軍国少年の半世紀、そして結局...
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今頃になってなんちゅうわざとらしい記事書くんだ?
こんな話は去年既に一部では流れた話なんだが、記者クラブ制ってのはなんとも都合良いな。
特措法延長が実現するまでは秘匿しとく、こういうことだったんでっしゃろ?
馬鹿じゃね?
こんな話は去年既に一部では流れた話なんだが、記者クラブ制ってのはなんとも都合良いな。
特措法延長が実現するまでは秘匿しとく、こういうことだったんでっしゃろ?
馬鹿じゃね?
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今年の6月28日に国務省から下院の外交委員会に出された文書に「Potential F-22 Raptor Export to Japan」(F-22 ラプターの日本向け輸出における可能性)と銘打った文書があります。
これに関しては、「恥さらしな防衛相:なんで「専守防衛」の我が国にスティルスがいる?w 」で
なんてこと書きましたが、実はアメリカ側にも同様の所感が書かれています。
ソースがPDFなのでコピペが出来ませんから一々手打ちしますが、ここにはそのほかにもアメリカ側の問題点が列挙されており、その中には日本では報じられないような内容もあって面白い。(笑ってる場合でもありませんが。)
とりあえず出てくるのはやはり日本の守秘能力に対する不安でして、ここにはイージス艦の情報がだだ漏れであったという事例も紹介されています。
そして併せて、F-22の様々な技術が経済的競争関係にある日本の手に渡って、そこには軍需品として輸出される懸念は否定されていますが、民生品として利用され、アメリカのプロダクツの脅威になるという懸念こんなところが表明されてます。
ここまでは日本の新聞は書かなくても普通に推察できる範囲ですが、僕が少々意外であったのは、極東の軍事バランスに関する言及があり、要するに我が国の装備が他に、つまり中韓ですが、大幅に抜きんでることによって起こりうる色々のことに対する懸念、特に中国を刺激することに関する懸念が綿々と書かれてます。
後は冒頭述べた憲法上の制約、つまり専守防衛ですが、だったらより問題の起きにくいF-35 ライトニング売っときゃいいぢゃん!!みたいないい加減なことまで書かれてますが、もう片一方の口は、アメリカも金がなくて配備が追いついてない、とにかくライセンス売ってF-22のコスト下げようよなんというちんけなこと言ってるのが笑えます。
斜め読みしただけですが、少なくとも我が国の防衛族や防衛庁の制服、背広よりはまともな分析やってると思いますよ。
これに関しては、「恥さらしな防衛相:なんで「専守防衛」の我が国にスティルスがいる?w 」で
基本的な国防方針変わってないし、憲法変えなければ変えることは出来ませんがね。
だったら安いやつを数持てば良いんじゃないの?
なんてこと書きましたが、実はアメリカ側にも同様の所感が書かれています。
ソースがPDFなのでコピペが出来ませんから一々手打ちしますが、ここにはそのほかにもアメリカ側の問題点が列挙されており、その中には日本では報じられないような内容もあって面白い。(笑ってる場合でもありませんが。)
とりあえず出てくるのはやはり日本の守秘能力に対する不安でして、ここにはイージス艦の情報がだだ漏れであったという事例も紹介されています。
- Presumably, DoD would desire to export a less capable aircraft, in part to protect key technologies, and would have a strong aversion to license or co-production. Japan has traditionally placed great value in developing industrial defense "autonomy," that is,
- However, an inadvertent leak of U.S. technology or knowledge could also be a threat. The recently reported leak of secret data associated with the Aegis weapon system by Japanese military personnel is an example of this potential danger. Japan is a military ally, but also an economic rival.
そして併せて、F-22の様々な技術が経済的競争関係にある日本の手に渡って、そこには軍需品として輸出される懸念は否定されていますが、民生品として利用され、アメリカのプロダクツの脅威になるという懸念こんなところが表明されてます。
ここまでは日本の新聞は書かなくても普通に推察できる範囲ですが、僕が少々意外であったのは、極東の軍事バランスに関する言及があり、要するに我が国の装備が他に、つまり中韓ですが、大幅に抜きんでることによって起こりうる色々のことに対する懸念、特に中国を刺激することに関する懸念が綿々と書かれてます。
- A second proliferation issue relates to the effect a potential F-22 sale could have on other countries. Other countries in the region could perceive the F-22 as causing an imbalance of military power in favor of Japan, and inciting them to seek their own advanced aircraft or defensive systems. - China and South Korea have voiced concern about Japan's intention to upgrade its military capabilities, largely grounded in suspicions that Japan will inch toward returning to its pre-1945 militarism. Some analysts caution that selling the F-22s to Japan could destabilize the region by angering Seoul and Beijing, possibly
後は冒頭述べた憲法上の制約、つまり専守防衛ですが、だったらより問題の起きにくいF-35 ライトニング売っときゃいいぢゃん!!みたいないい加減なことまで書かれてますが、もう片一方の口は、アメリカも金がなくて配備が追いついてない、とにかくライセンス売ってF-22のコスト下げようよなんというちんけなこと言ってるのが笑えます。
斜め読みしただけですが、少なくとも我が国の防衛族や防衛庁の制服、背広よりはまともな分析やってると思いますよ。
軍ヲタが「どこがどう優秀か」色々書いてますが、軍ヲタではないぼくが率直に思うのは、無駄な使うなってことです。
基本的な国防方針変わってないし、憲法変えなければ変えることは出来ませんがね。
だったら安いやつを数持てば良いんじゃないの?
そしてさ、誰が決めたにしろ、専守防衛というのはあり得ない防衛思想であるとはしても、考え方としては意味があると思う。
防衛線が確定されて不動であれば、軍が勝手にそれより出ることは出来ない。
今更防衛庁がこういうことを言っているようだと、専守防衛をもうちょっと整理し直して現実的な物にすることは必要だけど、あまりその枠組みから出るべきではないと思う。
いまのイラク見ていればわかりやすいんだけど装備が最新であれば戦争に勝てるってもんでもないっしょ。
基本的な国防方針変わってないし、憲法変えなければ変えることは出来ませんがね。
だったら安いやつを数持てば良いんじゃないの?
そしてさ、誰が決めたにしろ、専守防衛というのはあり得ない防衛思想であるとはしても、考え方としては意味があると思う。
防衛線が確定されて不動であれば、軍が勝手にそれより出ることは出来ない。
今更防衛庁がこういうことを言っているようだと、専守防衛をもうちょっと整理し直して現実的な物にすることは必要だけど、あまりその枠組みから出るべきではないと思う。
いまのイラク見ていればわかりやすいんだけど装備が最新であれば戦争に勝てるってもんでもないっしょ。
中部国際空港連絡橋のはしご3本盗難
中部国際空港(愛知県常滑市)の空港島への連絡橋の橋脚から、航路標識灯の保守点検用に設置されているステンレス製のはしご3本が何者かに盗まれていたことが14日、分かった。常滑署は金属を狙った窃盗事件とみて捜査している。
同署によると、はしごは県道と名古屋鉄道空港線が並走する連絡橋(全長約1・2キロ)の橋脚ごとに設置されており、盗まれていたのは道路側の橋脚の2本と鉄道側の橋脚の1本で、長さ約3・3メートル、幅約45センチ。道路面などからは近づけないため、船を使った複数による犯行とみられる。
11日午前に航路標識灯を保守点検しようとした作業員が発見した。先月6日の点検の際には異常はなかったという。
あの怠惰な成田の警備はまだましで羽田と来たひにゃなにもない。
しかし成田や羽田で構造物が盗まれたという話はとりあえず聞かない。
しかし名古屋国際空港では盗られたんだそうだ。
そしてというよりしかもだ、三日間も気づかないとわ...
他のイラクやアフガン派遣組の諸国はピリピリしているちゅうのになんちゅう緊張感の無さよ?
長文をお書きになったあなたには申し訳ないけどさ。
僕はそれ以前の問題だと思う、今この状態でどれだけ完成度の高い兵器を揃えたって戦争なんかできやしませんよ。
僕はそれ以前の問題だと思う、今この状態でどれだけ完成度の高い兵器を揃えたって戦争なんかできやしませんよ。
9日に「安明進がシャブ密売で逮捕という報道 」を書きました。
その中に、この唐突な安明進逮捕に関する推測と懸念を
と書いたらばやはり湧いてきていました。
それは「blog*色即是空」ですが、ここの「安明進逮捕で、めぐみさん生存説の根拠崩れる」というエントリーにこんな記述があります。
このBLOGはこう書いていますが安明進が見たと言ったから始まったわけではないんですよ。
疑惑としてはあったものを西村伸吾さん達が国会で質問して隠蔽が難しくなったのが発端だと思う。
その後見たの見ないの骨があるの偽だのって話が色々出て、幻惑された人も多いんですが、なにも変わっていないのは、死んだという証はなにもなく、拉致されたという動かしがたい事実があるということですね。
たったそれだけですよ。
だから「還せ!!」これで良いのです。
これはかまう気はなかったんですが、12日に「僕達は巷の北朝鮮報道に騙されていたかもしれん 」に飛んできたTBには危険を感じたんですね。
しかしこの人の場合、文面から、あまりにもネタを漁りすぎて立つべき位置すら見失った、そんな憐れを感じたので放置してきました。
どういう危険かというと、拉致被害者奪還運動に群がる人は怪しい人が多い、救う会の運動に群がる民間人や政治家は所詮票や利権が目当て、そんなこと共を縷々言挙げしながら、だから拉致問題は胡散臭い、救う会は胡散臭い、こうした主に親北朝鮮系やネタ系が垂れ流してきた裏話を丸呑みにしており、挙げ句の果てには、だからいつまでも拉致を言う僕は頭おかしんじゃないの?こんな断定だったと思います。
しかしこの人がけっさくなのは、書き出しに「私はこれまでさんざん北朝鮮を叩いてきた」と自慢げに書いているし、金正日のことは大方の似而非保守や熱湯浴同様に金豚と書いているんことなんですが、だから立つべき位置を見失った憐れを感じたんです。
立つべき位置、そんなものは簡単で、拉致被害者奪還ですよ。
これと救う会が胡散臭いの臭くないのってことは全く位相の違う問題だし、そこに利権があったり票があったりするのはなにもこの問題に限ったことではないと思う。
そこをいつの間にかはき違えながら北朝鮮の情宣に乗せられたこういう人が増えてきたから、もう票にならないと思った国会議員が櫛の歯がこぼれるように去っていったこれも現実です。
しかし、それは誰のせいだということになれば、情宣に乗ってしまったあなた達のせいだということには気が付かないようだし、気がつかないからTB撃ってきたんだろうけれども、僕は球種が多くて直球から消える魔球まで投げるんだよ。
あのエントリーの「僕達」をどう読むかということでしかないんだけどあれを「We japanese」と読み替えてごらんなさいな。
口で言うように拉致被害者やご家族のことを思うのであれば、そのために必要な情報と無用な情報、あるいは有害な情報くらいはわかるはずだしそれを取捨選択することくらいはいくらナニでもおできになるだろうと思う。
こういうことだからあなたが得意げに吹聴してきたなにが目的かも定かでないような「ネット弁慶の口喧嘩」などは無益にくだらないと言ったのですよ。
さて、似たような人がいるのでおまけにつけておきましょう。(藁
その人は、知る人ぞ知る北朝鮮をこよなく愛し、金正日のしもべを自認する吉田康彦せんせいですが、7月8日の更新の中でこんなこと書いてますね。
最近ドイツで北朝鮮に亡命申請して断られた日本人がいるらしいけど、このおっさんならなんとか受け取ってくれるんじゃないの?
その中に、この唐突な安明進逮捕に関する推測と懸念を
さて、それにしても今更何故こんなことが報じられるのか?
穿ち過ぎかもしれませんが、あれだけ拉致被害者情報を提供した安明進がこういうことになると北朝鮮としてはどういう宣伝が可能か。
安明進が「北朝鮮の示した死亡年月日以降に生きていた。」と証言した全てが怪しい情報であるということをアホな受け手には印象づけることはできると思います。
そして安明進を英雄扱いした人というのはアホな受け手なのでしょうからそういう人はそうなりうる。
しかし安証言なんてものは今更どうでも良いわけで、死んだという情報に嘘があった。
嘘をつかなくてはならないということは死んだということが嘘である。
であるなら「還せ!!」これで良いですね。
と書いたらばやはり湧いてきていました。
それは「blog*色即是空」ですが、ここの「安明進逮捕で、めぐみさん生存説の根拠崩れる」というエントリーにこんな記述があります。
朝鮮日報には、「安容疑者は計36回にわたり、自ら覚せい剤を常習的に使用した容疑も持たれている。」という情報も掲載されています。すべての証言が嘘だとは言いませんが、覚せい剤常用者の証言を根拠にするのは相当な無理があります。覚せい剤の中毒症状には妄想や幻覚もあるからです。
略
しかし、上記に書いたことは希望的観測です。これまでの経緯から見て、実際、安倍首相も「救う会」も拉致被害者を政治利用することしか考えていません。
安倍首相も「救う会」も真相究明は望んではいません。もしも、めぐみさんたちが亡くなっているとしてその真相が明らかになれば、後は謝罪・賠償だけの問題になり拉致問題が解決してしまうからです。実際、いつまでも日本人が拉致され続けていると国民に思わせた方が改憲にも有利でしょう。
ただでさえ怪しい証言をしている上、今回、逮捕されたことにより覚せい剤を常用していたことが発覚したのですから、安明進の証言がめぐみさんたちの生存の根拠だと言っても信用されないでしょう。
「救う会」の幹部は、「つくる会」などと連動し勢力的に歴史捏造を行なってきた人たちです。ワシントンポスト紙に意見広告『THE FACTS』を出したメンバーとも共通しています。
このBLOGはこう書いていますが安明進が見たと言ったから始まったわけではないんですよ。
疑惑としてはあったものを西村伸吾さん達が国会で質問して隠蔽が難しくなったのが発端だと思う。
その後見たの見ないの骨があるの偽だのって話が色々出て、幻惑された人も多いんですが、なにも変わっていないのは、死んだという証はなにもなく、拉致されたという動かしがたい事実があるということですね。
たったそれだけですよ。
だから「還せ!!」これで良いのです。
これはかまう気はなかったんですが、12日に「僕達は巷の北朝鮮報道に騙されていたかもしれん 」に飛んできたTBには危険を感じたんですね。
しかしこの人の場合、文面から、あまりにもネタを漁りすぎて立つべき位置すら見失った、そんな憐れを感じたので放置してきました。
どういう危険かというと、拉致被害者奪還運動に群がる人は怪しい人が多い、救う会の運動に群がる民間人や政治家は所詮票や利権が目当て、そんなこと共を縷々言挙げしながら、だから拉致問題は胡散臭い、救う会は胡散臭い、こうした主に親北朝鮮系やネタ系が垂れ流してきた裏話を丸呑みにしており、挙げ句の果てには、だからいつまでも拉致を言う僕は頭おかしんじゃないの?こんな断定だったと思います。
しかしこの人がけっさくなのは、書き出しに「私はこれまでさんざん北朝鮮を叩いてきた」と自慢げに書いているし、金正日のことは大方の似而非保守や熱湯浴同様に金豚と書いているんことなんですが、だから立つべき位置を見失った憐れを感じたんです。
立つべき位置、そんなものは簡単で、拉致被害者奪還ですよ。
これと救う会が胡散臭いの臭くないのってことは全く位相の違う問題だし、そこに利権があったり票があったりするのはなにもこの問題に限ったことではないと思う。
そこをいつの間にかはき違えながら北朝鮮の情宣に乗せられたこういう人が増えてきたから、もう票にならないと思った国会議員が櫛の歯がこぼれるように去っていったこれも現実です。
しかし、それは誰のせいだということになれば、情宣に乗ってしまったあなた達のせいだということには気が付かないようだし、気がつかないからTB撃ってきたんだろうけれども、僕は球種が多くて直球から消える魔球まで投げるんだよ。
あのエントリーの「僕達」をどう読むかということでしかないんだけどあれを「We japanese」と読み替えてごらんなさいな。
口で言うように拉致被害者やご家族のことを思うのであれば、そのために必要な情報と無用な情報、あるいは有害な情報くらいはわかるはずだしそれを取捨選択することくらいはいくらナニでもおできになるだろうと思う。
こういうことだからあなたが得意げに吹聴してきたなにが目的かも定かでないような「ネット弁慶の口喧嘩」などは無益にくだらないと言ったのですよ。
さて、似たような人がいるのでおまけにつけておきましょう。(藁
その人は、知る人ぞ知る北朝鮮をこよなく愛し、金正日のしもべを自認する吉田康彦せんせいですが、7月8日の更新の中でこんなこと書いてますね。
核兵器を使用させないために核戦力に頼るのは矛盾ですが、残念ながら、これが国際政治の現実です。この矛盾を解消するためには、「核に頼らない安全保障」を構築する以外にありません。地域の「非核化」はその第一歩です。その意味で、北朝鮮の核廃絶のプロセスに参加し、北朝鮮が主張している「同時行動の原則」にもとづいて「北」に経済・エネルギー支援をすることは、6カ国協議参加国としての日本の当然の義務です。「非核化」の担保なのです。
日本政府は、「拉致問題が解決しない限り(その後、「進展のない限り」と修正)、一切の支援をしない」との方針を堅持、それどころか単独制裁を実施、これを向こう半年間、10月まで延長して今日に至っています。日本の制裁で北朝鮮が政策を変更し、態度を軟化させることはあり得ません。
この点は、私自身、4月の訪朝で再確認してきました。宋日昊・日朝国交正常化交渉担当大使が、「安倍内閣とは一切対話はしない。ブッシュ政権さえ動かせば日本は簡単に動く」と豪語していました。そのブッシュ政権がどんどん譲歩しているではありませんか。
最近ドイツで北朝鮮に亡命申請して断られた日本人がいるらしいけど、このおっさんならなんとか受け取ってくれるんじゃないの?
中国産ヒジキを「長崎産」と不当表示
以下引用
中国から乾燥ヒジキを輸入し加工した食品に「長崎産」とうその表示をして販売したなどとして、佐賀県は12日、同県小城市の海産物加工・販売会社「磯屋」に対し、日本農林規格(JAS)法などに基づき適正な表示を行うよう指示を出した。
引用終わり
またまた「中国を笑えんだろ」という事件がおきちゃったね。
で皆さんは、この業者に対して「中国産を国産と偽った」から怒っているようですが、僕は少々違う。
この業者に怒りを覚えることは覚えるんですが、「他もやっているだろう」ということと「この中国産はホントの中国産か?」ということ。
つまり北朝鮮産を中国を経由させて「中国産」と偽ってんじゃねぇのかよ?
北朝鮮の人民安全省が無許可のカラオケとネットカフェ閉鎖を命じたんだそうだ。
この記事は僕には結構驚きなんだけど、なにが驚きかというと、閉鎖が命じられたことよりも、幹部用の施設以外に違法ではあれそういう施設が閉鎖命令を出さなくてはいけないほどに存在するということなんだな。
施設は中朝国境付近に多くあり、主に中国国境で貿易に携わるような連中が出入りしているんだそうだが、これまでTBSの「報道特集」がしきりにというよりも半ば独占的に流してきた北朝鮮の国内映像はなんだったの?
なんかさ、宣伝用に特異な例ばかりを切り出して北朝鮮の虚構の窮状をアピールさせ、日本国内の世論を「制裁やっちゃかわいそうだ」っぽい世論に誘導することが目的だったんじゃないかというようなね。
そしてこれは今回初めて感じたことでもなく、中国のパクリキャラテーマパークが騒がれた時分にちょうど北朝鮮の遊園地でも同じようなことがあるという報道があったんだけど、着るもんわねぇわ飢え死にがばんばん出てるような国にパクリキャラの遊園地ある?
そんな国のパンピ~がカラオケやネカフェ行くか?
安明進がああいう逮捕のされ方すると尚更そういう念が強くなる。
参照記事
North Korea bans 'karaoke bars, net cafes'
この記事は僕には結構驚きなんだけど、なにが驚きかというと、閉鎖が命じられたことよりも、幹部用の施設以外に違法ではあれそういう施設が閉鎖命令を出さなくてはいけないほどに存在するということなんだな。
施設は中朝国境付近に多くあり、主に中国国境で貿易に携わるような連中が出入りしているんだそうだが、これまでTBSの「報道特集」がしきりにというよりも半ば独占的に流してきた北朝鮮の国内映像はなんだったの?
なんかさ、宣伝用に特異な例ばかりを切り出して北朝鮮の虚構の窮状をアピールさせ、日本国内の世論を「制裁やっちゃかわいそうだ」っぽい世論に誘導することが目的だったんじゃないかというようなね。
そしてこれは今回初めて感じたことでもなく、中国のパクリキャラテーマパークが騒がれた時分にちょうど北朝鮮の遊園地でも同じようなことがあるという報道があったんだけど、着るもんわねぇわ飢え死にがばんばん出てるような国にパクリキャラの遊園地ある?
そんな国のパンピ~がカラオケやネカフェ行くか?
安明進がああいう逮捕のされ方すると尚更そういう念が強くなる。
参照記事
North Korea bans 'karaoke bars, net cafes'
今日流れたニュースの中に安明進が覚醒剤密売容疑で韓国内で逮捕されたというのがあります。
ニュース自体は驚くにあたらない、というよりむしろ彼がダブルエージェントである可能性を排除していなかった僕にとっては、この先まだなにか出てくるんじゃないのか、そんな懸念をおぼえさせる報道です。
さて、それにしても今更何故こんなことが報じられるのか?
穿ち過ぎかもしれませんが、あれだけ拉致被害者情報を提供した安明進がこういうことになると北朝鮮としてはどういう宣伝が可能か。
安明進が「北朝鮮の示した死亡年月日以降に生きていた。」と証言した全てが怪しい情報であるということをアホな受け手には印象づけることはできると思います。
そして安明進を英雄扱いした人というのはアホな受け手なのでしょうからそういう人はそうなりうる。
しかし安証言なんてものは今更どうでも良いわけで、死んだという情報に嘘があった。
嘘をつかなくてはならないということは死んだということが嘘である。
であるなら「還せ!!」これで良いですね。
そして脱北者など信ずるのはよしましょう、受け入れるのもよしましょう。
この点に関しては僕は中国の態度を支持します。
それにしても安明進を英雄扱いした人達が哀れだな。
関連記事
同じソースでも中国と朝鮮では扱いも反応も違う?
ニュース自体は驚くにあたらない、というよりむしろ彼がダブルエージェントである可能性を排除していなかった僕にとっては、この先まだなにか出てくるんじゃないのか、そんな懸念をおぼえさせる報道です。
さて、それにしても今更何故こんなことが報じられるのか?
