右翼勢力も反論できない。今の日本人の多くは戦後の生まれで、戦争を体験した人は少ないため、ほとんどあの戦争を知っていない。彼らにあの戦争はどんな戦争であったのかを教える面で、この本は教育的意義を持つものである。

記者:読売新聞社に今後その他の歴史「検証」面での書籍を出版する計画はあるのか?日本の小学生を知らせる歴史検証の書籍を書くことはあり得るのかどうか?

渡辺恒雄氏:当時の日本の軍部と政府があの戦争を起こしたことは少しも意義はなく、多くの日本人もあの戦争の被害者であった。日本人に彼らの父親の世代の悲惨なありさまを知らせるべきである。靖国神社と遊就館の観点は誤ったものである。学校の先生たちにこれらの歴史を知らせなければならず、これによって先生が更に生徒たちに教えるのである。日本は中国と東南アジア諸国の人々にきわめて大きな苦しみをもたらし、現在この面での「検証」は日本国内にはまだ少ない。

まず日本人に彼らの父親たちの世代の悲惨なありさまを知らせるのは非常に重要なことである。

「国や政府として、謝罪するのは当然のことである」

記者:1995年、村山首相(当時)は「村山談話」を発表し、日本が過去の一時期において国策に誤りがあり、戦争の道に走った」ことに触れている。あなたは「村山談話」をどう評価するのか?

渡辺恒雄氏:私は「談話」に積極的な評価を与えるものである。「談話」の表現は比較的にソフトなものであり、過去の一時期と言っているが、実はあの時期は別に短くはなく、10数年も続いた。あのような戦争を起こしたのは、国と政府として、謝罪するのは当然のことである。

記者:日本は中国、韓国などの国との間で歴史認識において隔たりが存在し、この本だけに頼って日本と隣国との歴史認識における食い違いを取り除こうとするなら、明らかに不十分である。日本と隣国との歴史的和解の実現、相互理解と友好協力の強化について、あなたはどんなことを提案したいと考えているのか?

渡辺恒雄氏:日本が国外の被害の状況について「検証」を行うことは非常に困難である。現在、それに立ち会った人々はほとんどすべてが故人であり、被害者である中国の人たちも大部分がもうこの世にはいない。しかし、学者たちは歴史資料を発掘しており、日中両国の歴史学をすすめている人たちも共同研究を行っている。私はもう81歳になるが、これから先何年あるのか?寿命はそれほど長くはないだろう。そのため、私は時間を切り詰めて1冊目の本を出し、日本国内の状況を「検証」し、この本を利用して日本人の考え方を変えなければならないと考えている。私は、日中両国の学者がさまざまな資料と記録を収集して、一緒に「検証」を行うのはすばらしいやり方だと思っている。

第二次世界大戦の期間に、私は2等兵として動員されて日本本土の防衛戦に参加し、中国とアジア諸国を侵略することに参加したことはなく、中国などその他の地域での状況を目撃したことはなく、いくつかの記録と資料を通じてその時の状況をいくらか知ることに限る。しかし、私は対中侵略戦争に参加したことがある人の証言などの資料を収集し、それを記録する必要があると思っている。中国、韓国、インドネシア、マレーシア、インドなどの国の人々の悲惨な状況に対して「検証」を行い、何冊かの書籍を出版する必要もある。今のこの本だけではそんなに多くの内容を含めることは難しい。

今後は『戦争の責任を検証する』のような形の本を絶えず発行し、過去や歴史に対して清算を行うべきであり、これは非常に重要なことである。戦争の歴史に対する「検証」は時間性のあるものであり、この本の「検証」は1928年を起点としているものであり、その年に国際社会が戦争を放棄する『ケロッグ-ベーリアン条約』に調印し、各国がすべて戦争を行うことに飽きあきしたからであった。あの条約を破棄して、戦争を再度引き起こしたのは日本であった。そのため、この本の歴史に対する「検証」では1928年までしかさかのぼっていない。

「鄧小平の言葉によって、私は『親中派』となった」

記者:中日両国政府と民間の信頼関係を構築する上での最も有効な方法は何か?あなたは中日関係の発展に対し何かご提案でもおありなのか?