穿ち過ぎかもしれませんが、あれだけ拉致被害者情報を提供した安明進がこういうことになると北朝鮮としてはどういう宣伝が可能か。
安明進が「北朝鮮の示した死亡年月日以降に生きていた。」と証言した全てが怪しい情報であるということをアホな受け手には印象づけることはできると思います。
そして安明進を英雄扱いした人というのはアホな受け手なのでしょうからそういう人はそうなりうる。
しかし安証言なんてものは今更どうでも良いわけで、死んだという情報に嘘があった。
嘘をつかなくてはならないということは死んだということが嘘である。
であるなら「還せ!!」これで良いですね。
そして脱北者など信ずるのはよしましょう、受け入れるのもよしましょう。
この点に関しては僕は中国の態度を支持します。
それにしても安明進を英雄扱いした人達が哀れだな。
関連記事
同じソースでも中国と朝鮮では扱いも反応も違う?
「目標女性撃沈!」海自合コンで作戦用語 内部から批判
これは表に出たからこういう書かれたかするんだろうけど、帝国海軍でも帝国陸軍でも同じような隠語はあったようだよ。
そういう経歴の人はいまや80歳を超えたような連中なんだけど、よく聞かされた。
ムラ社会の話はムラの中にだけしまっとけよとは言いたいけど、他はめくじら立てるような話かよ?
これは表に出たからこういう書かれたかするんだろうけど、帝国海軍でも帝国陸軍でも同じような隠語はあったようだよ。
そういう経歴の人はいまや80歳を超えたような連中なんだけど、よく聞かされた。
ムラ社会の話はムラの中にだけしまっとけよとは言いたいけど、他はめくじら立てるような話かよ?
US concerns over China weapons in Iraq
ここに出てくるローレスというのは前のアジア担当の国防次官補リチャード・ローレスですが、こいつがいまアメリカ国内でしきりに色々言ってるんですね。
内容はご想像の通りで、主に中国に対する警戒感の表明であったりアメリカの対北朝鮮方針の変更に対する懸念、とりわけ強烈なのは韓国に対する恫喝めいた警告だったりしますが、北朝鮮の第3回目のミサイル発射と共に微妙に国務省の態度を含んだ潮目が変わったような気がします。
先週末か今週頭にクリス・ヒルがかなり前にのめった発言をしていたのが、昨日あたりの国務省の定例記者会見では微妙な修正が入り、北朝鮮の初期段階の行動、つまりヨンビョンのシャットダウンですが、これを見届けるまでは次には進まないと変化、クリス・ヒルは来週中に6カ国協議再開との見通しを語っていたんですが、それが「無理だろう」に修正されました。
これは北朝鮮が国防総省を中心とする北朝鮮懐疑派に絶好の口実を与え、この限りにおいて国務省が独走できにくい環境になった、こんなことかと思いますが、実は対日関係についても上に引用したようなことを言ってます。
簡単に訳せば、日本が国防ニーズとの適合性検討のためにF22スティルス戦闘機の詳細な資料を要求してきたがそれは最新鋭であるから現行法では制限されているので断り、基礎的な資料だけくれてやった、こんな話ですが、我が国の誰がこれを米側に言ったかはさておき、それはいま言える状況ではないと思うぞ、恥さらしめが。
参照資料
Pentagon Rushes New Vehicles
US concerns over China weapons in Iraq
Daily Press Briefing
Daily Press Briefing
Daily Press Briefing (Corrected)
North Korea Expected to Field New, Higher-Threat Missile Soon
Mr Lawless also suggested that the Pentagon had refused a request from Japan for extensive data on the F-22 fighter jet. Japan wants the data to consider whether the advanced fighter - which under current law cannot be exported - would meet its defence needs. Mr Lawless said the Pentagon had offered Japan only basic data, which would not require a change in US law.
ここに出てくるローレスというのは前のアジア担当の国防次官補リチャード・ローレスですが、こいつがいまアメリカ国内でしきりに色々言ってるんですね。
内容はご想像の通りで、主に中国に対する警戒感の表明であったりアメリカの対北朝鮮方針の変更に対する懸念、とりわけ強烈なのは韓国に対する恫喝めいた警告だったりしますが、北朝鮮の第3回目のミサイル発射と共に微妙に国務省の態度を含んだ潮目が変わったような気がします。
先週末か今週頭にクリス・ヒルがかなり前にのめった発言をしていたのが、昨日あたりの国務省の定例記者会見では微妙な修正が入り、北朝鮮の初期段階の行動、つまりヨンビョンのシャットダウンですが、これを見届けるまでは次には進まないと変化、クリス・ヒルは来週中に6カ国協議再開との見通しを語っていたんですが、それが「無理だろう」に修正されました。
これは北朝鮮が国防総省を中心とする北朝鮮懐疑派に絶好の口実を与え、この限りにおいて国務省が独走できにくい環境になった、こんなことかと思いますが、実は対日関係についても上に引用したようなことを言ってます。
簡単に訳せば、日本が国防ニーズとの適合性検討のためにF22スティルス戦闘機の詳細な資料を要求してきたがそれは最新鋭であるから現行法では制限されているので断り、基礎的な資料だけくれてやった、こんな話ですが、我が国の誰がこれを米側に言ったかはさておき、それはいま言える状況ではないと思うぞ、恥さらしめが。
参照資料
Pentagon Rushes New Vehicles
US concerns over China weapons in Iraq
Daily Press Briefing
Daily Press Briefing
Daily Press Briefing (Corrected)
North Korea Expected to Field New, Higher-Threat Missile Soon
小池大臣就任会見概要
平成19年7月4日 (18時42分~19時33分)
1 発表事項
この度、防衛大臣を拝命致しました小池百合子でございます。国民の安心と安全を確保するための組織としての防衛省・自衛隊、マネージメントの部分と政策の部分の両面で、これまでの私の経験などを活かしながら、大臣としてしっかり尽くして参りたいと思っております。どうぞ、よろしくお願いいたします。
2 質疑応答
Q: 突然の就任で、初めての女性の防衛大臣という事で注目されていると思いますけれども、改めて、感想と意気込みをお願いします。
A: 突然ではございましたけれども、安倍政権発足以来、国家安全保障問題の補佐官という形で努めて参りましたので、日々の国際的な安全保障に関する動きなどもウォッチし、各方面からの情報なども得て、必要な助言を総理に対して行ってきたという事から申しますと、今度の防衛大臣というのは、それを更に防衛の部分に特化して深めていくという役割だろうというように、段々とその様に気持ちが整理出来るようになりました。はっきり申し上げて、昨日は考えれば考えるほど重責であるという事で、なかなか眠れない夜でございました。今の社保庁の年金の話にしても、国民の皆様は安心安全を何よりも求めているのだろうと、そして拠り所となる政府・行政の機関に対して、信頼感というものを求めているのだろうと思っております。安全保障はnational securityという言葉を使いますけれども、年金や医療等は介護なども含めて、social securityという社会保障になります。同じsecurityなのです。総合的に見て、国家としての安全保障という形になろうかと思いますが、生命と安全、財産にもかかわってくる、国家の文字通りの安全保障の一番の根幹の部分を担う、この防衛省・自衛隊。省としてこれからしっかりやっていきたいという重責感と共に、チャレンジしてみたいと思います。また、今もありましたように、初めての女性大臣という事でございますので、これまでになかったようなオンリーワン大臣を目指したいと思います。
Q: 防衛大臣になられて、最優先事項として取り組みたいことはありますか。
A: 今日の訓示の際にもいくつか申し上げさせて頂きました。これまで築かれてきた実績を引き継いで行くわけでありますけれども、今日申し上げた課題は、第一に今まで以上に国民の期待と信頼に応えていかなければいけない、そういった政策官庁を目指すと言ったことが第一点。二点目に日米安全保障体制を基調として、アメリカとの緊密な関係を築きたい。今日は、米国の独立記念日ということで、早速シーファー大使にもお会いして参りました。そして先だってシャングリラダイアローグという前任の久間大臣もご出席された、シンガポールでの会議に出席して、その際ゲーツ長官ともお話しをさせていただいているところでございます。そういった関係を緊密化させるという点と、在日米軍の再編を進めるという具体的な課題があります。この点については、沖縄北方担当大臣も努めさせて頂いた時に、沖縄には知己もたくさんおられます。ポイントになる方々ばかりでありますけれども、こういったこれまでの緊密な関係をよりスムーズなコミュニケーションを通じながら、日米の両政府で合意しております、普天間飛行場の移設、在沖の海兵隊の移転をはじめとした再編計画について、一日も早く実現していきたいということが第二点です。三点目として、まさに危機管理官庁ですから、緊急事態への対応に万全を期して参り、それがまた信頼を生んでいくという事ですから、信頼の好循環を作りたいと考えます。四点目が国際社会の一員として、国際平和協力活動に主体的かつ積極的に取り組んでいくという事から、今後、防衛省としての国際貢献のあり方について検討して行くというのが第四点です。最後に、これは昨今問題となっておりますし、また日本のこれからの大きな課題であると思いますけれども、情報の保全態勢の強化であります。国の防衛を司る組織として、厳格な情報管理が必要であることは誰もが認める所でありますし、情報という非常にセンシティブな部分であります。それをどう取り扱うかによって、情報量が変わってくるし、その質も変わってくるという大変機微な部分があるわけです。国の防衛を全うしていくためにも、同盟国の信頼を確保していくという事が、情報保全態勢の強化を進めることになります。その五点について、今日訓示で申し上げたのが、まさに具体的に取り組みたい課題であります。
Q: その中で、沖縄担当大臣もされていて精通していると思いますが、普天間飛行場の移設問題が、今年1月以降、協議会も開催されておらず、膠着状態になっているのですが、何か、妙案はありますでしょうか。
A: 妙案といいましょうか、やはりお互いの信頼感という事が必要になってくると思います。その意味で、これまでの人間関係と申しましょうか、そういう事も上手く潤滑油のような役割が出来るようにしたいと思っておりますし、何よりもその普天間飛行場の移設、全面返還は既に10年も掛かっているという事ですので、早期に動かしていくというのは、沖縄にとってこれまでの負担の軽減という意味でも、大きなチャンスでもあるわけで、それを進めていくこと。「2+2」で決められました再編案を着実に実施するという事は、既に日米間で再確認されているところでありますので、多方面の意見を聞きながら、そしてまた地元の方々の関係者の理解を求めていきたいと思っております。
Q: 先程、シーファー大使とお会いになられたという事ですけれども、どのようなやり取りがあったのでしょうか。
A: 今日は、独立記念日のお祝いの席でありましたので、深い話はしておりませんけれども、アメリカ大使館の中でアメリカ大使をはじめとして各国からの武官の方々も揃っておられましたので、そこで皆さんからのお祝いの言葉を頂戴しました。また私として、良い挨拶の場ともさせて頂いたという事です。また、シーファー大使とは、これからも緊密な連絡を取り合う、そういう形になると思います。
Q: 久間大臣の発言がきっかけになって、辞めるという事態になったのですが、久間大臣の発言がいろいろな所で波紋を呼んでおりまして、まず大臣にお聞きしたいのは、米国の原爆使用の歴史的評価について大臣のお考えをお聞きしたい。久間大臣がソ連の侵攻がないままに戦争が終結した。結果論として原爆が投下された後にその様な結果になったということをおっしゃっていますが、そういう歴史の評価について大臣のお考えをお願いします。
A: 歴史の評価については、歴史家に任せたいと思っておりますが、現実の問題としてそこで多くの方々が亡くなられて、今も多くの方が後遺症に悩み苦しんでおられる事実を直視すべきだと思いますし、私は国家安全保障問題の補佐官を務めている間も、核拡散という課題がいかに世界を取り巻く状況として、各国がそれをなさせないためのエネルギーと、それを進めようとする方面の様々なお互いのせめぎ合いがあるわけです。こういった状況に於いて、我が国としては歴史的評価というのは、核使用は人類にとっての全く挑戦的なことと申しましょうか、人道的には認められない事は明らかですので、それを踏まえた上で我が国の立場というのは、やはり核廃絶という事に世界のリーダーシップをとっていく、逆に言えばそれ以外の国の何処がとるのですかと言いたくなるのです。ですから、我が国は唯一の被爆国としてこの原爆投下という事は認められないという事は事実だと思っております。
Q: アメリカ政府のロバート・ジョセフ核不拡散問題特使が、広島・長崎への原爆投下が、無責任な軍事技術の使用ではなかったかという問に対して、原爆の使用が終戦をもたらし、万単位の人命だけではなく、何百万人もの日本人の命を救ったという点では、殆どの歴史家の論点から一致するという事を言っているのですけれども、どうお考えですか。
A: ジョセフさんは前からその点をおっしゃっているのではないかと思いますので、特に目新しいとは思いません。
Q: 大臣のこの発言に対する見解は。
A: ですから、先ほどお答えしたとおりです。
Q: 歴史の問題だけではなくて、現実にこういう認識を持つ方々がアメリカのトップの近くにいらっしゃるという、場合によっては核の使用もあり得ると、例えば犠牲者の数を比較して、使用はあり得るというような立場を示し、しかも担当の特使ですのでという意味合いもあり得ると思うのですが、その点に関してはアメリカと認識を合わせるというような必要性はないのでしょうか。
A: アメリカも核問題については、例えばイラン問題についても、非常に厳しい態度に出ているわけでありまして、核の拡散がどのような脅威をもたらすかというのを最も承知している国の一つではないかというように思っております。ですから、ジョセフさんの見解については承知しておりますけれども、いずれにしてもわが国の見解とは異なるということです。
Q: この点に関して、特に向こうに照会したり、認識を合わせようとする努力というのは特になさらないと。
A: それは外交当局との関係もあるでしょうし、考えてみます。
Q: 具体的に何か・・。
A: オプションですか。今のところはありませんけれども、情報収集するというのは一つ価値があることかもしれません。
Q: 人道上許されないということをおっしゃいましたけれども、核の傘という日本の安全保障上の現実もあって、核兵器を使用するかしないかということを言わないことによって成立しているというのが政府の公式見解だと思うのですが、これを是認しているとすれば非核三原則等との関係等見解をお願いします。要するに今、核の傘にあるという現実と、それから日本の国是である非核三原則の関係について大臣はどのようにお考えでしょうか。
A: わが国は日米安保条約の下において、アメリカとの関係を引き続き堅持し、その抑止力の下で核兵器によるものを含むあらゆる事態に対応できるという隙のない防衛体制を構築していくということで、これまでやってきているし、またそういった面での現実的な意味での抑止力というのは確保しているというように思っております。
Q: 今まで補佐官をされてきたと思いますが、今回補佐官をお辞めになって大臣になられる。後任はおかれないということになる。一方で、他にも中山さんが補佐官から出られる、世耕さんは選挙に出られるということで、補佐官制度が形骸化、空白化しているのではないかという意見もありますが、その点についてはどのようにお考えでしょうか。
A: 今の時点でそういう状況がありますが、これは参院選という予定された選挙でありますし、私が今回こういう形で防衛大臣に座ったこと、これからNSCの課題も出てきますし、ましてや法案として提出しているところでありますから、今後そういったこととの総合的な判断でどう活用するかというのは、まさに総理がお決めになることだと思います。そしてまた、官邸の機能強化というのは、これはNSCもそうですけれども、どのようにして情報を上手く一元化していって、それを政府としてどう共有していくか、それによって総合力を出していく、機動力を出していくということが、今、日本のみならず世界各国にも求められている。こういった中で、その時の総理がどの人材をどう活用するかという一つのポストとして、十分活用できるものではないかというように思っております。権限がないとか、助言・進言しかできないだろうと色々言われますけれども、私は補佐官というキャパシティーの中ではありますけれども、そこで自分ができること、そしてそれを更に拡大する形で、総理という政策を推進するリーダーに直接伝えるということで、これまでアドバイスさせていただいた件が、かなり実現しておりますので、そういう意味で私は補佐官制度というのは機能していると思います。また、バッジを付けてやるのはどうかという意見がありますが、ある意味ではバッジを付けていることで、議員として権限もあるわけですから、そちらとの両方の相乗効果というのも使えるわけです。それは補佐官を活用する人と実際に補佐官になる人との関係で、かける何倍という両方の変数で変わってくると思います。ですから、補佐官制度は全く機能しないということなどは、私は経験上無いと思います。
Q: 普天間問題ですが、大臣は沖縄北方担当大臣時代に地元の立場になって防衛省と戦ってきたと言うと変ですが、地元の意見に立った行動をされてきたと思いますが、今の普天間移設問題について、沖縄県・名護市は政府案の修正を求めていますけれども、防衛省がそれはできないという姿勢で対立の構図になっているのですが、それに関してはどのようにお考えでしょうか。
A: 日米合意が既にできているということは、重々名護市の方もご存じです。そしてまた、この点について、防衛省として理解を更に深めていくということが必要なのだろうと思います。そのスタンスに立って、私も名護市の方とも話をしていきたいと思っておりますし、沖縄県のことを知った上で防衛大臣を務めるというのは、これまでの知見を活用できるということで、私の大きな役割があると思っております。
Q: 政府案の修正というのは、やはり考えられないということでしょうか。
A: それをまた始めますと、時間との関係もございますので、普天間の移設を例えば沖縄知事も3年以内ということをおっしゃっています。ですからそれを早く実現するためには、どういう形が良いのかということで理解を深めていきたいと考えております。
Q: 先ほどの原爆投下に関して、人類への挑戦だと強く抗議されましたけれども、それをアメリカ側に直接伝える考えはあるのでしょうか。
A: 日本の立場については、アメリカは重々承知の上で、そしてまた、アメリカとしての戦略・戦術という観点から、色々な分析が行われているものだというように思っております。ただ、アメリカのみならず、原爆の悲惨さなどについてはこれまでも日本は色々な団体、勿論政府としても様々なオケージョンを活用して十分アピールをし、私は中東の世界に一時身を置いておりましたけれども、この広島・長崎というのはそれだけですぐ日本のどういう問題であるかというのはアラブの人たちはすぐに理解をするということで、よく広まっているところであります。今アラブの例を申し上げましたけれども、世界において知られている事実ではないかと思いますし、また新しい世代にもアピールをするという色々な方法でこれまでもやってきたし、今後ともそのことについて日本が伝えていく。そういうことを積み重ねることが日本のリーダーシップにも繋がっていくというように思っております。
Q: 国際平和協力活動についてですが、今のイラク、アフガンへの支援について、現状で良いと思われるか、何か改善する点があるかどうかというのが一つと、あとアメリカからアフガンに関して人的貢献等、別の形の貢献を求める声が出ているようですがどのようにお考えですか。
A: イラクにしましても、またアフガニスタンにしましても、状況は刻一刻変化をするわけでありまして、またそれによってニーズも変わってくる。また、わが国としてできる部分とかなわない部分色々とあろうかと思います。そういった中において、日本としてできることを協力していくというのは当然の事だと思います。これから何をするかということについては、そういった状況にも鑑みて行っていくというのは当然の事だと思っております。アフガニスタンへの人的な貢献ということについては、今申し上げたようにこれからの状況も見ながら進めていく。イラクの場合は多国籍軍でもばらつきがありましたけれども、アフガニスタンについては、世界の注目度というか、世界でやりましょうという一致団結度はより強いというように理解しておりますので、そういう中で日本は何ができるのかということをこれからも見守りながら決めていくことになろうかと思っております。
Q: 臨時国会で提出されるテロ対策特別措置法の改正に関して、新たな任務、例えば復興支援ですとか、そういった任務を付け加えることもあり得るということでしょうか。
A: 先ほども申し上げましたように、アフガニスタンの状況等も変わってきているわけですので、今後どうするかについては検討の対象というように今の段階でお答えせざるを得ないと思います。
Q: 沖縄の関連ですが、先ほどの普天間問題の件で3年以内という話があったのですが、仲井真知事が普天間飛行場の3年以内の閉鎖状態を求めているのですが、これの実現性に関してご見解をお願いします。
A: その件については、仲井真知事の応援に何度も参りまして、何度も本人からも聞いておりますし、何よりもこれまで10年という年月が経っている中で3年以内という思いが出てきたということはよく分かるわけです。それだけに、お互いに理解を深めていくということが必要なのだろうと思っています。ようやく知事が退院されたと伺っておりますので、また機会を見ながら沖縄の関係者ともそういう機会を持っていくことになろうかと思っております。早速、島袋市長からも大臣になったととたんに、私の携帯にお祝い電話を頂き、3番目ぐらいに早かったですね。
Q: アフガンの話について確認したいのですが、検討中というのは前向きに検討していくということでしょうか。
A: 前向きかどうかも含めて検討の対象ということです。
Q: 今、アメリカは輸送ヘリを日本に出すように求めていますが、なかなか治安状況が微妙な段階の中で、イラク以外にアフガンに出す可能性も含めて検討中ということでしょうか。
A: それについては、輸送ヘリの派遣の検討そのもの、それ自体はございません。また既に、これまでもアフガニスタンについては、日本として総額12億ドル以上のODAを進めていますね。確か、カンダハルとへラートの間の道路の修復ということの、環状線を作っているのが少し遅れがちであるとかですね。そこを何とか早くならないか。スピードアップにならないかといったような事については聞いておりますが、もっともその地域が1番厳しいところでもあるので、なかなかうまく進まないということもあります。
Q: 自衛隊の人的貢献については如何ですか。
A: ですから、今後の検討ということになるかと思います。
Q: 今後の参院選を迎えて、大臣ご自身講演など演説する機会が増えると思うのですけれども、対する民主党の小沢さんなのですが、安倍政権の防衛問題や政策についてかなり批判的な態度を取っていると思うのですが、これに対してどのようにお考えですか。
A: 私は、小沢さんの防衛対策、政策についてむしろ一番よく知っている一人だと思います。ただ、民主党の場合は党としての政策はどうなのかと言ったときに、非常に分かれるところです。ですから政権を担うとか、大きな責任というのは、やはり安全保障を一枚岩になって進めていくということなので、私はその意味でも、まずなさるべきことは、民主党内の安全保障の政策を明確にされることではないか、理念ではなくて現実問題として明確にされるということが必要なのではないかと思います。はっきり言って、過去の自由党とか新進党とかの流れを私はよく存じ上げている訳で、結局はその辺がいつも党のきしみにつながって割れていったということなのですね。ですから、1つの、ブティック政党なら別ですけれども、総合的な政党という物のやはり大きな柱というのは、安全保障の政策ではないかとかねがね思っております。ですから、小沢党首の安全保障うんぬんについての話ですけれども、残念ながらそっくりそのままお返ししなければならないと思っています。
Q: 先程の会見の中では、原爆投下についての認識ですとか、米軍再編の案の修正のお話などございましたけれども、前任の久間大臣とは違う、特に米国との関係について、どこが一番の違いかというようなところを、教えて頂けないでしょうか。
A: 私と久間大臣との違いですか。政府内閣の一員としてやってこられた久間大臣、そして今回それをバトンタッチいたしました私ということで言うならば、基本的な政策的には変わらないと思います。世代的なもの、ニュアンスというようなものは、当然違いはあろうかとおもいますけれども、我が国の安全保障政策を担っていくという観点では、基本的なズレは何もないと思います。ただ今回の原爆投下の問題についてはやはり先程から申し上げているように、核廃絶の旗振りをし、そして核不拡散の動きに対して、しっかりとリード役を努めるという点、そういったことをする上では、しょうがないと言ってしまったらそこで終わってしまうのではないかと、私は個人的には、最近の報道があったときに瞬間的に思ったものです。基本的には変わりませんけれども、そういうニュアンスの部分、それからこれは様々なニュアンスでそこのところが増幅されますと、全然違うように見えるかもしれないですけれども、久間先生は政策審議の過程でよくご一緒させて頂いたことがあって、極めて実務的でかつ法的な整理も明確にされる方だと思っておりますので、今回はむしろ私もびっくりした部分はございます。ですから、そういう実務面などでは、これまで安全保障の分野においても大きな貢献をされてきた方だと思っております。違いと言えばその辺かもしれません。
Q: 11月にテロ特措法の期限が切れるのですけれども、その前に中東の専門家の大臣に聞きたいのですが、インド洋の派遣以外の意味も含めて何かやっていくというような考えがありますか。
A: じっくり考えていきたいと思っております。防衛省の大臣という明確なミッションを頂戴したわけですから、安全保障担当補佐官でやってきた部分を、またそれをギュッとスクイーズして、そしてその上で何をするかということ、またどうあるべきか、ということを私なりに見ていきたいと思います。これまでも自衛隊のイラクへの派遣などについても、防衛省の皆さんに「私はこういうふうにした方がいいと思いますよ。」といったようなことでお伝えをしてきたこともあります。また現地の方々の、思考ですね。彼らがこういうことを望んでいるという、またニーズの観点から申し上げると、最初サマーワでの水の問題から、電気・電力などについても、地域によって違いますけれども、大きな問題がいまだに続いている。今日、防衛大臣に就任を致しまして、今度はその役割の中で何ができるか、何をしなければならないのか、そしてまた何をどのようにしてやっていけばいいのかなどについては、また防衛大臣として考えていきたいと思っております。
Q: 先程、アメリカとの関係について触れられたのですけれども、先の大臣の久間さんが、アメリカとの関係にギクシャク感があるというふうにも指摘があったのですけれども、例えば今後、対米関係を再構築する上で、近く訪米されるとか対談されるとか、そういったご予定も含めて改めて教えて頂けますか。
A: 先ほど就任したばかりなのでスケジュールが決まっておりませんが、各国とのコミュニケーション、特にアメリカとの連携ということについては、これは不可欠だと思っておりますので、今後のスケジュールについては検討していきたいと思っております。
Q: 先程、着任式の訓辞で、当初の草案といいますかペーパーがある中で、女性初の防衛大臣としてという下りがあったのですけれども、それをあえてスキップされたというかカットされたというのは、それは何か意味があってのことなのでしょうか。
A: どう見ても私は女性なので、こちらから女性を強調しても意味がないのではないかと思います。国民からすれば男性であれ、女性であれ、「防衛大臣は国をしっかり守ってよ」、という気持ちが先に来るのではないかと思っておりますので、私はむしろその辺りは、皆さんはそうやって注目されるかもしれませんし、実際そうやっておられると思いますけれども、あまりその辺のところを自分から言うこともないなと思って、あえてその部分はスキップしました。
Q: 久間発言を受けて、ジョセフさんのような発言が出てきて、ジョセフさんのような発言は日本人の感情からすると、やはり受け入れがたいものがあると思うのです。日米関係の感情的な対立に、いわば火を付けた側面があると思うのですが、大臣はそういうところについてはどうお考えでしょうか。
A: そうですね、感情的な側面というのは、また煽られるのではないのですか。私はやはり核の問題は、過去の歴史の問題と未来の核拡散の問題と分けて考えるべきではないかと思っております。そしてまた核という、この核兵器が2度と使われないためのどのような努力がなされるのかということを、これからも訴求していきたいし、またそれが日本の役割であるということは、再三再四申し上げているとおりであります。
Q: 大臣は拉致議連の活動ですとか、これまで朝鮮半島問題についていろいろと活動をして来られたそうですが、今の北朝鮮情勢、六カ国協議のこれからの動き等、当面の見通しを、防衛省の動きも含めてお願いします。
A: 北朝鮮は、ご承知のようにミサイルの発射、核の開発などをこれまでも進めてきたわけでありますけれども、ミサイルは6分~7分で着弾するということは、これはもう文字通り日本の安全保障に直結する課題であり、今の北朝鮮のこの動きというのは六カ国協議も含めて非常に注視していく課題だと思っております。何よりも今の動きというのは伝えられている部分がどこまでなのかというのが、昨日今日というのはこういう状況ですので、最新の部分は分かりませんけれども、今何をすべきかというのは北朝鮮の番でありまして、初期段階の措置ということを一刻も早く完全に実施するということが北朝鮮にあるわけですね。またそこを、やれ重油が先に来ないとか、「鶏か卵か」みたいな話になっているのは、非常に北朝鮮のこれまでの手法と変わりがないのではないかというように思います。この北朝鮮問題については、アメリカとの連携で、また、関係する国々と連携していくことが必要ですし、また防衛省としては自衛隊の態勢の構築に努めるということ、日米安全保障条約の実効性を更に高めていくという努力をすべきであると思います。私は日米間の緊密な連携ということは一番重要なことだと思っております。先程スケジュール云々の話をされましたけれども、その考えの下で、何時、何をどうするかということをこれからしっかり考えていきたいと思っております。
Q: 先程、普天間飛行場のV字型滑走路の沖合移動を地元が求めていることについて、「理解を深める」という表現をされたのですが、これは日米で合意した案について地元に理解してもらうという意味なのか、大臣が地元の声を十分に考えていくという意味なのか、どういう趣旨なのでしょうか。
A: そうですね、私が沖縄担当大臣を辞めてから大分時間も経っておりますし、また最近の名護市、そして沖縄県の気持ちがどうなのかというところを私が直接はオフィシャルには聞いていないわけですから、そこを確認し、基本的には日米合意案に基づいた形で理解を求めていくということになるかと思っております。
Q: 柔らかい話になるのですけれども、朝の会見では「何を着るか困った。」とおっしゃっていましたが、実際に栄誉礼を受けられて率直な感想というか・・・。
A: 今の時点で一番戸惑う部分が儀式といいましょうか、非常にそこの部分が防衛省・自衛隊というのはきちっとしているわけですよね。そしてまた、礼などについても一つの決まり事で、きちっとやっていく、ちょっとそのテンポに慣れるのに若干時間がかかるのかなあと思ったのがまず一点です。それから栄誉礼は実は二回目でして、前に環境大臣で防衛省に講演に伺いました時に、国務大臣ということで、栄誉礼でお迎えいただくという大変配慮していただいたことがあって、その時に思いましたのが、私は歩くのがそれなりに速いのですが、いつものようにスタスタスタと歩くのではなく、こういう時はゆっくり歩かなければと。ですから今日は、栄誉礼でぐるっと回る時に、できるだけゆっくり堂々と歩こうと思ったのですが、どうでしたでしょうか。意外とそうやって歩くのって難しいものですね。ですから、洋服はご覧の通りでしたし。男性の場合はいろいろと例があるのですが、女性の場合は例がないので、今後の女性防衛大臣のためにも良い例を作っておこうと思っています。
Q: 先程もありましたが、沖縄県と名護市の理解を深めていきたいとのことなのですが、沖縄担当大臣の時には何度も沖縄にいらしたことがあると思いますが、防衛大臣として今後沖縄に行かれる予定はございますか。
A: それも先程のアメリカとの関係とか、今後のスケジュールということですけれども、この会見が終わりましてから初めて業務についてのブリーフィングを受けることになっております。これまで久間大臣が積み残されておられるような課題とかも含めて今後判断していきたいと思っております。
Q: 核兵器の使用というのは国際法上違法だと思われますか。
A: 人道上の観点から申し上げまして、これは問題があるというように思っております。これまでもいろいろな裁判所などの意見もありますけれども、基本はやっぱり人道的に考えてその精神には合致しないという考えをベースにしてなすべき事を進めていかなければならないと思っています。
Q: 日本ははっきり国際法上の違反であると言わずに、「精神に合致しない」という言い方をしているのですけれども、これはアメリカの核の傘に依存しているという関係上からそういうスタイルというか、発言なのでしょうか。
A: どうなのでしょうか。その辺のところは私ももっと法律的なこと、それから、これまでの国際的な推移などを研究したいと思います。
Q: ちょっと柔らかい話で、今日は後ろに世界地図かありますが、これまでこの会見場にはなかったものなのですが、何か・・・。
A: このカーテンがちょっとくすんで見えて。テレビ出身なもので、すみません。でも、やっぱり、世界の中の日本、日本の安心安全を国民に対して伝える上でですね、こうやって世界をバックにしながら伝えるというのも一つのメッセージになるのではないかと思っております。ちょっと今後また工夫して行きたいと思っておりますので。
Q: いわゆる女性の観点という意味で大臣が何かやろうとしている事はありますでしょうか。
A: そうですね。今日も色々と事務方が配慮してくださったように、女性職員の方々がですね、今全体の5%だということなのですけれども、やっぱり彼女らも働きやすい職場。そして、先日私がクウェートに参りました時に、これは総理同行の時と、その前の時でしたけれども、C-130のパイロットが女性で頑張っておられました。それから、イラクに女性の自衛官がいらっしゃる時は、何枚か、アバーヤの黒いのを持たせてあげたことがあります。どのように使われたかは分かりませんけれども。女性の自衛官も、女性の職員も大変大きなワークフォース(労働力)でありますので、彼女らの意見等もくみ上げて、そして働きやすい職場にしていくということが、防衛省・自衛隊全体としての、それこそ士気の高揚につながっていくのではないかな、と期待したいと思いますし、また、その他託児所であるとか、そういう働きやすさの確保というのを考えていってあげたいと思っております。そういう労働環境がどうなのかなども、見させていただきたいと思っています。
Q: 女性自衛官に関連してなのですけれども、現在の自衛隊は戦闘機のパイロットですとか、潜水艦とか戦車とか、戦闘職種への女性自衛官の配置を除外しているのですが、これは体力的な問題とか母性の保護とか言われておりますが、それは大臣としては同意されますか。
A: どうですかね。もう少し詳しく聞いてからお答えできるようにしたいと思います。ただ、確か潜水艦はどの国も女性は入っていないんじゃないですか。そういうそれぞれのカテゴリーに分けるとかですね、あるのではないかというように思いますね。これからの課題とさせてください。では、これからもよろしくお願いいたします。
平成19年7月4日 (18時42分~19時33分)
1 発表事項
この度、防衛大臣を拝命致しました小池百合子でございます。国民の安心と安全を確保するための組織としての防衛省・自衛隊、マネージメントの部分と政策の部分の両面で、これまでの私の経験などを活かしながら、大臣としてしっかり尽くして参りたいと思っております。どうぞ、よろしくお願いいたします。
2 質疑応答
Q: 突然の就任で、初めての女性の防衛大臣という事で注目されていると思いますけれども、改めて、感想と意気込みをお願いします。
A: 突然ではございましたけれども、安倍政権発足以来、国家安全保障問題の補佐官という形で努めて参りましたので、日々の国際的な安全保障に関する動きなどもウォッチし、各方面からの情報なども得て、必要な助言を総理に対して行ってきたという事から申しますと、今度の防衛大臣というのは、それを更に防衛の部分に特化して深めていくという役割だろうというように、段々とその様に気持ちが整理出来るようになりました。はっきり申し上げて、昨日は考えれば考えるほど重責であるという事で、なかなか眠れない夜でございました。今の社保庁の年金の話にしても、国民の皆様は安心安全を何よりも求めているのだろうと、そして拠り所となる政府・行政の機関に対して、信頼感というものを求めているのだろうと思っております。安全保障はnational securityという言葉を使いますけれども、年金や医療等は介護なども含めて、social securityという社会保障になります。同じsecurityなのです。総合的に見て、国家としての安全保障という形になろうかと思いますが、生命と安全、財産にもかかわってくる、国家の文字通りの安全保障の一番の根幹の部分を担う、この防衛省・自衛隊。省としてこれからしっかりやっていきたいという重責感と共に、チャレンジしてみたいと思います。また、今もありましたように、初めての女性大臣という事でございますので、これまでになかったようなオンリーワン大臣を目指したいと思います。
Q: 防衛大臣になられて、最優先事項として取り組みたいことはありますか。
A: 今日の訓示の際にもいくつか申し上げさせて頂きました。これまで築かれてきた実績を引き継いで行くわけでありますけれども、今日申し上げた課題は、第一に今まで以上に国民の期待と信頼に応えていかなければいけない、そういった政策官庁を目指すと言ったことが第一点。二点目に日米安全保障体制を基調として、アメリカとの緊密な関係を築きたい。今日は、米国の独立記念日ということで、早速シーファー大使にもお会いして参りました。そして先だってシャングリラダイアローグという前任の久間大臣もご出席された、シンガポールでの会議に出席して、その際ゲーツ長官ともお話しをさせていただいているところでございます。そういった関係を緊密化させるという点と、在日米軍の再編を進めるという具体的な課題があります。この点については、沖縄北方担当大臣も努めさせて頂いた時に、沖縄には知己もたくさんおられます。ポイントになる方々ばかりでありますけれども、こういったこれまでの緊密な関係をよりスムーズなコミュニケーションを通じながら、日米の両政府で合意しております、普天間飛行場の移設、在沖の海兵隊の移転をはじめとした再編計画について、一日も早く実現していきたいということが第二点です。三点目として、まさに危機管理官庁ですから、緊急事態への対応に万全を期して参り、それがまた信頼を生んでいくという事ですから、信頼の好循環を作りたいと考えます。四点目が国際社会の一員として、国際平和協力活動に主体的かつ積極的に取り組んでいくという事から、今後、防衛省としての国際貢献のあり方について検討して行くというのが第四点です。最後に、これは昨今問題となっておりますし、また日本のこれからの大きな課題であると思いますけれども、情報の保全態勢の強化であります。国の防衛を司る組織として、厳格な情報管理が必要であることは誰もが認める所でありますし、情報という非常にセンシティブな部分であります。それをどう取り扱うかによって、情報量が変わってくるし、その質も変わってくるという大変機微な部分があるわけです。国の防衛を全うしていくためにも、同盟国の信頼を確保していくという事が、情報保全態勢の強化を進めることになります。その五点について、今日訓示で申し上げたのが、まさに具体的に取り組みたい課題であります。
Q: その中で、沖縄担当大臣もされていて精通していると思いますが、普天間飛行場の移設問題が、今年1月以降、協議会も開催されておらず、膠着状態になっているのですが、何か、妙案はありますでしょうか。
A: 妙案といいましょうか、やはりお互いの信頼感という事が必要になってくると思います。その意味で、これまでの人間関係と申しましょうか、そういう事も上手く潤滑油のような役割が出来るようにしたいと思っておりますし、何よりもその普天間飛行場の移設、全面返還は既に10年も掛かっているという事ですので、早期に動かしていくというのは、沖縄にとってこれまでの負担の軽減という意味でも、大きなチャンスでもあるわけで、それを進めていくこと。「2+2」で決められました再編案を着実に実施するという事は、既に日米間で再確認されているところでありますので、多方面の意見を聞きながら、そしてまた地元の方々の関係者の理解を求めていきたいと思っております。
Q: 先程、シーファー大使とお会いになられたという事ですけれども、どのようなやり取りがあったのでしょうか。
A: 今日は、独立記念日のお祝いの席でありましたので、深い話はしておりませんけれども、アメリカ大使館の中でアメリカ大使をはじめとして各国からの武官の方々も揃っておられましたので、そこで皆さんからのお祝いの言葉を頂戴しました。また私として、良い挨拶の場ともさせて頂いたという事です。また、シーファー大使とは、これからも緊密な連絡を取り合う、そういう形になると思います。
Q: 久間大臣の発言がきっかけになって、辞めるという事態になったのですが、久間大臣の発言がいろいろな所で波紋を呼んでおりまして、まず大臣にお聞きしたいのは、米国の原爆使用の歴史的評価について大臣のお考えをお聞きしたい。久間大臣がソ連の侵攻がないままに戦争が終結した。結果論として原爆が投下された後にその様な結果になったということをおっしゃっていますが、そういう歴史の評価について大臣のお考えをお願いします。
A: 歴史の評価については、歴史家に任せたいと思っておりますが、現実の問題としてそこで多くの方々が亡くなられて、今も多くの方が後遺症に悩み苦しんでおられる事実を直視すべきだと思いますし、私は国家安全保障問題の補佐官を務めている間も、核拡散という課題がいかに世界を取り巻く状況として、各国がそれをなさせないためのエネルギーと、それを進めようとする方面の様々なお互いのせめぎ合いがあるわけです。こういった状況に於いて、我が国としては歴史的評価というのは、核使用は人類にとっての全く挑戦的なことと申しましょうか、人道的には認められない事は明らかですので、それを踏まえた上で我が国の立場というのは、やはり核廃絶という事に世界のリーダーシップをとっていく、逆に言えばそれ以外の国の何処がとるのですかと言いたくなるのです。ですから、我が国は唯一の被爆国としてこの原爆投下という事は認められないという事は事実だと思っております。
Q: アメリカ政府のロバート・ジョセフ核不拡散問題特使が、広島・長崎への原爆投下が、無責任な軍事技術の使用ではなかったかという問に対して、原爆の使用が終戦をもたらし、万単位の人命だけではなく、何百万人もの日本人の命を救ったという点では、殆どの歴史家の論点から一致するという事を言っているのですけれども、どうお考えですか。
A: ジョセフさんは前からその点をおっしゃっているのではないかと思いますので、特に目新しいとは思いません。
Q: 大臣のこの発言に対する見解は。
A: ですから、先ほどお答えしたとおりです。
Q: 歴史の問題だけではなくて、現実にこういう認識を持つ方々がアメリカのトップの近くにいらっしゃるという、場合によっては核の使用もあり得ると、例えば犠牲者の数を比較して、使用はあり得るというような立場を示し、しかも担当の特使ですのでという意味合いもあり得ると思うのですが、その点に関してはアメリカと認識を合わせるというような必要性はないのでしょうか。
A: アメリカも核問題については、例えばイラン問題についても、非常に厳しい態度に出ているわけでありまして、核の拡散がどのような脅威をもたらすかというのを最も承知している国の一つではないかというように思っております。ですから、ジョセフさんの見解については承知しておりますけれども、いずれにしてもわが国の見解とは異なるということです。
Q: この点に関して、特に向こうに照会したり、認識を合わせようとする努力というのは特になさらないと。
A: それは外交当局との関係もあるでしょうし、考えてみます。
Q: 具体的に何か・・。
A: オプションですか。今のところはありませんけれども、情報収集するというのは一つ価値があることかもしれません。
Q: 人道上許されないということをおっしゃいましたけれども、核の傘という日本の安全保障上の現実もあって、核兵器を使用するかしないかということを言わないことによって成立しているというのが政府の公式見解だと思うのですが、これを是認しているとすれば非核三原則等との関係等見解をお願いします。要するに今、核の傘にあるという現実と、それから日本の国是である非核三原則の関係について大臣はどのようにお考えでしょうか。
A: わが国は日米安保条約の下において、アメリカとの関係を引き続き堅持し、その抑止力の下で核兵器によるものを含むあらゆる事態に対応できるという隙のない防衛体制を構築していくということで、これまでやってきているし、またそういった面での現実的な意味での抑止力というのは確保しているというように思っております。
Q: 今まで補佐官をされてきたと思いますが、今回補佐官をお辞めになって大臣になられる。後任はおかれないということになる。一方で、他にも中山さんが補佐官から出られる、世耕さんは選挙に出られるということで、補佐官制度が形骸化、空白化しているのではないかという意見もありますが、その点についてはどのようにお考えでしょうか。
A: 今の時点でそういう状況がありますが、これは参院選という予定された選挙でありますし、私が今回こういう形で防衛大臣に座ったこと、これからNSCの課題も出てきますし、ましてや法案として提出しているところでありますから、今後そういったこととの総合的な判断でどう活用するかというのは、まさに総理がお決めになることだと思います。そしてまた、官邸の機能強化というのは、これはNSCもそうですけれども、どのようにして情報を上手く一元化していって、それを政府としてどう共有していくか、それによって総合力を出していく、機動力を出していくということが、今、日本のみならず世界各国にも求められている。こういった中で、その時の総理がどの人材をどう活用するかという一つのポストとして、十分活用できるものではないかというように思っております。権限がないとか、助言・進言しかできないだろうと色々言われますけれども、私は補佐官というキャパシティーの中ではありますけれども、そこで自分ができること、そしてそれを更に拡大する形で、総理という政策を推進するリーダーに直接伝えるということで、これまでアドバイスさせていただいた件が、かなり実現しておりますので、そういう意味で私は補佐官制度というのは機能していると思います。また、バッジを付けてやるのはどうかという意見がありますが、ある意味ではバッジを付けていることで、議員として権限もあるわけですから、そちらとの両方の相乗効果というのも使えるわけです。それは補佐官を活用する人と実際に補佐官になる人との関係で、かける何倍という両方の変数で変わってくると思います。ですから、補佐官制度は全く機能しないということなどは、私は経験上無いと思います。