渡辺恒雄氏:私が最も尊敬している中国人政治家は鄧小平氏である。私は1982年3月に中国を訪問した際に、鄧小平氏とお会いしたことがある。私が鄧小平に日本の対中侵略戦争の責任問題に対しどうに見ておられるのかとおたずねたところ、彼は、侵略戦争を起こしたのは日本政府と軍隊の中のひと握りのものであり、広範な日本国民に罪はないと言明された。私は鄧小平氏のこの言葉を聞いた後「親中派」となった。

日本経済団体連合会会長は、もし中国がなければ、日本の経済が発展を遂げることは不可能だと語った。日本経済界の人たちはすべてこう見ている。私は、信頼関係構築の肝心な点は政治にあると思っている。安倍首相の唯一の功績は就任してからまず中国を訪問し、5年も中断していた両国トップの相互訪問を回復させたことである。安倍氏は小泉氏の靖国神社参拝による望ましくない状況を払拭した。

今までのところ、なんでもすべて日米同盟ということになっている。私は今後日本と中国の関係を強化し、経済の面でも安全保障の面でもすべてそうすべきだと思っている。そうすれば、日本がより多くアメリカに依存する必要はなくなり、中国との関係の発展を通じてみずからを発展させることができる。

今後誰が首相となるかを問わず、いずれも靖国神社を参拝しないことを約束しなければならず、これは最も重要な原則である。安倍氏は参議院選挙の後に引き続き首相でありつづけるが、私も彼に絶対に靖国神社に行ってはならないと進言しなければならない。もしその他の人が首相になるなら、私もその人が靖国神社を参拝しないと約束するよう求めなければならない。さもなければ、私は発行部数1000数万部の『読売新聞』の力でそれを倒す。私は新しい首相ができるだけ早く中国を訪問するよう促し、そのほかに皇室メンバーの訪中を促し、皇太子が日中友好関係のためになることはよいことであり、それから胡錦涛主席の訪日を招請する。

( 新華ネット記者 ?冶 呉谷豊)

「北京週報日本語版」 2007年8月10日


その他参照記事
★ クライン孝子について語るスレ 9 ★
 いったいなにを考えているのか?
こいつらが議論してるのは、自国のための武力行使はいけないが他国のための武力行使は認められて当然だ、こういう理屈ですね。

 だったらなんで『そりゃ憲法がヘン!!』って理屈にいかないのよ?
 そしてなんで「そこが解決するかで海外派兵しない」って理屈にいかないのよ?

有識者ってのはいつからこういう愚かな議論をする人のことを言うようになったの?

自衛隊「駆け付け警護」容認大勢 「見捨てれば国際非難」
 安倍晋三首相は会合で、「わが国要員が他国と共通の基準を踏まえて活動し、緊密に助け合わなければ各国の信頼を得ることも、効果的な活動をすることもできない」と強調。委員からは「憲法や国連憲章が禁止している武力行使と、PKOや人道復興支援での武器使用は別だ」「仲間を見捨てる形で武器使用を禁じるのでは、国際社会から非難を浴びる」といった意見が相次いだ。


 どなたかは存じませんがメールありがとう。
 そこは全く仰る通りだと思います、そしてここで誤解をいただいているようなんだけど、何も僕は専守防衛というインチキ臭い防衛思想を全面的に支持しているわけではないですね。

 そしてこれが出てきた背景には憲法がある、実態と憲法の矛盾を克服するために生み出されたのがこれだというと言い過ぎかもしれないけれども、過不足は別にして、自前の防衛力が存在することを肯定しない人は余程の馬鹿か左巻きくらいのもんでしょうし、過去の世論調査の傾向もそれを示している。

 そんな中で根源にある憲法問題をスルーして拡大解釈や拡張解釈にはしることには反対する、こんな感じです。
 好き勝手な解釈は有害だ罠。
 そもそも専守防衛なんてのは我が国独特の防衛思想というよりも弥縫なのであって、基本的にあり得ないと僕は思っている、しかし解釈にあたっては都度の政府答弁を拠り所とするべきですよ。

 たとえば、軍拡競争云々に関する政府の基本的立場は「他国の脅威とならない」ということであって、既に排除されるべき拡張解釈ですね。
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