Q: 普天間問題ですが、大臣は沖縄北方担当大臣時代に地元の立場になって防衛省と戦ってきたと言うと変ですが、地元の意見に立った行動をされてきたと思いますが、今の普天間移設問題について、沖縄県・名護市は政府案の修正を求めていますけれども、防衛省がそれはできないという姿勢で対立の構図になっているのですが、それに関してはどのようにお考えでしょうか。
A: 日米合意が既にできているということは、重々名護市の方もご存じです。そしてまた、この点について、防衛省として理解を更に深めていくということが必要なのだろうと思います。そのスタンスに立って、私も名護市の方とも話をしていきたいと思っておりますし、沖縄県のことを知った上で防衛大臣を務めるというのは、これまでの知見を活用できるということで、私の大きな役割があると思っております。
Q: 政府案の修正というのは、やはり考えられないということでしょうか。
A: それをまた始めますと、時間との関係もございますので、普天間の移設を例えば沖縄知事も3年以内ということをおっしゃっています。ですからそれを早く実現するためには、どういう形が良いのかということで理解を深めていきたいと考えております。
Q: 先ほどの原爆投下に関して、人類への挑戦だと強く抗議されましたけれども、それをアメリカ側に直接伝える考えはあるのでしょうか。
A: 日本の立場については、アメリカは重々承知の上で、そしてまた、アメリカとしての戦略・戦術という観点から、色々な分析が行われているものだというように思っております。ただ、アメリカのみならず、原爆の悲惨さなどについてはこれまでも日本は色々な団体、勿論政府としても様々なオケージョンを活用して十分アピールをし、私は中東の世界に一時身を置いておりましたけれども、この広島・長崎というのはそれだけですぐ日本のどういう問題であるかというのはアラブの人たちはすぐに理解をするということで、よく広まっているところであります。今アラブの例を申し上げましたけれども、世界において知られている事実ではないかと思いますし、また新しい世代にもアピールをするという色々な方法でこれまでもやってきたし、今後ともそのことについて日本が伝えていく。そういうことを積み重ねることが日本のリーダーシップにも繋がっていくというように思っております。
Q: 国際平和協力活動についてですが、今のイラク、アフガンへの支援について、現状で良いと思われるか、何か改善する点があるかどうかというのが一つと、あとアメリカからアフガンに関して人的貢献等、別の形の貢献を求める声が出ているようですがどのようにお考えですか。
A: イラクにしましても、またアフガニスタンにしましても、状況は刻一刻変化をするわけでありまして、またそれによってニーズも変わってくる。また、わが国としてできる部分とかなわない部分色々とあろうかと思います。そういった中において、日本としてできることを協力していくというのは当然の事だと思います。これから何をするかということについては、そういった状況にも鑑みて行っていくというのは当然の事だと思っております。アフガニスタンへの人的な貢献ということについては、今申し上げたようにこれからの状況も見ながら進めていく。イラクの場合は多国籍軍でもばらつきがありましたけれども、アフガニスタンについては、世界の注目度というか、世界でやりましょうという一致団結度はより強いというように理解しておりますので、そういう中で日本は何ができるのかということをこれからも見守りながら決めていくことになろうかと思っております。
Q: 臨時国会で提出されるテロ対策特別措置法の改正に関して、新たな任務、例えば復興支援ですとか、そういった任務を付け加えることもあり得るということでしょうか。
A: 先ほども申し上げましたように、アフガニスタンの状況等も変わってきているわけですので、今後どうするかについては検討の対象というように今の段階でお答えせざるを得ないと思います。
Q: 沖縄の関連ですが、先ほどの普天間問題の件で3年以内という話があったのですが、仲井真知事が普天間飛行場の3年以内の閉鎖状態を求めているのですが、これの実現性に関してご見解をお願いします。
A: その件については、仲井真知事の応援に何度も参りまして、何度も本人からも聞いておりますし、何よりもこれまで10年という年月が経っている中で3年以内という思いが出てきたということはよく分かるわけです。それだけに、お互いに理解を深めていくということが必要なのだろうと思っています。ようやく知事が退院されたと伺っておりますので、また機会を見ながら沖縄の関係者ともそういう機会を持っていくことになろうかと思っております。早速、島袋市長からも大臣になったととたんに、私の携帯にお祝い電話を頂き、3番目ぐらいに早かったですね。
Q: アフガンの話について確認したいのですが、検討中というのは前向きに検討していくということでしょうか。
A: 前向きかどうかも含めて検討の対象ということです。
Q: 今、アメリカは輸送ヘリを日本に出すように求めていますが、なかなか治安状況が微妙な段階の中で、イラク以外にアフガンに出す可能性も含めて検討中ということでしょうか。
A: それについては、輸送ヘリの派遣の検討そのもの、それ自体はございません。また既に、これまでもアフガニスタンについては、日本として総額12億ドル以上のODAを進めていますね。確か、カンダハルとへラートの間の道路の修復ということの、環状線を作っているのが少し遅れがちであるとかですね。そこを何とか早くならないか。スピードアップにならないかといったような事については聞いておりますが、もっともその地域が1番厳しいところでもあるので、なかなかうまく進まないということもあります。
Q: 自衛隊の人的貢献については如何ですか。
A: ですから、今後の検討ということになるかと思います。
Q: 今後の参院選を迎えて、大臣ご自身講演など演説する機会が増えると思うのですけれども、対する民主党の小沢さんなのですが、安倍政権の防衛問題や政策についてかなり批判的な態度を取っていると思うのですが、これに対してどのようにお考えですか。
A: 私は、小沢さんの防衛対策、政策についてむしろ一番よく知っている一人だと思います。ただ、民主党の場合は党としての政策はどうなのかと言ったときに、非常に分かれるところです。ですから政権を担うとか、大きな責任というのは、やはり安全保障を一枚岩になって進めていくということなので、私はその意味でも、まずなさるべきことは、民主党内の安全保障の政策を明確にされることではないか、理念ではなくて現実問題として明確にされるということが必要なのではないかと思います。はっきり言って、過去の自由党とか新進党とかの流れを私はよく存じ上げている訳で、結局はその辺がいつも党のきしみにつながって割れていったということなのですね。ですから、1つの、ブティック政党なら別ですけれども、総合的な政党という物のやはり大きな柱というのは、安全保障の政策ではないかとかねがね思っております。ですから、小沢党首の安全保障うんぬんについての話ですけれども、残念ながらそっくりそのままお返ししなければならないと思っています。
Q: 先程の会見の中では、原爆投下についての認識ですとか、米軍再編の案の修正のお話などございましたけれども、前任の久間大臣とは違う、特に米国との関係について、どこが一番の違いかというようなところを、教えて頂けないでしょうか。
A: 私と久間大臣との違いですか。政府内閣の一員としてやってこられた久間大臣、そして今回それをバトンタッチいたしました私ということで言うならば、基本的な政策的には変わらないと思います。世代的なもの、ニュアンスというようなものは、当然違いはあろうかとおもいますけれども、我が国の安全保障政策を担っていくという観点では、基本的なズレは何もないと思います。ただ今回の原爆投下の問題についてはやはり先程から申し上げているように、核廃絶の旗振りをし、そして核不拡散の動きに対して、しっかりとリード役を努めるという点、そういったことをする上では、しょうがないと言ってしまったらそこで終わってしまうのではないかと、私は個人的には、最近の報道があったときに瞬間的に思ったものです。基本的には変わりませんけれども、そういうニュアンスの部分、それからこれは様々なニュアンスでそこのところが増幅されますと、全然違うように見えるかもしれないですけれども、久間先生は政策審議の過程でよくご一緒させて頂いたことがあって、極めて実務的でかつ法的な整理も明確にされる方だと思っておりますので、今回はむしろ私もびっくりした部分はございます。ですから、そういう実務面などでは、これまで安全保障の分野においても大きな貢献をされてきた方だと思っております。違いと言えばその辺かもしれません。
Q: 11月にテロ特措法の期限が切れるのですけれども、その前に中東の専門家の大臣に聞きたいのですが、インド洋の派遣以外の意味も含めて何かやっていくというような考えがありますか。
A: じっくり考えていきたいと思っております。防衛省の大臣という明確なミッションを頂戴したわけですから、安全保障担当補佐官でやってきた部分を、またそれをギュッとスクイーズして、そしてその上で何をするかということ、またどうあるべきか、ということを私なりに見ていきたいと思います。これまでも自衛隊のイラクへの派遣などについても、防衛省の皆さんに「私はこういうふうにした方がいいと思いますよ。」といったようなことでお伝えをしてきたこともあります。また現地の方々の、思考ですね。彼らがこういうことを望んでいるという、またニーズの観点から申し上げると、最初サマーワでの水の問題から、電気・電力などについても、地域によって違いますけれども、大きな問題がいまだに続いている。今日、防衛大臣に就任を致しまして、今度はその役割の中で何ができるか、何をしなければならないのか、そしてまた何をどのようにしてやっていけばいいのかなどについては、また防衛大臣として考えていきたいと思っております。
Q: 先程、アメリカとの関係について触れられたのですけれども、先の大臣の久間さんが、アメリカとの関係にギクシャク感があるというふうにも指摘があったのですけれども、例えば今後、対米関係を再構築する上で、近く訪米されるとか対談されるとか、そういったご予定も含めて改めて教えて頂けますか。
A: 先ほど就任したばかりなのでスケジュールが決まっておりませんが、各国とのコミュニケーション、特にアメリカとの連携ということについては、これは不可欠だと思っておりますので、今後のスケジュールについては検討していきたいと思っております。
Q: 先程、着任式の訓辞で、当初の草案といいますかペーパーがある中で、女性初の防衛大臣としてという下りがあったのですけれども、それをあえてスキップされたというかカットされたというのは、それは何か意味があってのことなのでしょうか。
A: どう見ても私は女性なので、こちらから女性を強調しても意味がないのではないかと思います。国民からすれば男性であれ、女性であれ、「防衛大臣は国をしっかり守ってよ」、という気持ちが先に来るのではないかと思っておりますので、私はむしろその辺りは、皆さんはそうやって注目されるかもしれませんし、実際そうやっておられると思いますけれども、あまりその辺のところを自分から言うこともないなと思って、あえてその部分はスキップしました。
Q: 久間発言を受けて、ジョセフさんのような発言が出てきて、ジョセフさんのような発言は日本人の感情からすると、やはり受け入れがたいものがあると思うのです。日米関係の感情的な対立に、いわば火を付けた側面があると思うのですが、大臣はそういうところについてはどうお考えでしょうか。
A: そうですね、感情的な側面というのは、また煽られるのではないのですか。私はやはり核の問題は、過去の歴史の問題と未来の核拡散の問題と分けて考えるべきではないかと思っております。そしてまた核という、この核兵器が2度と使われないためのどのような努力がなされるのかということを、これからも訴求していきたいし、またそれが日本の役割であるということは、再三再四申し上げているとおりであります。
Q: 大臣は拉致議連の活動ですとか、これまで朝鮮半島問題についていろいろと活動をして来られたそうですが、今の北朝鮮情勢、六カ国協議のこれからの動き等、当面の見通しを、防衛省の動きも含めてお願いします。
A: 北朝鮮は、ご承知のようにミサイルの発射、核の開発などをこれまでも進めてきたわけでありますけれども、ミサイルは6分~7分で着弾するということは、これはもう文字通り日本の安全保障に直結する課題であり、今の北朝鮮のこの動きというのは六カ国協議も含めて非常に注視していく課題だと思っております。何よりも今の動きというのは伝えられている部分がどこまでなのかというのが、昨日今日というのはこういう状況ですので、最新の部分は分かりませんけれども、今何をすべきかというのは北朝鮮の番でありまして、初期段階の措置ということを一刻も早く完全に実施するということが北朝鮮にあるわけですね。またそこを、やれ重油が先に来ないとか、「鶏か卵か」みたいな話になっているのは、非常に北朝鮮のこれまでの手法と変わりがないのではないかというように思います。この北朝鮮問題については、アメリカとの連携で、また、関係する国々と連携していくことが必要ですし、また防衛省としては自衛隊の態勢の構築に努めるということ、日米安全保障条約の実効性を更に高めていくという努力をすべきであると思います。私は日米間の緊密な連携ということは一番重要なことだと思っております。先程スケジュール云々の話をされましたけれども、その考えの下で、何時、何をどうするかということをこれからしっかり考えていきたいと思っております。
Q: 先程、普天間飛行場のV字型滑走路の沖合移動を地元が求めていることについて、「理解を深める」という表現をされたのですが、これは日米で合意した案について地元に理解してもらうという意味なのか、大臣が地元の声を十分に考えていくという意味なのか、どういう趣旨なのでしょうか。
A: そうですね、私が沖縄担当大臣を辞めてから大分時間も経っておりますし、また最近の名護市、そして沖縄県の気持ちがどうなのかというところを私が直接はオフィシャルには聞いていないわけですから、そこを確認し、基本的には日米合意案に基づいた形で理解を求めていくということになるかと思っております。
Q: 柔らかい話になるのですけれども、朝の会見では「何を着るか困った。」とおっしゃっていましたが、実際に栄誉礼を受けられて率直な感想というか・・・。
A: 今の時点で一番戸惑う部分が儀式といいましょうか、非常にそこの部分が防衛省・自衛隊というのはきちっとしているわけですよね。そしてまた、礼などについても一つの決まり事で、きちっとやっていく、ちょっとそのテンポに慣れるのに若干時間がかかるのかなあと思ったのがまず一点です。それから栄誉礼は実は二回目でして、前に環境大臣で防衛省に講演に伺いました時に、国務大臣ということで、栄誉礼でお迎えいただくという大変配慮していただいたことがあって、その時に思いましたのが、私は歩くのがそれなりに速いのですが、いつものようにスタスタスタと歩くのではなく、こういう時はゆっくり歩かなければと。ですから今日は、栄誉礼でぐるっと回る時に、できるだけゆっくり堂々と歩こうと思ったのですが、どうでしたでしょうか。意外とそうやって歩くのって難しいものですね。ですから、洋服はご覧の通りでしたし。男性の場合はいろいろと例があるのですが、女性の場合は例がないので、今後の女性防衛大臣のためにも良い例を作っておこうと思っています。
Q: 先程もありましたが、沖縄県と名護市の理解を深めていきたいとのことなのですが、沖縄担当大臣の時には何度も沖縄にいらしたことがあると思いますが、防衛大臣として今後沖縄に行かれる予定はございますか。
A: それも先程のアメリカとの関係とか、今後のスケジュールということですけれども、この会見が終わりましてから初めて業務についてのブリーフィングを受けることになっております。これまで久間大臣が積み残されておられるような課題とかも含めて今後判断していきたいと思っております。
Q: 核兵器の使用というのは国際法上違法だと思われますか。
A: 人道上の観点から申し上げまして、これは問題があるというように思っております。これまでもいろいろな裁判所などの意見もありますけれども、基本はやっぱり人道的に考えてその精神には合致しないという考えをベースにしてなすべき事を進めていかなければならないと思っています。
Q: 日本ははっきり国際法上の違反であると言わずに、「精神に合致しない」という言い方をしているのですけれども、これはアメリカの核の傘に依存しているという関係上からそういうスタイルというか、発言なのでしょうか。
A: どうなのでしょうか。その辺のところは私ももっと法律的なこと、それから、これまでの国際的な推移などを研究したいと思います。
Q: ちょっと柔らかい話で、今日は後ろに世界地図かありますが、これまでこの会見場にはなかったものなのですが、何か・・・。
A: このカーテンがちょっとくすんで見えて。テレビ出身なもので、すみません。でも、やっぱり、世界の中の日本、日本の安心安全を国民に対して伝える上でですね、こうやって世界をバックにしながら伝えるというのも一つのメッセージになるのではないかと思っております。ちょっと今後また工夫して行きたいと思っておりますので。
Q: いわゆる女性の観点という意味で大臣が何かやろうとしている事はありますでしょうか。
A: そうですね。今日も色々と事務方が配慮してくださったように、女性職員の方々がですね、今全体の5%だということなのですけれども、やっぱり彼女らも働きやすい職場。そして、先日私がクウェートに参りました時に、これは総理同行の時と、その前の時でしたけれども、C-130のパイロットが女性で頑張っておられました。それから、イラクに女性の自衛官がいらっしゃる時は、何枚か、アバーヤの黒いのを持たせてあげたことがあります。どのように使われたかは分かりませんけれども。女性の自衛官も、女性の職員も大変大きなワークフォース(労働力)でありますので、彼女らの意見等もくみ上げて、そして働きやすい職場にしていくということが、防衛省・自衛隊全体としての、それこそ士気の高揚につながっていくのではないかな、と期待したいと思いますし、また、その他託児所であるとか、そういう働きやすさの確保というのを考えていってあげたいと思っております。そういう労働環境がどうなのかなども、見させていただきたいと思っています。
Q: 女性自衛官に関連してなのですけれども、現在の自衛隊は戦闘機のパイロットですとか、潜水艦とか戦車とか、戦闘職種への女性自衛官の配置を除外しているのですが、これは体力的な問題とか母性の保護とか言われておりますが、それは大臣としては同意されますか。
A: どうですかね。もう少し詳しく聞いてからお答えできるようにしたいと思います。ただ、確か潜水艦はどの国も女性は入っていないんじゃないですか。そういうそれぞれのカテゴリーに分けるとかですね、あるのではないかというように思いますね。これからの課題とさせてください。では、これからもよろしくお願いいたします。
久間大臣臨時会見概要
平成19年7月3日 (16時31分~17時16分)
1 発表事項
記者クラブの皆さんには短い期間だったかもしれませんが、大変お世話になりました。また、記者クラブ以外の方もご参加になっているかも知れませんけれども、改めてこれまでいろいろ広報活動等でもお世話になったことを、御礼申し上げます。今日、安倍総理に辞意を表明して参りました。辞任届は後刻、事務方を通じて提出しますということで官邸から帰ってきたところです。
振り返ってみますと、私が講演で不用意に発言した「しょうがない。」という言葉が原爆投下を是認したかのように報道されまして、私はこれまでも、また講演会場でも原爆投下については断じてあってはならないことだったと、繰り返し言っておりましたけれども、「しょうがない。」という言葉を言ったことについては事実でございますので、原爆投下と「しょうがない。」というのを特に結びつけて報道されますと、そういうふうな解釈やとらえ方をされたのも私の不用意な発言だったのではないかなと反省をしているところです。これは単にこれだけの問題では済まなくて、全国の被爆者、特に私の地元であります長崎や広島で原爆に遭われた人、あるいはその後遺症に現在も苦しんでおられる方、いろいろな方々に原爆、被爆についての私の態度が軽んじたようにとられた節もございます。そういう点では、その人達の心情を思う時に大変申し訳なかったなと、そういう思いがいたしました。そういうことを考えますと、やはり安倍総理もせっかく一生懸命頑張っておられて、戦後レジームからの脱却という形でいろいろな改革等を推し進めておられる時に、今度の選挙で私が足を引っ張るようなことになっては大変申し訳ないという気持ちになりまして、この度はきっぱりと私のそういうような不用意な発言が安倍総理のそういった姿勢にマイナスにならないようにということで、既にマイナスになったかもしれませんけれども、私自身が身を退く決意をしたところでございます。しかしながら、防衛庁が省になり、防衛省が、あるいは、防衛庁時代に出していた法律等は全て成立しております。米軍再編はこれから時間がかかることでもございますし、沖縄の、特に私がかねてから主張しておりましたキャンプ・シュワブへの普天間の移転が実現しませんと全ての改革が進まないわけでございます。これもまた、環境アセスその他が終わりませんと具体的な計画が煮詰まらないわけですから、まだ時間を要することもございます。そういう意味では、ほぼ私の時代と言いますか、私の時になすべき事については出来たのではないかなという達成感もございますので、この際きっぱりと身を退いた方がいいという思いで辞意を表明したところでございます。今後はまた防衛省のOBとして今度は新しい大臣を側面から支えながら、自民党の議員の一人として、また与党の一人として一生懸命後押しをしていきたいと思っております。どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。ご質問等がございましたらどうぞ。
2 質疑応答
Q: 安倍総理とは昨日の朝と今日のお昼と二度直接会われたわけですが、総理の憤りというのは感じられたのでしょうか。
A: いえ、それは別に感じておりません。総理は私の発言が不適切と思いながらも、私自身が原爆投下を認めるとか、核廃絶についての熱意を持っていないとか、そういうようなことは微塵だに疑っておりませんから、私自身がそういうような原爆投下を認めるとか、核廃絶に否定的だとかいうようなことはないということは、今日辞める時にあたってもあり得ないということを確信しておられたと思います。
Q: 今回辞任を決断する際に、官邸からのプレッシャーのようなものが何か影響を与えたというようなことはあるのでしょうか。
A: それはありませんが、参議院選挙を控えて苦労しておられるなという思いは私自身が逆に持ちました。
Q: 昨日、今朝の段階ではまだ辞めることは考えていなかったとおっしゃいましたけれども、実際のところ辞任される時期というのはいつ頃ですか。
A: 正直言って今日の午前中からですね。自民党だけではなくて与党として困っているんだなあということを感じ始めましたので。今日の夕刻、自民党の政調会長とも会う予定にしておりますけれども、やはりそういうことを考えると、選挙を控えて自民党だけではなくて公明党もやっぱり、やりづらいのではないかなということを非常に感じました。
Q: 今日、朝の段階で、公明党の方に幹事とお会いするという予定もあったのが延期になったのですが、この辺というのはどうして。
A: これも、逆に言えば選挙運動に皆さん方がこうして写真を撮ったりするのがまた映像で流れるとマイナスに利用される、そういうことを私自身が感じたので、正直言って遠慮させてもらいました。
Q: 大臣の方から遠慮されたということですか。
A: 私から遠慮したというんじゃなくて、言わず語らずで、遠慮させてもらいたいということを、そしてまた、原爆の問題というのは、国防三部会とは違うんですよね。今考えますと国防三部会で議論する話ではないんですよ。そういうこともあって、ちょっとそれは遠慮させてもらいたいと。
Q: それは自民党の国防部会の話ですよね。公明党へは。
A: 公明党の方はまだ内部での意見がいろいろありますのでということでしたので、自民党の国防三部会といいますか、国防部会だけでなくて、内閣部会、外交合同部会についても行かなかったわけですから、向こうについても、もう少し様子を見た上でという、そういう思いはございました。
Q: 浜四津さんとか、漆原国対委員長とかは厳しい口調でしたが。
A: 漆原さんのは新聞記事で見ておりますけれども、浜四津さんのは知りませんでした。ただ、与党としては選挙運動をやりにくいのだなあという雰囲気は私なりに感じておりました。
Q: 長崎市長とお会いになった時には辞めることは決めていなかったのですか。
A: その段階では、私自身は未だ決断しておりませんでした。
Q: 長崎市長にお会いになって何か。
A: いや、それはそんなに感じておりませんが、長崎県内における参議院選挙等の状況については、私なりにいろいろな質問をしながら、プラスではないなという感じは受けました。同時に、市長や議長に対しては、大変迷惑を掛けたと言いましたけれども、その分よろしくという事を今日お願いしました。
Q: それで、昼の決断になるのですけれども、決断の前に誰か党の人と。
A: それはありません。
Q: では、直接総理のところにお電話か何か。
A: 「今から行きますので。」と言ったら、「12時50分頃帰ります。」という事でしたので、「1時に伺います。」という事で伺いました。
Q: 自民党は年金問題で、参院選に逆風を受けているのですが、今回の大臣の対応、発言、離任が参院選にどのような影響を与えるとお考えでしょうか。
A: それは分かりません。年金問題についても安倍総理は自分の責任だとおっしゃいますけれども、安倍総理の責任ではないわけです。歴代の厚生大臣の時にやっておくべき事をやっていなかったので、それを安倍総理が就任され、それが今問題になっているわけですけれども、私は、それはおかしいのではないかと、総理に就任されたのは去年の9月26日ですから、だからそれを安倍総理の責任のように言って、他の人達が全然責任がなかのように言っている事、野党の皆さん方も閣僚だった事があるわけですから、そういう事を考えますと、やはり最近の年金問題については、ちょっとどうなのかなという思いはしております。閣僚だとそういう事も言えませんけれども、今回辞めたら、安倍総理が可哀想じゃないかということを堂々と言えますから、私は本当気の毒だと思います。一生懸命に取り組んでいる安倍総理の姿勢を、やはり買ってやるべきだと思います。
Q: お辞めになった理由として、選挙への配慮ということを繰り返されていますが。
A: 選挙への配慮と同時に、やはり私が言った不用意な発言で、被爆者の皆様方の気持ちを軽んじているのではないかという思いをとられた、そういうような事を感じましたので、それが申し訳なかったと言っているのです。私が原爆を否定しているのは、講演会場におられた何人かの記者さんは知っております。「原爆は許せない。」と何回も繰り返しながら言ったけれども、その後で「しょうがないですよね」という、九州弁で「しょうない。」というのは口癖ですぐ出るのです。今更言ってみたってしょうがないなという、そういうのがぽっと最後に出たのが、その「しょうがない。」という発言で、それが非常に皆さんを傷付けたのではないかと思っております。
Q: 是認されていない事はよく伝わってきたのですが。
A: 伝わっただけでもありがたいです。昨日までは、是認しているのではないかという形で、新聞一面そうでしたから、私はあくまでも是認しないという事は、昨日も言っておりますが、それまでの報道では、原爆投下を是認している等の話で、是認していないというのはしょっちゅう言っておりますので、ただ、「しょうがない。」という言葉をやはりああいう場面で使ってはいけないのですね。
Q: 歴史認識として、原爆投下が戦争終結を早めたという認識はお持ちなのですか。
A: 講演会場でも言いましたが、長崎への原爆投下が9日でしたが、ソ連が9日には参戦した。そして日本は15日には終戦を決意したというような事は言いました。私は、本音を言いますと後何日かでも終戦が早ければ、もし、後1週間早ければ、長崎に落ちなくて済んだのになと、あるいはもっと早ければ、広島にも落ちなくて済んだのになという、そういう思いは今でもしております。
Q: 10日の前に既に日本政府は降伏の手続きをしていた事を、トルーマン大統領が知っていたという事は認識していますか。
A: それは知りません。しかし、手続きはどうであろうと、公表しないと。ソ連は9日に参戦したわけですから。9日に原爆が落ちたわけですから。だから、やはり戦争に突入したのも、勿論その責任の問題もあるかも知れませんが、それと同時にああいう悲惨な戦争になって、駄目だという時に、決断が遅れたという、これもまた悲惨な結果を招いた事になるわけですから、だからそういういろんな思いが私にはあるのです。
Q: 広島・長崎の原爆については許せないと。それでは一般的に、核兵器の使用について、いろいろ考えて必ずしもという場合があり得るのか、それも認めないのか。
A: 国際法上でもそうですけれども、やはり核兵器は使用してはならないという、核兵器については国際的に違法だという、そういうような事は大体確立していると思います。だから私は、長崎への原爆が最後の核兵器の使用であってもらいたいという、そういう思いは本当に強いですし、それは長崎県民の悲願で、とにかく過ぎた事はしょうがないとしても、また「しょうがない。」と言いましたが、長崎が最後の原爆であってもらいたい、兵器の使用であってもらいたいという、そういうような主張を長崎はしょっちゅうしておりますし、私自身もそういう思いは非常に強いです。
Q: 政府は、必ずしも国際法違反とは言えないという、93年の答弁書を見たらそういう、正義には反するけれども、必ずしもそうではないということもあり得るというようになっているのですが。
A: そういいますけれども、核兵器の破壊力、その他から言えば、核兵器の使用というのは、法理論上どうかという議論は別にしてですが、人道上許せないものだという認識を持っております。
Q: 今後、国際的にも核廃絶に向けた取り組みがなされていくと思いますけれども、日本が唯一の被爆国として核廃絶を訴えると同時に、日米安保条約の下で米国の核の傘の下で安全を確保しているという事実ももう片方にはあって、更に憲法上、日本政府は核兵器の保有あるいは使用は自衛の最小限である限り、違憲とは言えないという立場を持っていますし、こういういわば矛盾を抱えた中で、今後どうやって核廃絶の理想に取り組まれるのか、大臣をお辞めになる自由な立場でお伺いしたいのですが。
A: 法理論上の話としては、あり得るわけです。必要最小限の範囲であれば、核兵器が使えないかということについては、法律論として理屈の世界はあり得ます。しかしながら、政策としてそういう事をしてはならないという問題とは別ですから。日本としては核兵器はあくまで使わないと。それと同時に持ち込ませないというようなこと、三原則というのがありますけれども、その問題について私は法理論上の話とは別だと思います。それと核抑止論というのは、それは確かにあります。相手側が核兵器を使ったら、こちらも使うぞということによって相手の核兵器の使用を抑止するというのは、これは確かに国と国との関係で、大陸間弾道弾等たくさんミサイルを持っている国々がにらみ合っているときには、その抑止力が効いてきたからこそ、今日まで無かったのだろうと思います。そういう意味では、核抑止論というのはありますけれども、その抑止力の一環としては使って良いのかとなると、本質的に私はそれを使うべきではないと思います。そのためには、双方がそういうような抑止をするということと、使用しないということを何らかの形でお互い決めていくということと、そういうようなお互いが決めることができない国においては、相手が核兵器を持たないようにどうやってそれを仕向けていくか、そういうことだろうと思います。中国、ロシア、イギリス、フランス、こういったところについては、私は核抑止論がこれだけ長期に戦後続いてきただけに、かなり効いていると思います。しかしながら、テロリスト、あるいは北朝鮮を始めとするような国々にこういう抑止論が効くのかどうかということについては、正直言ってなかなか自信もございませんから、それは抑止論を効かせながら、抑止論ではなくて事実上、そういった国が核兵器を使わないような、核実験等も行わないような、核兵器の開発を行わないような、そういう状況をどうやって作り上げていくか、これを各国で協力しながら抑え込んでいく、それが必要ではないかというように思っております。
Q: そうしますと、抑止論をお認めになるということは、大国の核保有に関してはお認めになるということでしょうか。
A: 認めたくはないのです。全世界の核兵器を廃止したいというのが私の持論ですから。認めたくないけれども、現実にはそこにある。それが双方が同時に減らして無くしていかない限りは、片一方だけ無くせというわけにはいかないわけですから、そこに難しさがあって今日まで抑止論という形で、事実上使えない状態で今まで抑え込んできているわけです。それが現実なのです。
Q: 今回の発言が、自分の中で説明できる自信はあったのでしょうか。
A: 私は説明すれば分かってもらえるのではないかと、私自身が原爆を是認していないという状況については理解してもらえるのではないかという思いがありましたから、私は理解してもらえるかなと思ったのですが。
Q: いつぐらいからそれが・・
A: 東京に帰ってきて、特に翌日のいろいろな新聞報道等を見ながら、だから、講演では質疑もありましたけれども、私のそういった発言についての質問はほとんど出ませんでした。「あなたは原子爆弾を投下したことを是認しているのか。」という質問でもあれば、「いやいやそんなことは言っていませんよ。」とその場で打ち消したと思いますけれども、そのような質問については何ら出なかったので、私自身がそういう核爆弾投下を是認したというような、そういうことを言っているとは、本当に正直言って思っていませんでしたから。東京に帰ってきて、いろいろな記事を読んだりしてからです。
Q: 今まで大臣はいろいろな発言で話題になりましたけれども。
A: やはり私は語彙が少ないのですよね。本当にそういう点では皆さん方にも迷惑をかけているかもしれません。「脇が甘い。」という人もいますが、それもそうかもしれません。もう少しきちんと言葉を選びながら、そして相手がどう取るかを考えながら、言葉を発していくべき、そういう責務があったのではないかなと思っております。これまでの発言についても、そういう点では、今振り返ってみると誤解されていたことも多かったなという気がします。
Q: 以前大臣はイラク戦争に対して、アメリカに対して厳しい発言をされ・・。
A: あれは私自身は厳しい発言ではなくて、「核兵器があるとは私は思っていませんでした。」と。だから、「核兵器があると言っているけれどもそれはどうかなと私自身疑っていました。」ということを言ったわけで、「核兵器があるという前提で踏み切るというのはどうなのかな。」というふうに思ったということを言ったわけです。
Q: アメリカに対してそういう発言をされて、一方で今回はアメリカを恨んでいないとおっしゃったのですが。
A: 「しょうがない。」と言ったときに、何で言ったのかは、「じゃあ、あなたアメリカを恨んでいますか。」と言われると、「今更恨んでもしょうがないでしょう。」というような思いがあります。むしろこれから将来に向かって核兵器を廃絶してお互い使わないように、世界の核兵器を廃絶する方向に持って行きたいという思いがあるのであって、アメリカに対する恨み辛みで物を言うとかえって核廃絶に向かって進まないという思いがありますから、あの会場でも何回も「アメリカを恨んでおりませんよ。」ということを言いました。今みたいな話をすると「原子爆弾を落としたのは許せない。」と言うと、では「恨んでいますか。」というすぐ感情として取られるから、「恨んではいません。」ということを何回もあそこで繰り返しました。
Q: 今回の発言についてもそうですし、それから柳沢大臣の発言等、安倍内閣の下でこのような発言が続いておりますけれども、これはどうしてだと思いますか。
A: 私は分かりません。たまたま言った言葉が、真意を測りかねるようなことだったのかどうか問題なのです。柳沢さんの発言にしても不用意な発言だったと言われれば、その通りかもしれません。しかし、彼は例え話としての例示としてあげたのが不適切だったのでしょう。そういう役割とか、そういうような言葉で言っておけばまた違ったことかもしれません。だから、表現の仕方によって自分の内部の意志を伝えようとする時にまずい言葉があると、最近はそれを咎められるというか、そういうことについて多いと思います。それは咎める方も咎める必要があって咎めるのでしょうけれども、言う方もついうっかり、それを分かりやすくしようと思って言ってしまうということがあるのかもしれません。そういうところは、これから先の政治家に対しては言葉を非常に選びながらやらないと、私みたいな不適切な発言で皆に誤解を生んで、それが皆さん方の感情を傷つけることになりかねないので、そこはやはり注意しながらやらないといけないと、若い人達にもこれから先はそういうことで良い教訓を与えたと思いますし、また私たちもそういうことを注意して皆さんに教えていこうと思います。
Q: 総理に辞任をお伝えした後、お部屋を出られる時の率直な感想は、肩から荷が下りたという感じなのか、やはり少し寂しさが残るのか、どうでしょうか。
A: ある意味では「ほっとした。」という気がしますね。これで選挙が堂々と与党として戦えるという、そういう気持ちが私自身もありますから、私のことで引きずっていたのでは、やはり迷惑をかけるなという、そういう思いがありましたから。
Q: 防衛政策の方に関しての今後の影響、あるいは・・・。
A: それはないと思います。今度の問題は、全く防衛上の話とは別ですから、強いて言えばあの時の講演で言いたかったのは、相手の意図、動き、そういうのを正確につかんでいないと、後でとんでもないことになってしまう。私の言葉で言うと「しょうがない。」ことになってしまう。だから最初のきっかけの意図をきちんと取って、ソ連自身が参戦するかも知れないというのを見抜けなかったという所に原因があるといまだに思っておりまして、ソ連が虎視眈々と狙っているという、あの会場でもそういう質問が出ましたけれども、そういうことについての配慮があったならば、もう少し早く戦争を終結することができたと。そうしたら我が長崎にも落ちずに済んだのではないかという、そういう思いが今でもありますね。
Q: 初代大臣として、途中でこうした形で辞任されることというのは・・・。
A: それは関係ありません。いずれにせよそれはどこかで、辞任するわけですから。
Q: 日曜日の党首討論で安倍総理が、小沢党首に「核の傘に入っていながら、米国に謝罪を求めるのか。」というような話をされたのですが、日米関係では原爆投下の話をすることは、ある意味タブーなのですか。そういうことではないのでしょうか。
A: そういうことではないと思いますけれどもね。やはり現在の日本の状況では、日本が核兵器を持たないけれども、核兵器を持っている国が厳然としてある以上は、核の傘の下にないと、国民に対する安心感というのは与えられないというような、ある種の矛盾した気持ちというのはありますよね。やはり核の傘というのが、どうしても機能していますからね。
Q: 総理に辞任を伝えられて、防衛省に戻ってきて、また出られましたけれども、その後はどなたとお会いになっていたのでしょうか。
A: それはプライベートな話で、前から予定していた昼食を食べようかということですからね。聞いたかも知れないけれども、辞めてきたよという話をしたくらいですから。そうですかと言っていましたけれども。
Q: 原爆がソ連が北海道を獲ることを阻んで、結果的に戦争も終わったという認識を示されていましたけれども、この認識自体は今も変わらないという・・・。
A: ソ連が果たして北海道を占領できたかどうかは別ですよね。それはアメリカがそういう意志を持っていたかもしれませんからね。しかしながら、ソ連が虎視眈々として狙って参戦をしてくる可能性があった。そういう時に日本政府に決断を迫らせた、そういう一面があって、とにかく戦争が8月15日には終わったということについては、これで戦争が終わったという、そういう思いは今でもしております。
Q: 原爆投下が終戦を早めたという・・・。
A: 早めたか、遅らせたかは、8月9日に落ちているわけですから、それから1週間も経っているわけですからね。早めたかどうかは知りませんけれども、とにかく8月6日、8月9日の原爆投下が決定的なものだったということは、それは私は事実として言えるのではないでしょうか。
Q: 海外メディアでは、日本の防衛大臣がアメリカ政府の原爆投下を容認した歴史的なことだというふうに報道しているのですが、それに対する責任などは感じているのでしょうか。
A: それは現実として原爆投下が、結果としてあのような悲惨な結果を生んだけれども、日本国政府として、あるいは軍として、とにかく全面降伏に向かわせたということは、事実だと思うんですよ。
Q: ということは、しょうがなかったということでしょうか。
A: しょうがなかったと、そこで言うと問題になってしまいますけれどもね。そういう事実としてですね。沖縄であのような負け方をして、硫黄島があれだけやられて、本土に空襲が始まって、本来ならその時点で決断すべきだったんだと思いますが、本土決戦だとか、いろいろなことを軍が言っているわけでしょう。あの時点では、なかなかそれを終戦というところに踏み切れなかったのではないかと、今でも思いますね。1億総決戦になってそれを6日と9日の原爆によって、もうとにかくどうにもならないという、そういう思いの中で8月15日を迎えたのではないでしょうか。
Q: ということはアメリカのあの当時の政策として、原爆投下はしょうがなかったとは言いませんが、どうしょうもなかったということは事実として・・・。
A: いいえ、それは私は前から何回も言っているように、勝ち戦で決まっているんだから、もうアメリカが勝つとあの時はアメリカは確信を持っているわけですから、原爆まで落とさないで良いではないかと。もっと他の方法で終戦を早める方法だってあったのではないかというふうに、日本がソ連を使って働きかけをする。そういうような前にアメリカ自身が日本に対して、確かに勧告はしているんだと思いますよ。しかしながら、なかなかそれが通じなかったのかもしれませんけれどもね。原爆を落とさないでも終戦を早める方法が、私はあったと思いますけれどもね。これもわかりません。過去のことについて、今さらああすれば良かった、こうすれば良かったと、この間の講演ではないですけれども、そういうふうに思って見てもしょうがないという、だからしかしそうは言いながらも、私は他の方法がね、原爆を落とさなくても終戦を向かえる方法は、あったのではないかと今でもそういう可能性については、あるような気がしますね。
Q: それは日本サイドの話ですか。それともアメリカサイドの話ですか。
A: アメリカサイドの話です。だからアメリカサイドとしても、それは選択肢の一つだと、私は講演でも言っていますよ。これが最後の選択肢の一つだったかもしれないけれど、それしかない選択だったかというと、私はそうは言えないのではないかと。落とさなくても済んだのではないかという、私はそういう気がしますから、勝ち戦と分かっているのに原爆まで落とさなくてもいいのではないかと。あの講演会場でも言った通り、今でもそう思っていますね。
Q: 後任に小池百合子補佐官が任命される予定ですが、小池さんに対する今の気持ちを・・・。
A: 私は非常に期待しています。今度のNSCの問題にしても一生懸命まとめられて、私はそういう点では国家危機管理についての考え方、そしてまた新しい感覚を持っておられるし、また環境大臣として、また沖縄の担当大臣までされた方で沖縄とも関係が非常に深いし、中東に対しても非常に思い入れのある方ですから、私は非常に立派な方が後任に就任されたと喜んでおります。
Q: さっき、総理に会われたときに、「残念だ。」と言われたということで、「本当に残念だが決断を・・・」
A: 残念、確かに言葉は、そういう残念という言葉だったかどうかは、「いろいろな政策課題をやって頂いて本当にありがとうございました。」という話と「こういう状態でこういう決断をされたというのは、分かりました。」という中に、「残念だ。」というニュアンスを感じましたので、「残念」という言葉は出なかったと思いますね。
Q: それ以外に総理からお話はありましたでしょうか。
A: 今言ったような話ですね。いろいろなことをやって頂きましたが、という話。
Q: 今日か明日、離任なさるときに。
A: 明日ですかね。
Q: 離任なさるときに栄誉礼はお受けになるのでしょうか。
A: 離任式がありますからね。それは形どおりに、それはいろいろな形でやります。
Q: 沖縄の普天間移設問題では、大臣のリーダーシップと言いますか、仲井真知事といろいろな政策を進めてきたわけですが、この時点で辞めることでマイナスな影響はないのですか。
A: それはないと思います。先程言ったように沖縄の問題は最終的には、環境アセスのいろいろな手続きが終わった段階で、埋め立て免許を申請するときに、あるいはその前の環境アセスの方法書を出したり、準備書面を出したり、その時々にそれぞれのいろいろなアクションというか節目がございますけれども、最終的には沖縄の知事が判子をつかないと先に進まないわけです。それについては沖縄の知事といろいろ話しをしながら、沖縄の知事が最後の決定権を持っているのですよと、しかしもしその決定を送らせるとこれがまた先に伸びて行きますから、遅らせちゃいけない、しかしながら沖縄の主張も言わなければならない、この辺の中でどのように調整していくか、これが大事なことですから、ということを言って、沖縄の知事さんも私の気持ちは分かって頂いておりますし、私も沖縄の知事さんの気持ちも分かっておりましたから、これから先はその辺りを後任の大臣をはじめとして、皆さん方うまくやっていかれると思いますから、2年間の間では良い具合に調整が進むのではないでしょうかね。
Q: 今日の昼に総理と会われたときに、どういう気持ち、どういう言葉で辞意を伝えられたのでしょうか。
A: とにかくこれ以上皆様方にご迷惑をかけてもいけませんし、特に参議院選挙については、私の発言でマイナスになっては私としては非常に大変なことなので、私の責任において辞任させて頂きますと、そういう言い方をしました。
Q: 在任期間中に沖縄の基地問題を進めるという意味で、掃海母艦を派遣しましたけれども、あの判断は正しかったとお思いですか。
A: 私はそれは間違っていなかったと思います。掃海母艦というものに対して、ただ沖縄の人たちが、イージス艦や護衛艦と同じようなイメージを持っていたというのは、ちょっと私自身もそこまで、掃海母艦というのはですね、医療器具からいろいろな物を積んでいるし、掃海艇を派遣する母艦なんですよね。戦闘の為の船ではないんですよね。それを銃口を突きつけてというようなことを、地元の新聞等が書いておりましたが、私はそれは違うのではないかという思いがありましたから、そこのところは正直言って掃海母艦は、もし遭難者が出たり、いろいろな事故等があったときに救難その他もできるような意味も含めて万全を期すというような意味でやったんですけれどもね。だから掃海母艦を出したこと自体は、私はそんなに間違っているとは今でも思いません。
Q: 自衛隊を調査に活用したということ自体、間違いではない・・・。
A: これも民間だけでは対応できないときに早急にやらなければならない、過去の3年程前のいろいろな混乱を見ましたときには、自衛隊も有用な公共財として使ってもいいのではないかという思いは今でもしております。
Q: 今回イラク特措法が通常国会で延長になりまして、今なお航空自衛官200人がクェートやバグダットで活躍していますけれども、彼らに対する撤収の命令を出せないまま終わると、今なお危険にさらされているというところについては、どのような思いでいらっしゃいますか。
A: 撤収の命令というのは、これは内閣としてどのようにいつ判断するかというは、国際環境あるいはまたイラクにおける治安状況、復興の状況、いろいろなことが考えられますから、法律も2年延長したわけですので、私の任期中に撤収ということについては、そう簡単にいかないんじゃないかと思って期間も2年にさせてもらっていますから、そういう意味ではそれはあんまり考えておりません。
Q: 任期というお話がありましたが、前長官の辞任を受けて就任した時や、その後、初代防衛相になった時は、任期はどれぐらいというふうに・・・。
A: 全然そんな事は考えておりません。それはもうやりかけた法律等がたくさんありましたから、それを仕上げるのに一生懸命でした。イラク特措法が最後に参議院を通過したときには、正直言ってほっとして、私が去年就任して抱えていた問題については、一応一通り成立したかなと。沖縄の問題が残っているけれども、この普天間の問題はしばらくかかるなという、そういう思いでした。
Q: 安倍総理から防衛庁長官をやってくれと言われたときに、特に米軍再編、沖縄の問題をやって欲しいと言われたと思うのですけれども、その総理の期待に応えられたとお考えですか。
A: 私はそれが、任命されたときに米軍再編問題をよろしくと言われて、特に沖縄の問題ですからというと、それは感じましたし、自分としてもやりたいと思いました。その件については、少なくとも沖縄の県、地元の名護市を始めとする関係自治体、こういった方々とも意思の疎通、あるいは忌憚無くいろいろな意見の交換の出来るような雰囲気も出来たし、私はそれはだいたいうまくやってきたのではないかなと、自分なりには自負しております。
Q: 「高校生など子供に誤解を与えている。」ということを心配される発言をされておりましたが・・・。
A: 今度の件でですね。今度の件では被爆地の皆様方は、結構、署名運動その他高校生がやっているんですよね。そういった方々にまで私が原爆を認めているかのようなそういうような取られ方をしたとすれば、これは残念だなという思いはしております。その可能性はなきにしもあらずで、「原爆投下しょうがない」という、ああいうような大きな見出しが躍りますと、そういうような方々にはそういう印象を与えたのではないかなと。私がさも原爆投下を容認しているような印象を与えたのではないかなと、そういう気がしていますね。記事の全体を読まれた方は別ですけど、見出しが躍りますから、そういう子供さん達が、見出し以外のところまでちゃんと見ようとされるか、私は記事自体はあながち不正確とは言いません、かなり正確に書いて頂いたと思っております。
Q: 日本の昭和16年のパールハーバー、開戦ですね。これはやはり終戦はいわゆる・・・。
A: 本当を言いますと、今度東京都の副知事になった猪瀬君が、「昭和16年の敗戦」という本を書いておりますけれども、あれが一番正しい判断だったろうと今でも思っております。日米が戦ったときにどうなるかということを、全国の軍人、官僚、財界のエリート、そういった者を集めて日本国政府がシミュレーションをやった。そういったときにどうやっても100%負けるといったときに、東条英機氏が陸軍大臣で「それは日露戦争だってわからないというのを、やってみて勝ったではないか。やってみなければわからないではないか。」という発言で結局抑え込んだわけですけれども、私は彼の分析の論文というのは、そういう点では当を得ていたなと、今でも思っておりますから、そういう点では昭和16年の真珠湾の攻撃に始まりましたが、私はその前の昭和16年の夏のあの記録を、あれだけ模擬内閣を作って若手の連中が発表した、それをもう少し受け止められなかったのかなと、あの戦争後に入ってからの進展を見ておりましたら、とにかく南方を押さえることによって油は確保した、その油を日本本土にどうやって運ぶのか、運ぶ船が攻撃されて沈んだらどうなるのかということを、そういうところまで分析して結局結論を出したわけですけれども、その通りに結局なったわけですね。だからそういうのを考えますと、私はやはり昭和16年の真珠湾の攻撃というのは、日本はやはりそういうことについての配慮が足らなかったのではないかという気がします。しかし過去のことをあの時ああすれば良かった、こうすれば良かったというのを、私たち戦後の人間がいろいろ言ってみても、それは始まらないと思います。お世話になりました。
平成19年7月3日 (16時31分~17時16分)
1 発表事項
記者クラブの皆さんには短い期間だったかもしれませんが、大変お世話になりました。また、記者クラブ以外の方もご参加になっているかも知れませんけれども、改めてこれまでいろいろ広報活動等でもお世話になったことを、御礼申し上げます。今日、安倍総理に辞意を表明して参りました。辞任届は後刻、事務方を通じて提出しますということで官邸から帰ってきたところです。
振り返ってみますと、私が講演で不用意に発言した「しょうがない。」という言葉が原爆投下を是認したかのように報道されまして、私はこれまでも、また講演会場でも原爆投下については断じてあってはならないことだったと、繰り返し言っておりましたけれども、「しょうがない。」という言葉を言ったことについては事実でございますので、原爆投下と「しょうがない。」というのを特に結びつけて報道されますと、そういうふうな解釈やとらえ方をされたのも私の不用意な発言だったのではないかなと反省をしているところです。これは単にこれだけの問題では済まなくて、全国の被爆者、特に私の地元であります長崎や広島で原爆に遭われた人、あるいはその後遺症に現在も苦しんでおられる方、いろいろな方々に原爆、被爆についての私の態度が軽んじたようにとられた節もございます。そういう点では、その人達の心情を思う時に大変申し訳なかったなと、そういう思いがいたしました。そういうことを考えますと、やはり安倍総理もせっかく一生懸命頑張っておられて、戦後レジームからの脱却という形でいろいろな改革等を推し進めておられる時に、今度の選挙で私が足を引っ張るようなことになっては大変申し訳ないという気持ちになりまして、この度はきっぱりと私のそういうような不用意な発言が安倍総理のそういった姿勢にマイナスにならないようにということで、既にマイナスになったかもしれませんけれども、私自身が身を退く決意をしたところでございます。しかしながら、防衛庁が省になり、防衛省が、あるいは、防衛庁時代に出していた法律等は全て成立しております。米軍再編はこれから時間がかかることでもございますし、沖縄の、特に私がかねてから主張しておりましたキャンプ・シュワブへの普天間の移転が実現しませんと全ての改革が進まないわけでございます。これもまた、環境アセスその他が終わりませんと具体的な計画が煮詰まらないわけですから、まだ時間を要することもございます。そういう意味では、ほぼ私の時代と言いますか、私の時になすべき事については出来たのではないかなという達成感もございますので、この際きっぱりと身を退いた方がいいという思いで辞意を表明したところでございます。今後はまた防衛省のOBとして今度は新しい大臣を側面から支えながら、自民党の議員の一人として、また与党の一人として一生懸命後押しをしていきたいと思っております。どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。ご質問等がございましたらどうぞ。
2 質疑応答
Q: 安倍総理とは昨日の朝と今日のお昼と二度直接会われたわけですが、総理の憤りというのは感じられたのでしょうか。
A: いえ、それは別に感じておりません。総理は私の発言が不適切と思いながらも、私自身が原爆投下を認めるとか、核廃絶についての熱意を持っていないとか、そういうようなことは微塵だに疑っておりませんから、私自身がそういうような原爆投下を認めるとか、核廃絶に否定的だとかいうようなことはないということは、今日辞める時にあたってもあり得ないということを確信しておられたと思います。
Q: 今回辞任を決断する際に、官邸からのプレッシャーのようなものが何か影響を与えたというようなことはあるのでしょうか。
A: それはありませんが、参議院選挙を控えて苦労しておられるなという思いは私自身が逆に持ちました。
Q: 昨日、今朝の段階ではまだ辞めることは考えていなかったとおっしゃいましたけれども、実際のところ辞任される時期というのはいつ頃ですか。
A: 正直言って今日の午前中からですね。自民党だけではなくて与党として困っているんだなあということを感じ始めましたので。今日の夕刻、自民党の政調会長とも会う予定にしておりますけれども、やはりそういうことを考えると、選挙を控えて自民党だけではなくて公明党もやっぱり、やりづらいのではないかなということを非常に感じました。
Q: 今日、朝の段階で、公明党の方に幹事とお会いするという予定もあったのが延期になったのですが、この辺というのはどうして。
A: これも、逆に言えば選挙運動に皆さん方がこうして写真を撮ったりするのがまた映像で流れるとマイナスに利用される、そういうことを私自身が感じたので、正直言って遠慮させてもらいました。
Q: 大臣の方から遠慮されたということですか。
A: 私から遠慮したというんじゃなくて、言わず語らずで、遠慮させてもらいたいということを、そしてまた、原爆の問題というのは、国防三部会とは違うんですよね。今考えますと国防三部会で議論する話ではないんですよ。そういうこともあって、ちょっとそれは遠慮させてもらいたいと。
Q: それは自民党の国防部会の話ですよね。公明党へは。
A: 公明党の方はまだ内部での意見がいろいろありますのでということでしたので、自民党の国防三部会といいますか、国防部会だけでなくて、内閣部会、外交合同部会についても行かなかったわけですから、向こうについても、もう少し様子を見た上でという、そういう思いはございました。
Q: 浜四津さんとか、漆原国対委員長とかは厳しい口調でしたが。
A: 漆原さんのは新聞記事で見ておりますけれども、浜四津さんのは知りませんでした。ただ、与党としては選挙運動をやりにくいのだなあという雰囲気は私なりに感じておりました。
Q: 長崎市長とお会いになった時には辞めることは決めていなかったのですか。
A: その段階では、私自身は未だ決断しておりませんでした。
Q: 長崎市長にお会いになって何か。
A: いや、それはそんなに感じておりませんが、長崎県内における参議院選挙等の状況については、私なりにいろいろな質問をしながら、プラスではないなという感じは受けました。同時に、市長や議長に対しては、大変迷惑を掛けたと言いましたけれども、その分よろしくという事を今日お願いしました。
Q: それで、昼の決断になるのですけれども、決断の前に誰か党の人と。
A: それはありません。
Q: では、直接総理のところにお電話か何か。
A: 「今から行きますので。」と言ったら、「12時50分頃帰ります。」という事でしたので、「1時に伺います。」という事で伺いました。
Q: 自民党は年金問題で、参院選に逆風を受けているのですが、今回の大臣の対応、発言、離任が参院選にどのような影響を与えるとお考えでしょうか。
A: それは分かりません。年金問題についても安倍総理は自分の責任だとおっしゃいますけれども、安倍総理の責任ではないわけです。歴代の厚生大臣の時にやっておくべき事をやっていなかったので、それを安倍総理が就任され、それが今問題になっているわけですけれども、私は、それはおかしいのではないかと、総理に就任されたのは去年の9月26日ですから、だからそれを安倍総理の責任のように言って、他の人達が全然責任がなかのように言っている事、野党の皆さん方も閣僚だった事があるわけですから、そういう事を考えますと、やはり最近の年金問題については、ちょっとどうなのかなという思いはしております。閣僚だとそういう事も言えませんけれども、今回辞めたら、安倍総理が可哀想じゃないかということを堂々と言えますから、私は本当気の毒だと思います。一生懸命に取り組んでいる安倍総理の姿勢を、やはり買ってやるべきだと思います。
Q: お辞めになった理由として、選挙への配慮ということを繰り返されていますが。
A: 選挙への配慮と同時に、やはり私が言った不用意な発言で、被爆者の皆様方の気持ちを軽んじているのではないかという思いをとられた、そういうような事を感じましたので、それが申し訳なかったと言っているのです。私が原爆を否定しているのは、講演会場におられた何人かの記者さんは知っております。「原爆は許せない。」と何回も繰り返しながら言ったけれども、その後で「しょうがないですよね」という、九州弁で「しょうない。」というのは口癖ですぐ出るのです。今更言ってみたってしょうがないなという、そういうのがぽっと最後に出たのが、その「しょうがない。」という発言で、それが非常に皆さんを傷付けたのではないかと思っております。
Q: 是認されていない事はよく伝わってきたのですが。
A: 伝わっただけでもありがたいです。昨日までは、是認しているのではないかという形で、新聞一面そうでしたから、私はあくまでも是認しないという事は、昨日も言っておりますが、それまでの報道では、原爆投下を是認している等の話で、是認していないというのはしょっちゅう言っておりますので、ただ、「しょうがない。」という言葉をやはりああいう場面で使ってはいけないのですね。
Q: 歴史認識として、原爆投下が戦争終結を早めたという認識はお持ちなのですか。
A: 講演会場でも言いましたが、長崎への原爆投下が9日でしたが、ソ連が9日には参戦した。そして日本は15日には終戦を決意したというような事は言いました。私は、本音を言いますと後何日かでも終戦が早ければ、もし、後1週間早ければ、長崎に落ちなくて済んだのになと、あるいはもっと早ければ、広島にも落ちなくて済んだのになという、そういう思いは今でもしております。
Q: 10日の前に既に日本政府は降伏の手続きをしていた事を、トルーマン大統領が知っていたという事は認識していますか。
A: それは知りません。しかし、手続きはどうであろうと、公表しないと。ソ連は9日に参戦したわけですから。9日に原爆が落ちたわけですから。だから、やはり戦争に突入したのも、勿論その責任の問題もあるかも知れませんが、それと同時にああいう悲惨な戦争になって、駄目だという時に、決断が遅れたという、これもまた悲惨な結果を招いた事になるわけですから、だからそういういろんな思いが私にはあるのです。
Q: 広島・長崎の原爆については許せないと。それでは一般的に、核兵器の使用について、いろいろ考えて必ずしもという場合があり得るのか、それも認めないのか。
A: 国際法上でもそうですけれども、やはり核兵器は使用してはならないという、核兵器については国際的に違法だという、そういうような事は大体確立していると思います。だから私は、長崎への原爆が最後の核兵器の使用であってもらいたいという、そういう思いは本当に強いですし、それは長崎県民の悲願で、とにかく過ぎた事はしょうがないとしても、また「しょうがない。」と言いましたが、長崎が最後の原爆であってもらいたい、兵器の使用であってもらいたいという、そういうような主張を長崎はしょっちゅうしておりますし、私自身もそういう思いは非常に強いです。
Q: 政府は、必ずしも国際法違反とは言えないという、93年の答弁書を見たらそういう、正義には反するけれども、必ずしもそうではないということもあり得るというようになっているのですが。
A: そういいますけれども、核兵器の破壊力、その他から言えば、核兵器の使用というのは、法理論上どうかという議論は別にしてですが、人道上許せないものだという認識を持っております。
Q: 今後、国際的にも核廃絶に向けた取り組みがなされていくと思いますけれども、日本が唯一の被爆国として核廃絶を訴えると同時に、日米安保条約の下で米国の核の傘の下で安全を確保しているという事実ももう片方にはあって、更に憲法上、日本政府は核兵器の保有あるいは使用は自衛の最小限である限り、違憲とは言えないという立場を持っていますし、こういういわば矛盾を抱えた中で、今後どうやって核廃絶の理想に取り組まれるのか、大臣をお辞めになる自由な立場でお伺いしたいのですが。
A: 法理論上の話としては、あり得るわけです。必要最小限の範囲であれば、核兵器が使えないかということについては、法律論として理屈の世界はあり得ます。しかしながら、政策としてそういう事をしてはならないという問題とは別ですから。日本としては核兵器はあくまで使わないと。それと同時に持ち込ませないというようなこと、三原則というのがありますけれども、その問題について私は法理論上の話とは別だと思います。それと核抑止論というのは、それは確かにあります。相手側が核兵器を使ったら、こちらも使うぞということによって相手の核兵器の使用を抑止するというのは、これは確かに国と国との関係で、大陸間弾道弾等たくさんミサイルを持っている国々がにらみ合っているときには、その抑止力が効いてきたからこそ、今日まで無かったのだろうと思います。そういう意味では、核抑止論というのはありますけれども、その抑止力の一環としては使って良いのかとなると、本質的に私はそれを使うべきではないと思います。そのためには、双方がそういうような抑止をするということと、使用しないということを何らかの形でお互い決めていくということと、そういうようなお互いが決めることができない国においては、相手が核兵器を持たないようにどうやってそれを仕向けていくか、そういうことだろうと思います。中国、ロシア、イギリス、フランス、こういったところについては、私は核抑止論がこれだけ長期に戦後続いてきただけに、かなり効いていると思います。しかしながら、テロリスト、あるいは北朝鮮を始めとするような国々にこういう抑止論が効くのかどうかということについては、正直言ってなかなか自信もございませんから、それは抑止論を効かせながら、抑止論ではなくて事実上、そういった国が核兵器を使わないような、核実験等も行わないような、核兵器の開発を行わないような、そういう状況をどうやって作り上げていくか、これを各国で協力しながら抑え込んでいく、それが必要ではないかというように思っております。
Q: そうしますと、抑止論をお認めになるということは、大国の核保有に関してはお認めになるということでしょうか。
A: 認めたくはないのです。全世界の核兵器を廃止したいというのが私の持論ですから。認めたくないけれども、現実にはそこにある。それが双方が同時に減らして無くしていかない限りは、片一方だけ無くせというわけにはいかないわけですから、そこに難しさがあって今日まで抑止論という形で、事実上使えない状態で今まで抑え込んできているわけです。それが現実なのです。
Q: 今回の発言が、自分の中で説明できる自信はあったのでしょうか。
A: 私は説明すれば分かってもらえるのではないかと、私自身が原爆を是認していないという状況については理解してもらえるのではないかという思いがありましたから、私は理解してもらえるかなと思ったのですが。
Q: いつぐらいからそれが・・
A: 東京に帰ってきて、特に翌日のいろいろな新聞報道等を見ながら、だから、講演では質疑もありましたけれども、私のそういった発言についての質問はほとんど出ませんでした。「あなたは原子爆弾を投下したことを是認しているのか。」という質問でもあれば、「いやいやそんなことは言っていませんよ。」とその場で打ち消したと思いますけれども、そのような質問については何ら出なかったので、私自身がそういう核爆弾投下を是認したというような、そういうことを言っているとは、本当に正直言って思っていませんでしたから。東京に帰ってきて、いろいろな記事を読んだりしてからです。
Q: 今まで大臣はいろいろな発言で話題になりましたけれども。
A: やはり私は語彙が少ないのですよね。本当にそういう点では皆さん方にも迷惑をかけているかもしれません。「脇が甘い。」という人もいますが、それもそうかもしれません。もう少しきちんと言葉を選びながら、そして相手がどう取るかを考えながら、言葉を発していくべき、そういう責務があったのではないかなと思っております。これまでの発言についても、そういう点では、今振り返ってみると誤解されていたことも多かったなという気がします。
Q: 以前大臣はイラク戦争に対して、アメリカに対して厳しい発言をされ・・。
A: あれは私自身は厳しい発言ではなくて、「核兵器があるとは私は思っていませんでした。」と。だから、「核兵器があると言っているけれどもそれはどうかなと私自身疑っていました。」ということを言ったわけで、「核兵器があるという前提で踏み切るというのはどうなのかな。」というふうに思ったということを言ったわけです。
Q: アメリカに対してそういう発言をされて、一方で今回はアメリカを恨んでいないとおっしゃったのですが。
A: 「しょうがない。」と言ったときに、何で言ったのかは、「じゃあ、あなたアメリカを恨んでいますか。」と言われると、「今更恨んでもしょうがないでしょう。」というような思いがあります。むしろこれから将来に向かって核兵器を廃絶してお互い使わないように、世界の核兵器を廃絶する方向に持って行きたいという思いがあるのであって、アメリカに対する恨み辛みで物を言うとかえって核廃絶に向かって進まないという思いがありますから、あの会場でも何回も「アメリカを恨んでおりませんよ。」ということを言いました。今みたいな話をすると「原子爆弾を落としたのは許せない。」と言うと、では「恨んでいますか。」というすぐ感情として取られるから、「恨んではいません。」ということを何回もあそこで繰り返しました。
Q: 今回の発言についてもそうですし、それから柳沢大臣の発言等、安倍内閣の下でこのような発言が続いておりますけれども、これはどうしてだと思いますか。
A: 私は分かりません。たまたま言った言葉が、真意を測りかねるようなことだったのかどうか問題なのです。柳沢さんの発言にしても不用意な発言だったと言われれば、その通りかもしれません。しかし、彼は例え話としての例示としてあげたのが不適切だったのでしょう。そういう役割とか、そういうような言葉で言っておけばまた違ったことかもしれません。だから、表現の仕方によって自分の内部の意志を伝えようとする時にまずい言葉があると、最近はそれを咎められるというか、そういうことについて多いと思います。それは咎める方も咎める必要があって咎めるのでしょうけれども、言う方もついうっかり、それを分かりやすくしようと思って言ってしまうということがあるのかもしれません。そういうところは、これから先の政治家に対しては言葉を非常に選びながらやらないと、私みたいな不適切な発言で皆に誤解を生んで、それが皆さん方の感情を傷つけることになりかねないので、そこはやはり注意しながらやらないといけないと、若い人達にもこれから先はそういうことで良い教訓を与えたと思いますし、また私たちもそういうことを注意して皆さんに教えていこうと思います。
Q: 総理に辞任をお伝えした後、お部屋を出られる時の率直な感想は、肩から荷が下りたという感じなのか、やはり少し寂しさが残るのか、どうでしょうか。
A: ある意味では「ほっとした。」という気がしますね。これで選挙が堂々と与党として戦えるという、そういう気持ちが私自身もありますから、私のことで引きずっていたのでは、やはり迷惑をかけるなという、そういう思いがありましたから。
Q: 防衛政策の方に関しての今後の影響、あるいは・・・。
A: それはないと思います。今度の問題は、全く防衛上の話とは別ですから、強いて言えばあの時の講演で言いたかったのは、相手の意図、動き、そういうのを正確につかんでいないと、後でとんでもないことになってしまう。私の言葉で言うと「しょうがない。」ことになってしまう。だから最初のきっかけの意図をきちんと取って、ソ連自身が参戦するかも知れないというのを見抜けなかったという所に原因があるといまだに思っておりまして、ソ連が虎視眈々と狙っているという、あの会場でもそういう質問が出ましたけれども、そういうことについての配慮があったならば、もう少し早く戦争を終結することができたと。そうしたら我が長崎にも落ちずに済んだのではないかという、そういう思いが今でもありますね。
Q: 初代大臣として、途中でこうした形で辞任されることというのは・・・。
A: それは関係ありません。いずれにせよそれはどこかで、辞任するわけですから。
Q: 日曜日の党首討論で安倍総理が、小沢党首に「核の傘に入っていながら、米国に謝罪を求めるのか。」というような話をされたのですが、日米関係では原爆投下の話をすることは、ある意味タブーなのですか。そういうことではないのでしょうか。
A: そういうことではないと思いますけれどもね。やはり現在の日本の状況では、日本が核兵器を持たないけれども、核兵器を持っている国が厳然としてある以上は、核の傘の下にないと、国民に対する安心感というのは与えられないというような、ある種の矛盾した気持ちというのはありますよね。やはり核の傘というのが、どうしても機能していますからね。
Q: 総理に辞任を伝えられて、防衛省に戻ってきて、また出られましたけれども、その後はどなたとお会いになっていたのでしょうか。
A: それはプライベートな話で、前から予定していた昼食を食べようかということですからね。聞いたかも知れないけれども、辞めてきたよという話をしたくらいですから。そうですかと言っていましたけれども。
Q: 原爆がソ連が北海道を獲ることを阻んで、結果的に戦争も終わったという認識を示されていましたけれども、この認識自体は今も変わらないという・・・。
A: ソ連が果たして北海道を占領できたかどうかは別ですよね。それはアメリカがそういう意志を持っていたかもしれませんからね。しかしながら、ソ連が虎視眈々として狙って参戦をしてくる可能性があった。そういう時に日本政府に決断を迫らせた、そういう一面があって、とにかく戦争が8月15日には終わったということについては、これで戦争が終わったという、そういう思いは今でもしております。
Q: 原爆投下が終戦を早めたという・・・。
A: 早めたか、遅らせたかは、8月9日に落ちているわけですから、それから1週間も経っているわけですからね。早めたかどうかは知りませんけれども、とにかく8月6日、8月9日の原爆投下が決定的なものだったということは、それは私は事実として言えるのではないでしょうか。
Q: 海外メディアでは、日本の防衛大臣がアメリカ政府の原爆投下を容認した歴史的なことだというふうに報道しているのですが、それに対する責任などは感じているのでしょうか。
A: それは現実として原爆投下が、結果としてあのような悲惨な結果を生んだけれども、日本国政府として、あるいは軍として、とにかく全面降伏に向かわせたということは、事実だと思うんですよ。
Q: ということは、しょうがなかったということでしょうか。
A: しょうがなかったと、そこで言うと問題になってしまいますけれどもね。そういう事実としてですね。沖縄であのような負け方をして、硫黄島があれだけやられて、本土に空襲が始まって、本来ならその時点で決断すべきだったんだと思いますが、本土決戦だとか、いろいろなことを軍が言っているわけでしょう。あの時点では、なかなかそれを終戦というところに踏み切れなかったのではないかと、今でも思いますね。1億総決戦になってそれを6日と9日の原爆によって、もうとにかくどうにもならないという、そういう思いの中で8月15日を迎えたのではないでしょうか。
Q: ということはアメリカのあの当時の政策として、原爆投下はしょうがなかったとは言いませんが、どうしょうもなかったということは事実として・・・。
A: いいえ、それは私は前から何回も言っているように、勝ち戦で決まっているんだから、もうアメリカが勝つとあの時はアメリカは確信を持っているわけですから、原爆まで落とさないで良いではないかと。もっと他の方法で終戦を早める方法だってあったのではないかというふうに、日本がソ連を使って働きかけをする。そういうような前にアメリカ自身が日本に対して、確かに勧告はしているんだと思いますよ。しかしながら、なかなかそれが通じなかったのかもしれませんけれどもね。原爆を落とさないでも終戦を早める方法が、私はあったと思いますけれどもね。これもわかりません。過去のことについて、今さらああすれば良かった、こうすれば良かったと、この間の講演ではないですけれども、そういうふうに思って見てもしょうがないという、だからしかしそうは言いながらも、私は他の方法がね、原爆を落とさなくても終戦を向かえる方法は、あったのではないかと今でもそういう可能性については、あるような気がしますね。
Q: それは日本サイドの話ですか。それともアメリカサイドの話ですか。
A: アメリカサイドの話です。だからアメリカサイドとしても、それは選択肢の一つだと、私は講演でも言っていますよ。これが最後の選択肢の一つだったかもしれないけれど、それしかない選択だったかというと、私はそうは言えないのではないかと。落とさなくても済んだのではないかという、私はそういう気がしますから、勝ち戦と分かっているのに原爆まで落とさなくてもいいのではないかと。あの講演会場でも言った通り、今でもそう思っていますね。
Q: 後任に小池百合子補佐官が任命される予定ですが、小池さんに対する今の気持ちを・・・。
A: 私は非常に期待しています。今度のNSCの問題にしても一生懸命まとめられて、私はそういう点では国家危機管理についての考え方、そしてまた新しい感覚を持っておられるし、また環境大臣として、また沖縄の担当大臣までされた方で沖縄とも関係が非常に深いし、中東に対しても非常に思い入れのある方ですから、私は非常に立派な方が後任に就任されたと喜んでおります。
Q: さっき、総理に会われたときに、「残念だ。」と言われたということで、「本当に残念だが決断を・・・」
A: 残念、確かに言葉は、そういう残念という言葉だったかどうかは、「いろいろな政策課題をやって頂いて本当にありがとうございました。」という話と「こういう状態でこういう決断をされたというのは、分かりました。」という中に、「残念だ。」というニュアンスを感じましたので、「残念」という言葉は出なかったと思いますね。
Q: それ以外に総理からお話はありましたでしょうか。
A: 今言ったような話ですね。いろいろなことをやって頂きましたが、という話。
Q: 今日か明日、離任なさるときに。
A: 明日ですかね。
Q: 離任なさるときに栄誉礼はお受けになるのでしょうか。
A: 離任式がありますからね。それは形どおりに、それはいろいろな形でやります。
Q: 沖縄の普天間移設問題では、大臣のリーダーシップと言いますか、仲井真知事といろいろな政策を進めてきたわけですが、この時点で辞めることでマイナスな影響はないのですか。
A: それはないと思います。先程言ったように沖縄の問題は最終的には、環境アセスのいろいろな手続きが終わった段階で、埋め立て免許を申請するときに、あるいはその前の環境アセスの方法書を出したり、準備書面を出したり、その時々にそれぞれのいろいろなアクションというか節目がございますけれども、最終的には沖縄の知事が判子をつかないと先に進まないわけです。それについては沖縄の知事といろいろ話しをしながら、沖縄の知事が最後の決定権を持っているのですよと、しかしもしその決定を送らせるとこれがまた先に伸びて行きますから、遅らせちゃいけない、しかしながら沖縄の主張も言わなければならない、この辺の中でどのように調整していくか、これが大事なことですから、ということを言って、沖縄の知事さんも私の気持ちは分かって頂いておりますし、私も沖縄の知事さんの気持ちも分かっておりましたから、これから先はその辺りを後任の大臣をはじめとして、皆さん方うまくやっていかれると思いますから、2年間の間では良い具合に調整が進むのではないでしょうかね。
Q: 今日の昼に総理と会われたときに、どういう気持ち、どういう言葉で辞意を伝えられたのでしょうか。
A: とにかくこれ以上皆様方にご迷惑をかけてもいけませんし、特に参議院選挙については、私の発言でマイナスになっては私としては非常に大変なことなので、私の責任において辞任させて頂きますと、そういう言い方をしました。
Q: 在任期間中に沖縄の基地問題を進めるという意味で、掃海母艦を派遣しましたけれども、あの判断は正しかったとお思いですか。
A: 私はそれは間違っていなかったと思います。掃海母艦というものに対して、ただ沖縄の人たちが、イージス艦や護衛艦と同じようなイメージを持っていたというのは、ちょっと私自身もそこまで、掃海母艦というのはですね、医療器具からいろいろな物を積んでいるし、掃海艇を派遣する母艦なんですよね。戦闘の為の船ではないんですよね。それを銃口を突きつけてというようなことを、地元の新聞等が書いておりましたが、私はそれは違うのではないかという思いがありましたから、そこのところは正直言って掃海母艦は、もし遭難者が出たり、いろいろな事故等があったときに救難その他もできるような意味も含めて万全を期すというような意味でやったんですけれどもね。だから掃海母艦を出したこと自体は、私はそんなに間違っているとは今でも思いません。
Q: 自衛隊を調査に活用したということ自体、間違いではない・・・。
A: これも民間だけでは対応できないときに早急にやらなければならない、過去の3年程前のいろいろな混乱を見ましたときには、自衛隊も有用な公共財として使ってもいいのではないかという思いは今でもしております。
Q: 今回イラク特措法が通常国会で延長になりまして、今なお航空自衛官200人がクェートやバグダットで活躍していますけれども、彼らに対する撤収の命令を出せないまま終わると、今なお危険にさらされているというところについては、どのような思いでいらっしゃいますか。
A: 撤収の命令というのは、これは内閣としてどのようにいつ判断するかというは、国際環境あるいはまたイラクにおける治安状況、復興の状況、いろいろなことが考えられますから、法律も2年延長したわけですので、私の任期中に撤収ということについては、そう簡単にいかないんじゃないかと思って期間も2年にさせてもらっていますから、そういう意味ではそれはあんまり考えておりません。
Q: 任期というお話がありましたが、前長官の辞任を受けて就任した時や、その後、初代防衛相になった時は、任期はどれぐらいというふうに・・・。
A: 全然そんな事は考えておりません。それはもうやりかけた法律等がたくさんありましたから、それを仕上げるのに一生懸命でした。イラク特措法が最後に参議院を通過したときには、正直言ってほっとして、私が去年就任して抱えていた問題については、一応一通り成立したかなと。沖縄の問題が残っているけれども、この普天間の問題はしばらくかかるなという、そういう思いでした。
Q: 安倍総理から防衛庁長官をやってくれと言われたときに、特に米軍再編、沖縄の問題をやって欲しいと言われたと思うのですけれども、その総理の期待に応えられたとお考えですか。
A: 私はそれが、任命されたときに米軍再編問題をよろしくと言われて、特に沖縄の問題ですからというと、それは感じましたし、自分としてもやりたいと思いました。その件については、少なくとも沖縄の県、地元の名護市を始めとする関係自治体、こういった方々とも意思の疎通、あるいは忌憚無くいろいろな意見の交換の出来るような雰囲気も出来たし、私はそれはだいたいうまくやってきたのではないかなと、自分なりには自負しております。
Q: 「高校生など子供に誤解を与えている。」ということを心配される発言をされておりましたが・・・。
A: 今度の件でですね。今度の件では被爆地の皆様方は、結構、署名運動その他高校生がやっているんですよね。そういった方々にまで私が原爆を認めているかのようなそういうような取られ方をしたとすれば、これは残念だなという思いはしております。その可能性はなきにしもあらずで、「原爆投下しょうがない」という、ああいうような大きな見出しが躍りますと、そういうような方々にはそういう印象を与えたのではないかなと。私がさも原爆投下を容認しているような印象を与えたのではないかなと、そういう気がしていますね。記事の全体を読まれた方は別ですけど、見出しが躍りますから、そういう子供さん達が、見出し以外のところまでちゃんと見ようとされるか、私は記事自体はあながち不正確とは言いません、かなり正確に書いて頂いたと思っております。
Q: 日本の昭和16年のパールハーバー、開戦ですね。これはやはり終戦はいわゆる・・・。
A: 本当を言いますと、今度東京都の副知事になった猪瀬君が、「昭和16年の敗戦」という本を書いておりますけれども、あれが一番正しい判断だったろうと今でも思っております。日米が戦ったときにどうなるかということを、全国の軍人、官僚、財界のエリート、そういった者を集めて日本国政府がシミュレーションをやった。そういったときにどうやっても100%負けるといったときに、東条英機氏が陸軍大臣で「それは日露戦争だってわからないというのを、やってみて勝ったではないか。やってみなければわからないではないか。」という発言で結局抑え込んだわけですけれども、私は彼の分析の論文というのは、そういう点では当を得ていたなと、今でも思っておりますから、そういう点では昭和16年の真珠湾の攻撃に始まりましたが、私はその前の昭和16年の夏のあの記録を、あれだけ模擬内閣を作って若手の連中が発表した、それをもう少し受け止められなかったのかなと、あの戦争後に入ってからの進展を見ておりましたら、とにかく南方を押さえることによって油は確保した、その油を日本本土にどうやって運ぶのか、運ぶ船が攻撃されて沈んだらどうなるのかということを、そういうところまで分析して結局結論を出したわけですけれども、その通りに結局なったわけですね。だからそういうのを考えますと、私はやはり昭和16年の真珠湾の攻撃というのは、日本はやはりそういうことについての配慮が足らなかったのではないかという気がします。しかし過去のことをあの時ああすれば良かった、こうすれば良かったというのを、私たち戦後の人間がいろいろ言ってみても、それは始まらないと思います。お世話になりました。
我が国で2回目、冬期では始めて開催されたオリンピックが札幌オリンピック(1972年)。
この頃まだ僕はぎりぎり十代だったから時間も結構あって、テレビで放映があればほとんど見ていた。
いまでも心に残るのはジャンプでの笠谷さんを初めとする日本人選手の活躍で、「日の丸飛行隊」というキャッチには些か違和感をおぼえながらも喝采を送ったものだ。
そして外せないのがジャネット・リン、嘗ても以後もこの人ほど日本人の人気を得たスケーターはいないんじゃないかと思うわけで、その証として、冬季五輪が終わり、選手村が公営住宅として開放されてずいぶん経ってからも、開催当時その部屋に投宿した彼女の書いた壁の落書きが異様な好感を以て話題になったものだ。
果たしてまだあの建物が、あるいは落書きが保存されているか否かはいまでは確かめるすべもないけれども、とにかくそれほど多くの人に愛された。
そして札幌オリンピックといえば、僕にはもう一つ外せないものがある。
それは開催に先んじて1971年に発表されたキャンペーン用のテーマ曲「虹と雪のバラード」なんだが、トワ・エ・モワが唱ったものがとんでもなくヒットしたものだ。
僕はもともとが山室(現姓白鳥)英美子さんのファンであったんだけれども、ほかの曲は今更聴きでもしない限り思い出さないのに、この曲だけはいまだにフルコーラス唱えるんだな。(笑
実はこれは後年知ったんだけれども、この曲は何組かの競作で発表されたんだそうだが、僕は当時そのことを知らなくて、てっきりこれはトワ・エ・モワの曲だと信じて疑いもしなかった、それほどに「トワ・エ・モワ」の曲だった。
さて、トワ・エ・モワの数あるヒット曲の中で何故この曲だけをいまだにフルコーラスおぼえていて、ふと気づくと口ずさんだりしているほどに印象深かったか、これにはほぼ二つの理由があると思う。
先ず第一はトワ・エ・モワというユニットの特性なんだが、このユニットの他の多くの曲では、後ろでハモっている相方の芥川澄夫さんの声はほとんど聞こえない。
ところがだ! この曲に限っては、サビの部分でハモっている彼の声がしっかり聞こえる!
さらにだ! この曲には彼のソロの部分まである!
なんとこの曲はトワ・エ・モワの芥川澄夫がぢつわシンガーであったということを世に知らしめた最初の曲だったのだ!(最後の曲でもあるけど...)
そしてもう一つ、それはやはりこの曲の詩だと思う。
この曲が出来上がった些細な経緯に関しては、つい最近トワ・エ・モワが再結成とかで揃って出ていたNHKラジオの番組の中で知ったんだけど、作詞が先だったそうだ。
そして詩を書いた方が河邨文一郎(故人)さんといい、北海道在住のお医者で詩人をされていた方だそうだ。
実際この方は北海道の振興であったり札幌五輪の開催であったりに心を砕かれた方のようで、そういう話を聞くと、あの曲の詩がくどさなく札幌に対して熱っぽいところが理解できたような気がする。
参考までに「虹と雪のバラード」詩碑建立期成会のサイトから歌詞を引用させていただくが(註:承諾済み転載)
1.虹の地平をあゆみ出て
影たちが近づく 手をとりあって
町ができる 美しい町が
あふれる旗、叫び、そして唄
ぼくらは呼ぶ あふれる夢に
あの星たちのあいだに眠っている北の空に
きみの名を呼ぶ オリンピックと
2. 雪の炎にゆらめいて
影たちが飛び去る ナイフのように
空がのこる まっ青な空が
あれは夢? 力? それとも恋
ぼくらは書く いのちのかぎり
いま太陽の真下に
生まれかわるサッポロの地に
きみの名を書く オリンピックと
生まれかわるサッポロの地に
きみの名を書く オリンピックと
こんな詩は真剣に北海道、あるいは札幌を愛し、その行く末を案じる人じゃないと書けないと思うんだな。
NHKから河邨さんに作詞の依頼があり、出来上がった河邨さんの詩に、当時のヒットメーカーで慶応義塾OBの村井邦彦さんが曲をつけた。
こういう経緯のようです。
少なくともこの頃は北海道の人達は未来に希望を持てたんでしょうね。
前に書いたかもしれませんが、僕は数年前に真冬の北海道を徒歩で2ヶ月間ほど旅したことがあります。
映像で見ていると、冬の北海道の風景は限りなく美しいんですが、ほぼ全泊野営で原野を彷徨ってみるとその果てのない厳しさが解りますね。
そのことは北海道の大都市である札幌でも旭川でも小樽でも函館でも決して例外じゃないんですよ。
本土の他の府県に対して物凄いハンディキャップを負っていることが解ります、これは経済的にも物理的にもですね。
そういうところに顧みるところのある人が殆どいない中、北海道から故佐藤孝行さんや鈴木宗男さんが出てきてしまうことはある意味しょうがないと思うし、それは中央政府の過失だと思いますね。
最近洞爺湖でサミットが開催されることが決まり、アンチ小泉・安倍を口にする人達から色々と批判が起きてはいますが、たとえ一過性のサミットでも良い、とにかくなんでも良いから北海道に金が落ちるようにしなければ辺疆の護り、これは沖縄にも対馬にも同じことが言えると思いますが、そういうところが腐蝕してゆくそんな気がします。
僕は北海道を旅している最中にたまに出会う道産子と色々の話をしてきました。
例外なく彼らは僕を「本土の人」と呼ぶのです。
この頃まだ僕はぎりぎり十代だったから時間も結構あって、テレビで放映があればほとんど見ていた。
いまでも心に残るのはジャンプでの笠谷さんを初めとする日本人選手の活躍で、「日の丸飛行隊」というキャッチには些か違和感をおぼえながらも喝采を送ったものだ。
そして外せないのがジャネット・リン、嘗ても以後もこの人ほど日本人の人気を得たスケーターはいないんじゃないかと思うわけで、その証として、冬季五輪が終わり、選手村が公営住宅として開放されてずいぶん経ってからも、開催当時その部屋に投宿した彼女の書いた壁の落書きが異様な好感を以て話題になったものだ。
果たしてまだあの建物が、あるいは落書きが保存されているか否かはいまでは確かめるすべもないけれども、とにかくそれほど多くの人に愛された。
そして札幌オリンピックといえば、僕にはもう一つ外せないものがある。
それは開催に先んじて1971年に発表されたキャンペーン用のテーマ曲「虹と雪のバラード」なんだが、トワ・エ・モワが唱ったものがとんでもなくヒットしたものだ。
僕はもともとが山室(現姓白鳥)英美子さんのファンであったんだけれども、ほかの曲は今更聴きでもしない限り思い出さないのに、この曲だけはいまだにフルコーラス唱えるんだな。(笑
実はこれは後年知ったんだけれども、この曲は何組かの競作で発表されたんだそうだが、僕は当時そのことを知らなくて、てっきりこれはトワ・エ・モワの曲だと信じて疑いもしなかった、それほどに「トワ・エ・モワ」の曲だった。
さて、トワ・エ・モワの数あるヒット曲の中で何故この曲だけをいまだにフルコーラスおぼえていて、ふと気づくと口ずさんだりしているほどに印象深かったか、これにはほぼ二つの理由があると思う。
先ず第一はトワ・エ・モワというユニットの特性なんだが、このユニットの他の多くの曲では、後ろでハモっている相方の芥川澄夫さんの声はほとんど聞こえない。
ところがだ! この曲に限っては、サビの部分でハモっている彼の声がしっかり聞こえる!
さらにだ! この曲には彼のソロの部分まである!
なんとこの曲はトワ・エ・モワの芥川澄夫がぢつわシンガーであったということを世に知らしめた最初の曲だったのだ!(最後の曲でもあるけど...)
そしてもう一つ、それはやはりこの曲の詩だと思う。
この曲が出来上がった些細な経緯に関しては、つい最近トワ・エ・モワが再結成とかで揃って出ていたNHKラジオの番組の中で知ったんだけど、作詞が先だったそうだ。
そして詩を書いた方が河邨文一郎(故人)さんといい、北海道在住のお医者で詩人をされていた方だそうだ。
実際この方は北海道の振興であったり札幌五輪の開催であったりに心を砕かれた方のようで、そういう話を聞くと、あの曲の詩がくどさなく札幌に対して熱っぽいところが理解できたような気がする。
参考までに「虹と雪のバラード」詩碑建立期成会のサイトから歌詞を引用させていただくが(註:承諾済み転載)
1.虹の地平をあゆみ出て
影たちが近づく 手をとりあって
町ができる 美しい町が
あふれる旗、叫び、そして唄
ぼくらは呼ぶ あふれる夢に
あの星たちのあいだに眠っている北の空に
きみの名を呼ぶ オリンピックと
2. 雪の炎にゆらめいて
影たちが飛び去る ナイフのように
空がのこる まっ青な空が
あれは夢? 力? それとも恋
ぼくらは書く いのちのかぎり
いま太陽の真下に
生まれかわるサッポロの地に
きみの名を書く オリンピックと
生まれかわるサッポロの地に
きみの名を書く オリンピックと
こんな詩は真剣に北海道、あるいは札幌を愛し、その行く末を案じる人じゃないと書けないと思うんだな。
NHKから河邨さんに作詞の依頼があり、出来上がった河邨さんの詩に、当時のヒットメーカーで慶応義塾OBの村井邦彦さんが曲をつけた。
こういう経緯のようです。
少なくともこの頃は北海道の人達は未来に希望を持てたんでしょうね。
前に書いたかもしれませんが、僕は数年前に真冬の北海道を徒歩で2ヶ月間ほど旅したことがあります。
映像で見ていると、冬の北海道の風景は限りなく美しいんですが、ほぼ全泊野営で原野を彷徨ってみるとその果てのない厳しさが解りますね。
そのことは北海道の大都市である札幌でも旭川でも小樽でも函館でも決して例外じゃないんですよ。
本土の他の府県に対して物凄いハンディキャップを負っていることが解ります、これは経済的にも物理的にもですね。
そういうところに顧みるところのある人が殆どいない中、北海道から故佐藤孝行さんや鈴木宗男さんが出てきてしまうことはある意味しょうがないと思うし、それは中央政府の過失だと思いますね。
最近洞爺湖でサミットが開催されることが決まり、アンチ小泉・安倍を口にする人達から色々と批判が起きてはいますが、たとえ一過性のサミットでも良い、とにかくなんでも良いから北海道に金が落ちるようにしなければ辺疆の護り、これは沖縄にも対馬にも同じことが言えると思いますが、そういうところが腐蝕してゆくそんな気がします。
僕は北海道を旅している最中にたまに出会う道産子と色々の話をしてきました。
例外なく彼らは僕を「本土の人」と呼ぶのです。
前アメリカ副大統領ゴアの末っ子の一人息子がまた麻薬でとっ捕まったそうだ。
直接の検挙要件はスピード違反なんだそうだが、車内からマリファナやドラッグで見つかって逮捕。
ちなみに、この時彼が乗ってた車はトヨタ・プリウスだそうだ。(爆
このところ地球温暖化がらみで名前のよく出るゴアですが、地球温暖化防止より先ず家庭の冷却化防止でしょう。
Al Gore's son busted for drugs in hybrid car
Al Gore's Son Arrested on Drug Suspicion
直接の検挙要件はスピード違反なんだそうだが、車内からマリファナやドラッグで見つかって逮捕。
ちなみに、この時彼が乗ってた車はトヨタ・プリウスだそうだ。(爆
このところ地球温暖化がらみで名前のよく出るゴアですが、地球温暖化防止より先ず家庭の冷却化防止でしょう。
Al Gore's son busted for drugs in hybrid car
Al Gore's Son Arrested on Drug Suspicion
久間辞任当たり前だろ、ってより更迭するのが筋だろ?
で後任が小池百合子とは何事よ? 正気の沙汰とは思えん。
いやしくも我が国の国防をあずかる閣僚が小池百合子!?
ポピュリズムもここに極まったという感じなんだが、これは彼女が女性だから言うんじゃないよ。
小池百合子なんか防衛や安全保障に造詣のある政治家ではなく、単なるお飾りのタレント議員だろ?
で何故閣僚になったかといえば、郵政選挙で選挙区移してまで小泉執行部に協力したからだろ、たったそれだけだ。
この時期の防衛大臣に相応しい人は他にいるじゃないか。
おそらく公明党婦人部に色目を使ったつもりなんだろうが、発足時から人事権も掌握できずに半年以上、見ているのは勝共カルトと創価学会の方だけ。
もう我慢は限界だぞ、総辞職しる!!
で後任が小池百合子とは何事よ? 正気の沙汰とは思えん。
いやしくも我が国の国防をあずかる閣僚が小池百合子!?
ポピュリズムもここに極まったという感じなんだが、これは彼女が女性だから言うんじゃないよ。
小池百合子なんか防衛や安全保障に造詣のある政治家ではなく、単なるお飾りのタレント議員だろ?
で何故閣僚になったかといえば、郵政選挙で選挙区移してまで小泉執行部に協力したからだろ、たったそれだけだ。
この時期の防衛大臣に相応しい人は他にいるじゃないか。
おそらく公明党婦人部に色目を使ったつもりなんだろうが、発足時から人事権も掌握できずに半年以上、見ているのは勝共カルトと創価学会の方だけ。
もう我慢は限界だぞ、総辞職しる!!
「テロ拡大、でも日本のんき」の続きですけど...
今日の産経抄が
▼今回の事件でも、すでに7人を逮捕する手際のよさを見せている。両氏によれば、情報活動を意味するインテリジェンスに関して、日本の立ち遅れが目立つ。省壁に阻まれて、英国のようにすべての情報機関を一元化するシステムが機能していない。
▼そもそも人材がいない。さらには情報機関の元トップが詐欺事件で逮捕されるていたらく。日本の方がずっとcriticalではないか。
と書いてます。
ここにある両氏というのは元NHKワシントン支局長の手嶋さんと外務省「休職中」の佐藤優さんのことであり、この二人が諜報の専門家なのかどうかはさておき、確かにイギリスはよくやってると思います。
これが日本だったらどうかと思うと尚更ですが、しかし仕掛ける側の戦術が変わってきてるんですね。
これはコンピューターバイラスとセキュリティソフトの関係と同じで後追いにならざる終えない。
今回特徴的なのは、実行犯が全てアルカイダなどとの繋がりのある人物のリストに載っていないアマチュアに近い連中だということと、材料としてどこでも手に入り怪しまれにくいものを使っているということで、これはイラクで塩素ガスがタンクローリーごと使われ始めていることとも符合します。
これ日本では防げないと思いますよ。
産経抄が指摘するようなインテリジェンスの欠如とか立ち遅れという以前の問題、入れ物より中身の問題ですよ。
先ず国民の平和惚けを治さないことには。
多くの人が自衛隊のイラク派兵やインド洋への海自派遣は国連の要請による国際貢献であり平和に資する為の行動だと信じて疑わないわけですが、タリバンもアルカイダもそうは見てはくれないわけですね。w
一昨日あたりにデイリーテレグラフが、オーストラリアが来年2月でイラク南部で治安維持にあたっている派遣軍を撤収する検討に入ったということを報じました、オーストラリアは公式に認めてはいませんが、少なくともオーストラリアは国連の平和維持活動を至上だと思ってないからこういう話が出てくる。
日本人と違って目的とツールをはき違えちゃいないということです。
参照記事
Homemade, Cheap and Dangerous
今日の産経抄が
▼今回の事件でも、すでに7人を逮捕する手際のよさを見せている。両氏によれば、情報活動を意味するインテリジェンスに関して、日本の立ち遅れが目立つ。省壁に阻まれて、英国のようにすべての情報機関を一元化するシステムが機能していない。
▼そもそも人材がいない。さらには情報機関の元トップが詐欺事件で逮捕されるていたらく。日本の方がずっとcriticalではないか。
と書いてます。
ここにある両氏というのは元NHKワシントン支局長の手嶋さんと外務省「休職中」の佐藤優さんのことであり、この二人が諜報の専門家なのかどうかはさておき、確かにイギリスはよくやってると思います。
これが日本だったらどうかと思うと尚更ですが、しかし仕掛ける側の戦術が変わってきてるんですね。
これはコンピューターバイラスとセキュリティソフトの関係と同じで後追いにならざる終えない。
今回特徴的なのは、実行犯が全てアルカイダなどとの繋がりのある人物のリストに載っていないアマチュアに近い連中だということと、材料としてどこでも手に入り怪しまれにくいものを使っているということで、これはイラクで塩素ガスがタンクローリーごと使われ始めていることとも符合します。
これ日本では防げないと思いますよ。
産経抄が指摘するようなインテリジェンスの欠如とか立ち遅れという以前の問題、入れ物より中身の問題ですよ。
先ず国民の平和惚けを治さないことには。
多くの人が自衛隊のイラク派兵やインド洋への海自派遣は国連の要請による国際貢献であり平和に資する為の行動だと信じて疑わないわけですが、タリバンもアルカイダもそうは見てはくれないわけですね。w
一昨日あたりにデイリーテレグラフが、オーストラリアが来年2月でイラク南部で治安維持にあたっている派遣軍を撤収する検討に入ったということを報じました、オーストラリアは公式に認めてはいませんが、少なくともオーストラリアは国連の平和維持活動を至上だと思ってないからこういう話が出てくる。
日本人と違って目的とツールをはき違えちゃいないということです。
参照記事
Homemade, Cheap and Dangerous
海自OBのHP削除要請 秘密情報なく「過剰反応」の声も
これを過剰反応というのは平和惚けでしょ、僕は海幕の処置を支持する。
直接は関係ないんだけど、横須賀のダイエーの屋上や本町中山道路上からは軍港が一望できるのよ。
でもここは立ち入り禁止でも写真撮影禁止でもない。
そして、そこから丹念に軍港内を見回していると色々のことがわかる。
たとえば潜水艦のバースに今日は何隻の潜水艦が係留されていて何隻出動しているかとかミサイル巡洋艦がどうとか。
そういうのをたえず追っかけてるだけでもいろんな傾向はつかめるわけで、機密指定だからどうとか機密指定じゃないからどうって話じゃないと思う。
業務上知り得た事項で開示する必要のないことを退職自衛官が開示するってのは問題だと思うのが健全でしょうが。
これを過剰反応というのは平和惚けでしょ、僕は海幕の処置を支持する。
直接は関係ないんだけど、横須賀のダイエーの屋上や本町中山道路上からは軍港が一望できるのよ。
でもここは立ち入り禁止でも写真撮影禁止でもない。
そして、そこから丹念に軍港内を見回していると色々のことがわかる。
たとえば潜水艦のバースに今日は何隻の潜水艦が係留されていて何隻出動しているかとかミサイル巡洋艦がどうとか。
そういうのをたえず追っかけてるだけでもいろんな傾向はつかめるわけで、機密指定だからどうとか機密指定じゃないからどうって話じゃないと思う。
業務上知り得た事項で開示する必要のないことを退職自衛官が開示するってのは問題だと思うのが健全でしょうが。
与野党、未明の攻防 公務員法案成立
くだらなさにおいては与野党どっちもどっちなんだけど、これをたとえば海外ではどう見ているか。
「REUTERS報道に対する麻生外相コメント」で引用したついでにこれもECONOMISTから持って来ちゃいますが、タイトルが既に「The opposition's divine wind」だよ。(爆
まず今回の異例の会期延長に関してはThe move smacks of desperation.と切って捨てながらHe hopes this would convince voters that he is the tough heir to his reformist predecessor, Junichiro Koizumi, whose charisma Mr Abe sadly lacks.とまで書いてる、情けなさ杉...
でこの会期延長を、安倍総理が主に公務員の天下り防止法案成立に執着した挙げ句と断定した上で、But this summer this is not the issue bothering voters.They care about their pensions. そして挙げ句の果てにはVoters are anyway underwhelmed by his penchant since taking office for pursuing pet right-wing themes-such as changing Japan's pacifist constitution and instilling more patriotic education in schools-over issues of livelihood.だと、かわいそ杉...
そしてこれは極めつけなんだが、東京インサイドラインの歳川隆雄氏の予想として、But Mr Toshikawa predicts that Mr Abe will remain LDP leader and prime minister only if the party keeps its majority-if it does not, he says, Mr Abe will resign, perhaps with a view to running again in future.とまで書かれ、後継候補として麻生太郎の名前まで出てるんだな。w
どこかのインチキ婆さんの話では、欧米では安倍総理は高く評価されているって言うんだけど、僕は就任以来外信でそんな評価を読んだことがないんだな。
ここでも書かれているようなright-wingという評価はよく目にするんだけれども、それ以外にはあまり記事になってた記憶がない。
なんでこんなバカボンが総裁、総理に祭り上げられたかと言えば神輿としてあの頃担ぎやすかったからだろう。
そういう出自だから担ぎ手の抵抗の少ないテーマでしか前に出られず、担ぎ手の利権に関わる政策は玉虫色に、そういう風圧を避けた結果がこの記事にあるようなsuch as changing Japan's pacifist constitution and instilling more patriotic education in schools-over issues of livelihoodといった書かれ方に繋がったんだろうし、もう既に担ぎ手がいないから次期政権の予測まで書かれている、こういうことだろうと思う。
安倍総理にこの先神風が吹くとすればそれは拉致問題の劇的前進しかないんだろうけど、ここしばらくのアメリカの動きを見る限りそれを期待すべくもないし、寧ろアメリカの微妙な極東政策の転換、これは主にヨーロッパ正面に引き摺られた対ロ関係の変化なんだけど、これを考える場合には、少々悲観的に過ぎるかも知れないけれども、拉致においてアメリカに期待することはもう全くと言っていいほど意味がないような気がする。
その他参照記事
ヒル米国務次官補、北東アジア安全保障協議の場を
くだらなさにおいては与野党どっちもどっちなんだけど、これをたとえば海外ではどう見ているか。
「REUTERS報道に対する麻生外相コメント」で引用したついでにこれもECONOMISTから持って来ちゃいますが、タイトルが既に「The opposition's divine wind」だよ。(爆
まず今回の異例の会期延長に関してはThe move smacks of desperation.と切って捨てながらHe hopes this would convince voters that he is the tough heir to his reformist predecessor, Junichiro Koizumi, whose charisma Mr Abe sadly lacks.とまで書いてる、情けなさ杉...
でこの会期延長を、安倍総理が主に公務員の天下り防止法案成立に執着した挙げ句と断定した上で、But this summer this is not the issue bothering voters.They care about their pensions. そして挙げ句の果てにはVoters are anyway underwhelmed by his penchant since taking office for pursuing pet right-wing themes-such as changing Japan's pacifist constitution and instilling more patriotic education in schools-over issues of livelihood.だと、かわいそ杉...
そしてこれは極めつけなんだが、東京インサイドラインの歳川隆雄氏の予想として、But Mr Toshikawa predicts that Mr Abe will remain LDP leader and prime minister only if the party keeps its majority-if it does not, he says, Mr Abe will resign, perhaps with a view to running again in future.とまで書かれ、後継候補として麻生太郎の名前まで出てるんだな。w
どこかのインチキ婆さんの話では、欧米では安倍総理は高く評価されているって言うんだけど、僕は就任以来外信でそんな評価を読んだことがないんだな。
ここでも書かれているようなright-wingという評価はよく目にするんだけれども、それ以外にはあまり記事になってた記憶がない。
なんでこんなバカボンが総裁、総理に祭り上げられたかと言えば神輿としてあの頃担ぎやすかったからだろう。
そういう出自だから担ぎ手の抵抗の少ないテーマでしか前に出られず、担ぎ手の利権に関わる政策は玉虫色に、そういう風圧を避けた結果がこの記事にあるようなsuch as changing Japan's pacifist constitution and instilling more patriotic education in schools-over issues of livelihoodといった書かれ方に繋がったんだろうし、もう既に担ぎ手がいないから次期政権の予測まで書かれている、こういうことだろうと思う。
安倍総理にこの先神風が吹くとすればそれは拉致問題の劇的前進しかないんだろうけど、ここしばらくのアメリカの動きを見る限りそれを期待すべくもないし、寧ろアメリカの微妙な極東政策の転換、これは主にヨーロッパ正面に引き摺られた対ロ関係の変化なんだけど、これを考える場合には、少々悲観的に過ぎるかも知れないけれども、拉致においてアメリカに期待することはもう全くと言っていいほど意味がないような気がする。
その他参照記事
ヒル米国務次官補、北東アジア安全保障協議の場を
【正論】藤岡信勝 「政治的妥協」の愚を繰り返すな
結論としては異議はないんだけど切り口に違和感があるんだよな。
なにに違和感があるかというと沖縄の捉まえ方で、同じことを津島に関する議論でも感じるし北海道に関しても思う。
江戸中期の幕閣が慌てふためいてからまだ200年しか経ってないんだけど、この手の論客はそういう経緯は無視しちゃうんだな。
対馬の宗氏は二股外交やってて幕府から朝鮮宛の国書も捏造したりしてたわけだし、沖縄だってある時代までは薩摩の統治を受けながら清から柵封受けてたわけですわ。
そういうところにデリカシーを持たない限り領域管理はできんのじゃないの?
外務省公電漏洩事件の背景がなんであるか?
あの事件に関して蓮見喜久子さんと西山太吉さんが国賊だのないだのって議論ですませてしまうのは簡単なんだけどそれで終わってりゃいずれ乗っ取られると思う。
例としてあまりにも矮小化し過ぎなのを承知で例を引くけど、かつて長野県だった山口村は平成の大合併で岐阜県の中津川市に吸収されることを望んで岐阜県になっちゃった。
それは何故かといえば、長野県に属してたってなんにも良いこと無いからなのよ。
僕は足かけ40年基地のある町に住んだんだけど内地の基地はまだ良い。
反対運動を積極的にやってる連中が左巻きや外人部隊であるという事実だけで片付ける人は多いんだけど、積極的に反対しない善良な人には忍耐があるってことを見落としてはいけないだろうしそれに報いることを考えなければ不公平なんだが、この手の論客はそういうことに無頓着すぎる。
まあこんなことやあんなことが違和感の原因なんですが、そこに無頓着に「沖縄人よ目覚めよ」といわれたって腹たてる人こそいるとしても賛同する人はいないんじゃないの?
結論としては異議はないんだけど切り口に違和感があるんだよな。
なにに違和感があるかというと沖縄の捉まえ方で、同じことを津島に関する議論でも感じるし北海道に関しても思う。
江戸中期の幕閣が慌てふためいてからまだ200年しか経ってないんだけど、この手の論客はそういう経緯は無視しちゃうんだな。
対馬の宗氏は二股外交やってて幕府から朝鮮宛の国書も捏造したりしてたわけだし、沖縄だってある時代までは薩摩の統治を受けながら清から柵封受けてたわけですわ。
そういうところにデリカシーを持たない限り領域管理はできんのじゃないの?
外務省公電漏洩事件の背景がなんであるか?
あの事件に関して蓮見喜久子さんと西山太吉さんが国賊だのないだのって議論ですませてしまうのは簡単なんだけどそれで終わってりゃいずれ乗っ取られると思う。
例としてあまりにも矮小化し過ぎなのを承知で例を引くけど、かつて長野県だった山口村は平成の大合併で岐阜県の中津川市に吸収されることを望んで岐阜県になっちゃった。
それは何故かといえば、長野県に属してたってなんにも良いこと無いからなのよ。
僕は足かけ40年基地のある町に住んだんだけど内地の基地はまだ良い。
反対運動を積極的にやってる連中が左巻きや外人部隊であるという事実だけで片付ける人は多いんだけど、積極的に反対しない善良な人には忍耐があるってことを見落としてはいけないだろうしそれに報いることを考えなければ不公平なんだが、この手の論客はそういうことに無頓着すぎる。
まあこんなことやあんなことが違和感の原因なんですが、そこに無頓着に「沖縄人よ目覚めよ」といわれたって腹たてる人こそいるとしても賛同する人はいないんじゃないの?
共同通信のニュースサイトにこんな記事があった。
米、クラスター弾禁止交渉支持 国際世論受け政策転換
【ジュネーブ19日共同=尾崎元】米国務省のベッタウアー次席法律顧問は18日、ジュネーブ市内で一部記者団に対し「米政府は特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)の枠組みの中でクラスター(集束)弾の(禁止)問題を交渉すべきだとの結論に達した」と述べた。
米政府はこれまで、クラスター弾の禁止条約制定に消極的で、ノルウェー政府主導の有志国による「オスロ・プロセス」にも参加していない。紛争後も人道的被害をもたらすクラスター弾を禁止すべきだとの国際世論を受け、政策転換に踏み切った。
ジュネーブでは19日からCCWの専門家会合が開かれ、米政府はこの場で公式に交渉開始への支持を表明する。
軍縮外交筋によると、日本政府もCCWの枠内での交渉開始は支持する方向。
ただ、102カ国が加盟するCCWの中では中国、ロシアなどが禁止条約交渉開始に消極的で、11月に開かれる締約国会議に向け、専門家会合が条約交渉開始を勧告できるかどうかは不透明だ。
2007/06/19 10:05 【共同通信】
これは先週書いた「人を平和惚け呼ばわりする産経・野口の平和惚け 」に関連するんだけど、こと武装とか武力に関しては、仮に意味のなさ気なことであっても、それを手段として捨てない奴なり国がある限り捨ててはいけない、そういう風に思います。
ここに書かれているアメリカとてこれ以上悪者にされないことを選択しただけで本気ではないでしょう。
たとえば化学兵器や生物兵器はいかんという国際常識がありながら、地雷やクラスタ弾はいい。
ではそのいけないといいの境界は何かといえば、僕は結局実用性でしかないと思うわけで、一番解りやすいのが戦術核にしろ戦略核にしろ、核兵器ですね。
これに関してはおそらく誰も現実に使用することは想定していなくて、ポテンシャルな能力からシミュレーションされた結果に関して優越を感じたり劣等を感じたりしているだけのことで、仮にこのままイランや北朝鮮が使用可能な核保有国となった場合、雪崩を打ったようにNPTの枠組みが崩壊してゆくんでしょう。
そしてふと気づけば、中の下以上の国が全部核保有国になっちゃってる。
こうした状況になってようやく核兵器がいま持つ神懸かり的な効果が滅失したことに気づき新たな兵器開発競争が始まる、考えてみれば実にくだらないことなんだけど、でも人が人である限り無くならないのが暴力であり兵器であり戦争だと思います。
だからこそ容易に安全保障のオプションは減らしてはいけないと思うわけで、やはり平和運動や人権運動は自国ではなく敵対国でやらせるべきものですよ。
米、クラスター弾禁止交渉支持 国際世論受け政策転換
【ジュネーブ19日共同=尾崎元】米国務省のベッタウアー次席法律顧問は18日、ジュネーブ市内で一部記者団に対し「米政府は特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)の枠組みの中でクラスター(集束)弾の(禁止)問題を交渉すべきだとの結論に達した」と述べた。
米政府はこれまで、クラスター弾の禁止条約制定に消極的で、ノルウェー政府主導の有志国による「オスロ・プロセス」にも参加していない。紛争後も人道的被害をもたらすクラスター弾を禁止すべきだとの国際世論を受け、政策転換に踏み切った。
ジュネーブでは19日からCCWの専門家会合が開かれ、米政府はこの場で公式に交渉開始への支持を表明する。
軍縮外交筋によると、日本政府もCCWの枠内での交渉開始は支持する方向。
ただ、102カ国が加盟するCCWの中では中国、ロシアなどが禁止条約交渉開始に消極的で、11月に開かれる締約国会議に向け、専門家会合が条約交渉開始を勧告できるかどうかは不透明だ。
2007/06/19 10:05 【共同通信】
これは先週書いた「人を平和惚け呼ばわりする産経・野口の平和惚け 」に関連するんだけど、こと武装とか武力に関しては、仮に意味のなさ気なことであっても、それを手段として捨てない奴なり国がある限り捨ててはいけない、そういう風に思います。
ここに書かれているアメリカとてこれ以上悪者にされないことを選択しただけで本気ではないでしょう。
たとえば化学兵器や生物兵器はいかんという国際常識がありながら、地雷やクラスタ弾はいい。
ではそのいけないといいの境界は何かといえば、僕は結局実用性でしかないと思うわけで、一番解りやすいのが戦術核にしろ戦略核にしろ、核兵器ですね。
これに関してはおそらく誰も現実に使用することは想定していなくて、ポテンシャルな能力からシミュレーションされた結果に関して優越を感じたり劣等を感じたりしているだけのことで、仮にこのままイランや北朝鮮が使用可能な核保有国となった場合、雪崩を打ったようにNPTの枠組みが崩壊してゆくんでしょう。
そしてふと気づけば、中の下以上の国が全部核保有国になっちゃってる。
こうした状況になってようやく核兵器がいま持つ神懸かり的な効果が滅失したことに気づき新たな兵器開発競争が始まる、考えてみれば実にくだらないことなんだけど、でも人が人である限り無くならないのが暴力であり兵器であり戦争だと思います。
だからこそ容易に安全保障のオプションは減らしてはいけないと思うわけで、やはり平和運動や人権運動は自国ではなく敵対国でやらせるべきものですよ。
「反論不可能・・・・」に讀賣新聞の6月9日の記事「海上発射型ミサイル、日本に9基売却へ…米国防総省」に関する所感として
これでは「アメリカを儲けさせる為にMDは配備される」と言う指摘に対してどうにも反論できない。
こんな値段で売る奴もどうかしてるが、買う奴もどうかしてる。
こんな事なら、核兵器開発の方がやはり圧倒的に安く付く。
という記述があるのですが、それよりなにより、MDが真に必要かどうかというまともな議論がまずあるべきでしょうや。
これでは「アメリカを儲けさせる為にMDは配備される」と言う指摘に対してどうにも反論できない。
こんな値段で売る奴もどうかしてるが、買う奴もどうかしてる。
こんな事なら、核兵器開発の方がやはり圧倒的に安く付く。
という記述があるのですが、それよりなにより、MDが真に必要かどうかというまともな議論がまずあるべきでしょうや。
生と冷凍併せて570万ポンドというんだから約259万トンですが、それほど大量の牛挽肉が大腸菌汚染でリコールにかけられたっと。
これはアメリカ国内の話で、西部11州で販売された牛挽肉が実は賞味期限切れで、14人が食中毒になった、こんなことのようですが、まぁこんなところからもアメリカの食肉の信用度が推し量れようというものです。
これはアメリカ国内の話で、西部11州で販売された牛挽肉が実は賞味期限切れで、14人が食中毒になった、こんなことのようですが、まぁこんなところからもアメリカの食肉の信用度が推し量れようというものです。
産経の「過酷なレンジャー訓練…陸自隊員、2度“迷子”」って記事なんだが、いったいなにが言いたいんだ?
なにが過度よ? 訓練が非人間的だとか非人道的だとでも?
けどさ遠足やってるんでもピクニックやっているんでもサバイバルレースやってるんでもなくて、こりゃ軍隊の、しかも特殊部隊の訓練なんだよ。
問題があるとすれば、この隊士の適性の問題なんであって、訓練の妥当性の問題じゃないでしょ?
エセ右翼の星産経新聞とは思えないな、この記事は。w
なにが過度よ? 訓練が非人間的だとか非人道的だとでも?
けどさ遠足やってるんでもピクニックやっているんでもサバイバルレースやってるんでもなくて、こりゃ軍隊の、しかも特殊部隊の訓練なんだよ。
問題があるとすれば、この隊士の適性の問題なんであって、訓練の妥当性の問題じゃないでしょ?
エセ右翼の星産経新聞とは思えないな、この記事は。w
izaの「北ミサイル発射「重大とは認識せず」 安倍首相」によれば、
「(得ている情報について)詳しくは言えないが、日本の安全保障にとって重大なことだという認識はしていない」
とのことだから、安倍総理は極めて冷静に受け止めている模様です。
そして同じ会見で彼
「北朝鮮が国際社会の懸念に答えずに、また逆の行動をとるということになれば、われわれもいろいろと考えていかなければならないと思っている」
はこうも述べているわけですが、僕は寧ろこっちの方が重くてしかもこの観点から見た場合にこの件は慶事であると思ってます。
もっとも、今や日本に出来ることは限定的ではあると思いますが、アメリカ政府部内でこれを契機として、対北融和策に転換した国務省に対する批判が今より更に強くなる可能性はあり、今は国務省と財務省の縄張り争う程度の様相しか示していない政府内不一致が政策転換にまで進めばこれはこれで喜ぶべきことだと思います。
ただ、あくまでもアメリカにとっては拉致問題は他人事ですから、日本は日本で、これを口実に朝鮮総聯やパチ屋に対する締め付け強化、対北貿易の完全禁止と取り締まり強化など出来る限りのことをやるってことでしょうが...
「(得ている情報について)詳しくは言えないが、日本の安全保障にとって重大なことだという認識はしていない」
とのことだから、安倍総理は極めて冷静に受け止めている模様です。
そして同じ会見で彼
「北朝鮮が国際社会の懸念に答えずに、また逆の行動をとるということになれば、われわれもいろいろと考えていかなければならないと思っている」
はこうも述べているわけですが、僕は寧ろこっちの方が重くてしかもこの観点から見た場合にこの件は慶事であると思ってます。
もっとも、今や日本に出来ることは限定的ではあると思いますが、アメリカ政府部内でこれを契機として、対北融和策に転換した国務省に対する批判が今より更に強くなる可能性はあり、今は国務省と財務省の縄張り争う程度の様相しか示していない政府内不一致が政策転換にまで進めばこれはこれで喜ぶべきことだと思います。
ただ、あくまでもアメリカにとっては拉致問題は他人事ですから、日本は日本で、これを口実に朝鮮総聯やパチ屋に対する締め付け強化、対北貿易の完全禁止と取り締まり強化など出来る限りのことをやるってことでしょうが...
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